国内市場のメーカー別シェアをみるとiPhoneがいまだに50%近くを獲得するなど圧倒的な強さを誇ります。そしてAndroidメーカーでみるとここ近年で急成長を見せたのがGoogle Pixelという感じです。
その中でも安定したシェアを維持しているのがAQUOSで直近でみれば国内2位のシェアを獲得しています。今回はハードで見れば国内最強クラスとなるAQUOS R9 proとiPhone 16 Pro Maxの比較レビューを主観的にしたいと思います。
デザインを比較。
この2機種で迷う人がどの程度いるのか正直不明なのでサクッと確認していきたいと思います。まずデザインですが本体サイズを確認すると意外にも似たようなサイズ感でちょっとびっくりです。
ぱっと見の印象としてAQUOS R9 proはカメラ部分にかなりインパクトを感じるため大きく見えますが改めて比較してみるとiPhone 16 Pro Maxもそれなりにデカいことを実感します。
本体の重さもほとんど一緒で本体の厚みの違いは取り回しにほぼ影響がない印象を受けます。
サイドフレームを確認すると両機種ともフラット形状ですが材質に地味に違いがあります。AQUOS R9 proはアルミを採用していますがiPhone 16 Pro Maxはチタンを採用しています。
ただチタンを採用しているからと言って何かデザイン上で大きなメリットがあるわけではないように感じます。カラバリによって印象が異なる可能性もありますが手持ちのブラックだと指紋が地味に目立ちます。
そして背面を確認するとAQUOS R9 proはレザー基調となっていますが背面全部をカバーしていません。デザインとして左右非対称になっているんだと思いますが好みがちょっと分かれる可能性があります。
一方でiPhone 16 Pro Maxはガラス+マット仕上げで高級感をかなり感じるデザインです。あくまでも主観ですがiPhone 16 Pro Maxはプロダクトとしてデザインが洗練されている印象を受けます。
一方でAQUOS R9 proはガジェット感が強いデザインと方向性はちょっと違う印象です。
また好みが大きく分かれる部分としてはカメラデザインでiPhone 16 Pro Maxがスッキリして見えます。ただテーブルなどに置いた時に左右にガタガタする感じですがAQUOS R9 proは超安定です。
フロント部分は両機種ともパンチホールデザインにフラットディスプレイと大差ないです。デザイン全体は好みの問題で個人的にはほぼ変わらないと感じるiPhone 16 Pro Maxよりいかにもカメラですと振り切っているAQUOS R9 proのデザインの方が面白く感じます。
ディスプレイを比較。
次にディスプレイですがデザイン部分でみればiPhone 16 Pro Maxの方がベゼルがスリムです。単純に本体サイズがほぼ一緒でiPhone 16 Pro Maxの方がディスプレイサイズが0.2インチとデカいことを考えるとiPhone 16 Pro Maxの方が無駄が少ないということになります。
表示解像度に関してはほぼ一緒で画素密度で差があっても識別できるレベルではないです。
リフレッシュレートを比較。
そして気になる部分の一つ目としてリフレッシュレートで操作感が正直全然違う印象です。AQUOS R9 proはAndroidではよく見られるサクサク感が強めのチューニングを採用しています。
そのため動作性が非常にはやいという印象ですがiPhone 16 Pro Maxは非常に滑らかです。ユーザーの指にすいついてくる感じでユーザーの指の速度以上では動かないという感じです。
そのためAQUOS R9 proは悪く言えばユーザーの想定以上に動いてしまう時もあることになります。
何よりここは完全に好み+今まで使ってきた機種でも印象が大きく変わってくるかなと思います。最新世代のPixelやGalaxyはiPhoneよりですがそれ以外のメーカーの機種を使っていたならiPhone 16 Pro Maxを触るとちょっともっさりしているなという印象になるかもしれません。
ディスプレイ輝度を比較。
そして2つ目としてディスプレイ輝度でiPhone 16 Pro Maxは標準表示で最大1000nitsでHDR表示で最大1600nitsでピーク輝度で最大2000nitsに対してAQUOS R9 proに関しては全白色表示で最大1000nitsでピーク輝度で2000nitsと差がでるとすればHDR表示の可能性があります。
とりあえず海外サイトを参考にするとiPhone 16 Pro Maxは手動調節で900nitsで自動調節で1796nitsとかなり安定した明るさという感じで屋外だと明らかに明るい印象を受けます。
一方で屋内で比較してみるとシーンによって印象が異なり今回のサンプルではそこまで変わらずです。ただAQUOS R9 proは中途半端に暗いシーンだと他の機種と比較して画面が暗くなりすぎの時もあります。
そのためiPhone 16 Pro Maxの方がディスプレイは見やすい明るさに調整してくれている印象を受けます。
コンテンツの見え方を比較。
