AQUOS R9 pro 比較レビュー。望遠最強vivo X200 Proに通用するのか

2024年はMediaTekの動きが早かったこともあり例年より最新のDimensity搭載機種の登場も早いです。また中国市場での発表が早かったことからもグローバル展開も例年より早い印象を受けます。

今回は大型望遠が特徴のvivo X200 ProとAQUOS R9 proの比較レビューを主観的にまとめたいと思います。

デザインを比較。

何よりAQUOS R9 proの大きな特徴としてはメインカメラにLYT-900を搭載していることよりも1/1.56インチ+ペリスコープの大型望遠を搭載していることで今回は現状世界最強の望遠センサーを搭載しているvivo X200 Proにどこまで通用するのか比較したいと思います。

まずデザインから確認していきたいと思いますがvivo X200 Proの方が僅かにスリムです。

そのため片手操作がしやすいですが本体の重さがほぼ一緒だからこそずっしり感は強めに感じます。

サイドフレームを比較すると両機種ともほぼフラット形状を採用していますがディスプレイとバックパネルに向けて僅かに湾曲させることで手にフィットさせやすいデザインとなっています。

ただvivo X200 Proはカメラバンプを少しでも目立ちにくくさせるためなのかバックパネルが四隅にかけて僅かに湾曲していることもありサイドフレームはよりスリムに見えやすいです。

そのため本体の厚み自体が違いますがvivo X200 Proの方がよりスリムに見える印象です。

一方で同じくアルミを採用していますがAQUOS R9 proはマット仕上げで質感はかなり高めです。そしてvivo X200 Proの手持ちのブルーは光沢仕上げを採用しているため指紋は目立ちやすい印象を受けます。

バックパネルを確認するとvivo X200 Proのブルーはグラデーションカラーを採用しています。そのため光の反射によってデザインの見え方が変わるので所有欲をかなり満たしてくれます。

両機種ともカメラをかなり意識した機種ですがvivo X200 Proはスマホらしさが全開です。AQUOS R9 proはカラバリが1色なのでvivo X200 Proと比較するとちょっと寂しいかもです。

そして最大の特徴となっているカメラデザインに関して両機種とも大型のサークルデザインを採用しています。

単純にカメラ部分だけの大きさだけで比較すると本当に僅かですがAQUOS R9 proの方がデカいです。ちなみに両機種ともカメラ部分がかなりデカいのでテーブルにおいて左右にガタガタしないです。

ただ当たり前ですが本体を横向きで使いたい場合にはかなり傾斜するので注意が必要です。ちなみに実測値になりますがAQUOS R9 proは4.7mmでvivo X200 Proは5.9mmと単純にvivo X200 Proの方が本体が薄いこともありカメラバンプ自体は余計に目立ちやすいです。

完全にデザインは好みの問題で多くの人はAQUOS R9 proの方がシックでカッコよく感じると思います。ただ自分はvivo X200 Proのブルーは今年購入した機種の中でもトップクラスに好きです。

単純にスマホとしてみた場合はまだvivo X200 Proの方が片手操作しやすい印象を受けます。

ディスプレイを比較。

次にディスプレイを確認していきたいと思いますがAQUOS R9 proはフラットディスプレイを採用しているのに対してvivo X200 Proはマイクロクワッドカーブディスプレイを採用しています。

ディスプレイサイズで見るとvivo X200 Proの方が大きいですがぱっと見の比較では単純にAQUOS R9 proの方が大きく見え四隅含めて角ばっているから余計にそう感じるのかもしれません。

ちなみにデザインの違いもあると思いますがvivo X200 Proの方がベゼルはスリムに見えます

ディスプレイ輝度を比較。

そして気になる部分を確認していきたいと思いますが一つ目としてはディスプレイ輝度です。ピーク輝度で見るとvivo X200 Proは4500nitsとAQUOS R9 proの単純に2倍以上です。

とはいえ実使用においてピーク輝度なんてほぼ意味をなさない感じで海外サイトのディスプレイテストの結果をみるとvivo X200 Proは手動調節で549nitsで自動調節では2042nitsと現状ではPixel 9シリーズに次いでAndroidの中でもトップクラスです。

屋外でカメラのサンプルを撮影した時は明らかにvivo X200 Proの方が明るい印象で屋内においてもvivo X200 Proの方が明るく見やすいと感じることが多い印象です。

AQUOS R9 proはチューニングの問題か中途半端な照度だと輝度もかなり暗めになります。なので実際に使っていて明るいと感じることがあまりなく他の機種と比較した感じだとおそらくですがHDR表示でも1300nitsは出ていない可能性がありちょっと物足りないです。

やはりカメラにフォーカスしている機種だからこそディスプレイ輝度は頑張って欲しかったです。

コンテンツの表示を比較。

そして2つ目にYouTubeを再生してみるとvivo X200 Proの方が臨場感を感じます。どちらも色味は濃いめという印象ですが輝度の違いもあり個人的には見やすく感じます。

