直近の情報からもGoogle Pixel 10シリーズではハードが大幅に強化される可能性は低いです。一方で一部情報によるとPixel専用となる「Pixel Sense」を搭載すると予測されており、Google AIがより強化される可能性があります。
今回9To5GoogleによるとGoogle Pixel 8はGoogle AI最初の犠牲者になるのかと報告しているので簡単にまとめたいと思います。
RAMで制限がかかっている。
2023年12月のFeature DropでGoogle Pixel 8 Proは初めてGemini Nanoを統合。一方でGoogle Pixel 8は対象外となっており、エンジニアであるTerrance Zhang氏によるといくつかのハードの制限からGemini Nanoが非対応であることを明らかにしました。
ただGoogleは同氏の発言を訂正しており2024年6月のFeature DropでPixel 8aと合わせてGemini Nanoに対応。ただここで注意点として開発者オプションからAI Coreのオプションをユーザー自身でオンにする必要があり、結局今までデフォルトでオンにしたことがないです。
なのでGoogleはあくまでもユーザーの不満に応えるために形式上対応させただけで、ユーザビリティを下げる可能性があるからこそデフォルトでオンにしていないと判断することができます。
またPixel 8シリーズが統合されたのは「XXS」タイプで必要に応じてRAMにリロードされるタイプ。一方でPixel 9シリーズは「XS」タイプで、特にPixel 9 Proシリーズに関しては常にRAMにAI Coreが常駐しているので対応できる機能や処理速度が変わってきます。
結局取り残されるのか。
Galaxy AIなど他社のAIと比較すると、Googleはセキュリティを意識しているのかオフライン処理がメインになっています。そのためRAMやSoCなどハードの依存度が高いからこそ何か新機能を追加する時にネックになりやすいです。
Pixel 8、そしてひいては8aは奇妙な位置にあります。少なくとも紙の上では、最新のTensorチップを除いて、最近リリースされたPixel 9aとほぼ同じです。その電話も多くの機能に欠けていますが、Pixel DropsがGemini Nanoで可能になったAIコンテンツの一部を欠いている場合、同様の位置になります。
同サイトも古い世代の機種が最新世代で対応した全ての新機能に対応することは期待していないとしています。ただGoogleは何ができて何ができないのか、よりユーザーに分かりやすくするべきだとしています。
少なくともGoogle AIに力をいれはじめてからGoogleは既存機種に最新機能を遡及させないです。現状例外となっているのは「かこって検索」くらいで、例えばPixel 9シリーズで追加された「一緒に写る」はそれより前のPixelは非対応となっています。
何よりPixel 8はRAMの容量問題からも今後対応できる新機能が限定される可能性が高いです。Pixel aシリーズに関してはターゲット層がそこまでAIに興味を持っていないと判断している可能性が高いからこそ明確に差別化されています。
その中でフラッグシップモデルであるPixel 8は犠牲者と言われても仕方ない印象を受け、現状だと近年のPixelの中でも一番中途半端な立ち位置になっているように見えます。