またYouTubeを再生してみると好みもあると思いますがiPhone 16 Pro Maxの方が綺麗に見えます。今回の比較でみればAQUOS R9 proはちょっと色味が補正されすぎという印象を受けます、
何よりディスプレイに関してはカメラ撮影時により快適に感じたのはiPhone 16 Pro Maxです。全体的にみるとiPhone 16 Pro Maxの方がバランスがとれたディスプレイに感じます。
基礎スペックを比較。
そして基礎スペックを確認していきたいと思いますがiPhone 16 Pro Maxのサポート期間は詳細が発表されていないですがおそらく5年以上は対応する可能性があるのかなと思います。
一方でAQUOS R9 proは最大でも5年となっているのでサポート期間は短めという感じです。あとiPhone 16 Pro MaxはDual eSIMに対応していますがAQUOS R9 proは非対応です。
容量構成を比較。
容量構成に関してAQUOS R9 proは販路関係なく一択なのでちょっと寂しい印象を受けます。両機種ともSDカードスロット非搭載のためiPhone 16 Pro Maxの方がニーズに応えやすいのかなと思います。
またAI関連に関してiPhone 16 Pro Maxの方が今後拡張性に期待できるかなと思います。とはいえAQUOS R9 proが欲しい人はカメラだと思うので気にする必要はあまりないかもしれません。
そして搭載SoCに大きな違いがありとりあえずベンチマークを3回連続で回してみました。
パフォーマンスと発熱を比較。
iOS版だと計測方法が違うという話もあるので単純にスコアを比較することに意味はないです。単純にスコアだけで見ればSnapdragon 8 Gen 2以下のスコアということになります。
計測終了ごとに外部温度を計測してみましたがiPhone 16 Pro Maxは33.1/33.1/33.3度でAQUOS R9 proは32.1/35.2/36.1度でiPhone 16 Pro Maxが全然熱くならないです。これはAQUOS R9 proがダメというよりもiPhone 16 Pro Maxがすごいという感じです。
また持続性を確認するために3D Mark Wild Life Stress Testをしてみました。
正直テストしている項目を間違えているのiPhone 16 Pro Maxはトップスコアが低いです。その影響もあり安定率が95%とフラッグシップであることを考えると異常な安定率です。
ちなみに計測終了後に外部温度を計測したところAQUOS R9 proは38.2度に対してiPhone 16 Pro Maxは42.6度と先ほどより外部温度が一気に上がった印象を受けます。そのためパフォーマンスが違いますがiPhone 16 Pro Maxは長時間負荷をかけると発熱しやすい印象を受けます。
また計測条件が同じと言われているGeekBench 6を計測してみるとスコアに大きな差があります。特にシングルスコアで大きな差がありSnapdragon 8s Gen 3はやはりベンチが低めと実感します。
自分はゲームをやらないため何ともですがゲームをやるならiPhone 16 Pro Maxの方が余裕はあると印象で長時間負荷をかけるとパフォーマンスが高い分発熱しやすい感じです。
バッテリー関連を確認。
バッテリー関連を確認するとバッテリー容量でみればAQUOS R9 proの方が僅かに多いです。一方でAQUOS R9 proは今後使って様子見が必要ですが海外サイトのバッテリーテストを参考にするとiPhone 16 Pro Maxは17時間18分とフラッグシップの中でも圧倒的です。
正直このスコアを抜かせる機種はなかかな出てくる可能性は低いかなと思っています。少なくとも現時点だとiPhone 16 Pro Maxより電池持ちが優秀な機種は僅かしかいないです。
もちろん今後様子見をしますがAQUOS R9 proが上回る可能性はちょっと低いかなと思います。
そして充電速度に関して両機種ともはっきりと公式サイトに記載がないので焦ったいです。ちなみに海外サイトを参考にするとiPhone 16 Pro Maxは充電開始30分で46%でフル充電に117分となっていることからも遅いですがAQUOS R9 Proも同程度のスピードの可能性があります。
そしてワイヤレス充電に関してはiPhone 16 Pro Maxの方が速い可能性が高いと思います。何よりiPhone 16 Pro Maxは充電速度よりもQi 2対応という付加価値がかなり高いです。
その他を比較。
その他IP68は共通で生体認証に関してAQUOS R9 proはインカメラを利用した2D顔認証に対応しています。一方でiPhone 16 Pro Maxは3D顔認証に対応しているので顔認証でみるとセキュリティに違いがあります。
ただAQUOS R9 proは超音波式画面内指紋センサーに対応しているので全体で見れば大きく引けをとる感じではありませんがアクセサリーとの相性が出やすいので注意が必要です。
そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみたところiPhone 16 Pro Maxの方が低音含めて全体的に安定している印象を受けます。
カメラを比較。
最後にカメラを確認していきたいと思いますがハードで見れば大きさ差がある印象を受けます。iPhone 16 Pro Maxはメインカメラセンサーに1/1.28インチで望遠は1/3.06インチです。
一方でAQUOS R9 proはメインカメラが1/0.98インチで望遠は1/1.56インチと全然違います。
また両機種ともカメラのために物理ボタンを搭載していますがiPhone 16 Pro Maxは多機能だけど直感的とはとても言えず使っていないと使い方が本当に分からなくなります。
例えば画面オフの状態でボタンを長押ししても起動せず自分はXperiaに慣れているからこそAQUOS R9 proの方が出来ることはシンプルですけど非常に分かりやすいかなと思います。
またAQUOS R9 proは本体横持ちが前提でシャッターボタンを搭載しているので分かりやすいです。とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
超広角で撮影。
今回のサンプルはAQUOS R9 pro/iPhone 16 Pro Maxの順番になっているので予めご了承下さい。
僅かですがAQUOS R9 proの方が明るく補正されている印象を受けます。
広角で撮影。
iPhone 16 Pro Maxの方がまだ色味は現実に忠実な印象を受けます。
AQUOS R9 proの方がセンサーサイズが大きいにも関わらず被写体に寄れるのは皮肉ですよね。
逆光のシーンだとAQUOS R9 proは全体的に白っぽくなっていることを確認することが出来ます。
ポートレートで撮影。
そしてポートレートですが撮影後に気づいたのがAQUOS R9 proは3倍で固定されていることです。一方でiPhone 16 Pro Maxは1倍で撮影していることもあり被写体に余計に寄れないです。
ちょっとサンプルがしくじっているので申し訳ないです。
ズームで接写。
次に両機種とも3倍で撮影していますがiPhone 16 Pro Maxは流石にノイズが多い印象を受けます。
ただズームになるとiPhone 16 Pro Maxは圧倒的に寄りやすくなります。
次にちょっと遠目を撮影してみました。
AQUOS R9 proは3倍以上になると逆に一気に弱くなる感じです。
マクロで撮影。
色味が全く違うのが興味深いところです。
iPhone 16 Pro Maxの方が被写体に寄って撮影しやすい印象です。
望遠で撮影。
最初に3倍で撮影してみました。
次に6倍で撮影してみました。
10倍になると両機種とも一気にノイズが増えますがiPhone 16 Pro Maxの方がまだマシという印象を受けます。
次に15倍で撮影してみました。
最後に20倍で撮影してみましたがiPhone 16 Pro Maxの方がまだズーム性能はマシなのかなと思います。
超広角(低照度)で撮影。
次に低照度の環境で手持ちでサンプルを撮影してきました。
全体的にiPhone 16 Pro Maxの方がノイズが少なく明るく補正されていることを確認できます。
広角(低照度)で撮影。
iPhone 16 Pro Maxはナイトモードを固定することが出来ず上記のサンプルは露光時間がほぼゼロです。一方でAQUOS R9 proは全体的に露光時間が短いこともあり暗くなりがちです。
AQUOS R9 proは空だとフォーカスが迷いがちです。
iPhone 16 Pro Maxの方がフレアが全体的に抑制されている印象です。
望遠(低照度)で撮影
まず2倍で撮影してみました。
次に3倍で撮影してみましたが明るさに大きな差があります。
最後に5倍で撮影してみましたがiPhone 16 Pro Maxの方が分かりやすい写真を撮れる印象を受けます。
まとめ。
今回はAQUOS R9 proとiPhone 16 Pro Maxの比較レビューを主観的にまとめてみました。Appleはかなりカメラ性能に拘ってきたとはいえ動画性能が中心という印象を受けます。
ただそれでもiPhone 16 Pro Maxの方が安定した写真を撮れるのかなという印象を受けます。AQUOS R9 proはライカ監修とはいえカメラソフトに物足りなさを感じることが多いです。
さらに折角のハードも用途が限定されるためスマホカメラとしてみた場合使いにくい可能性もあります。
Xperiaの時に散々言われましたがスマホのカメラではオート撮影でどれだけ撮れるかが一番重要との話です。今やRAW撮影やマニュアル撮影ができる機種は増えているのでオート撮影が単純に安定しているiPhone 16 Pro Maxの方が多くのユーザーにとって使いやすいカメラなのかなと思います。
ちなみに直販版の価格をみるとiPhone 16 Pro Maxは21万9800円でAQUOS R9 proは19万4700円なので地味に安いとはいえiPhone 16 Pro Maxの方が完成度はかなり高いです。
何よりオールマイティに使いたい人にとってはiPhone 16 Pro Maxの方が幸せだと思います。