AQUOS R9 proの方が表示解像度が高いとはいえ明確な差がある印象は受けないです。

そして3つ目としては操作性でクロームやXなどでスクロールする際にAQUOS R9 proはチューニング不足なのかカクツキが発生することが地味にあるのかなと思います。これは現時点での話になるので今後様子見をしていきたいですが現状だと満足度は低いです。

何より色味は好みの問題で輝度含めて単純にvivo X200 Proの方が見やすく感じます。

基礎スペックを比較。

そして基礎スペックを確認していきたいと思いますがvivo X200 ProはAndroid15をベースとしたFuntouchOS15を搭載していますがアップデートサポート期間は長くないかもしれません。

とりあえず調べた感じだとはっきりとした期間が出てこないのであまり期待しない方がいいです。何よりvivo X200 Proは国内で発売されていない機種なので保証やサポートは正直どうでもいいと思っている人向けで国内で快適に使うならAQUOS R9 pro一択です。

その他AIに関してvivo X200 Proのグローバルモデルならかこって検索に対応と正直大差ないと思っており両機種とも最低限対応しているという印象を受けます。

容量構成を比較。

容量構成に関してvivo X200 Proのグローバルモデルは512GBモデル一択となっています。両機種とも仮想RAMに対応しているとはいえやはり今後を考えるとRAM16GBは欲しいかもしれません。

発熱とパフォーマンスを比較。

そして発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回連続回して負荷をかけてみました。AQUOS R9 proは電力効率を優先したSnapdragon 8s Gen 3に対してvivo X200 Proは最新となるDimensity9400を搭載していることからもスコアは大きな差があります。

計測終了ごとに外部温度を計測してみるとvivo X200 Proは38.2/38.6/35.3度でAQUOS R9 proは32.1/35.2/31.1度とパフォーマンスが低い分発熱も抑制気味です。vivo X200 Proは発熱するとサイドフレームにかけて放熱しているのか熱くなります。

そのためAQUOS R9 proと比較すると発熱を不快に感じることが多いのかなと思います。

また持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testをしてみました。トップスコアでみると2倍近くの差がありますがvivo X200 Proは発熱に合わせてかなり強めのスロットルダウンがかかっておりロースコアで見るとほとんど差がないです。

そのため安定率でみるとAQUOS R9 proの方が良くカメラ特化型だからこそ安定してほしいのは嬉しいところです。少なくともゲームをやるならvivo X200 Proですがカメラが安定するならどっちでもいいと思います。

バッテリー関連を比較。

バッテリー関連を確認するとvivo X200 Proはシリコンカーボンバッテリーを搭載しています。そのためバッテリー容量では1000mAhも多くなっており電池持ちもかなり安定しています。

ただAQUOS R9 proもここ数日使った感じだと電池持ちはかなり安定している印象です。ちょっと仕事が立て込んでいていつもより触っている時間が少ないかもしれませんが寝る前の電池残量だけで見ればvivo X200 Proとほとんど変わらないという印象です。

そして充電速度に関して有線の場合は3倍近くありvivo X200 Proは充電開始30分で73%でフル充電に46分であることからもAQUOS R9 proよりも圧倒的に速い可能性があります。

一方でワイヤレス充電に関してAQUOS R9 proは充電速度が明らかにされていません。

その他を比較。

その他IP68は共通ですがvivo X200 ProはIP69にも対応と一段階強化されています。

生体認証に関してはインカメラを利用した2D顔認証には共通対応しています。また超音波式画面内指紋センサーも搭載していますがAQUOS R9 proは2本指での認証が可能になっている3D Sonic Maxを搭載していますが個人的にはメリットに感じません。

とりあえず両機種とも十分に快適に認証することが出来るので差がない印象を受けます。そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみましたがAQUOS R9 proの方が低音含めて音質がだいぶ安定している印象を受けます。

カメラを比較。

最後にカメラですがvivo X200 Proは1/1.28インチのLYT-818を搭載しています。一方でAQUOS R9 proはvivo X100 Ultraと同じく1/0.98インチのLYT-900を搭載しており望遠に関してvivo X200 Proは現状トップとなる1/1.4インチのHP9を搭載しています。

とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。

超広角で撮影。

今回のサンプルはAQUOS R9 pro/vivo X200 Proの順番になっているので予めご了承ください。

色味が全く違うことを確認することが出来ます。

広角で撮影。

表現が難しいですがAQUOS R9 proは素っ気ない感じでvivo X200 Proはちょっと補正が強めという感じです。

センサーサイズの差もあると思いますがvivo X200 Proの方が接写しやすいです。

逆光で撮影してみましたがvivo X200 Proの方がより忠実に描写できている印象を受けます。

ポートレートで撮影。

ポートレートに関してAQUOS R9 proは倍率を変更することが出来ないため3倍で固定されています。そして完全にやらかしたのですがvivo X200 Proは1倍で撮影したため全然寄れない感じです。

光学ズームということもありAQUOS R9 proはかなり安定している印象を受けます。

ズームで接写。

次にAQUOS R9 proに合わせて3倍で撮影してみました。

vivo X200 Proはデジタルズームとはいえしっかりと勝負出来ています。

一応ちょっと遠目の被写体も撮影してみました。

デジタルズームであってもvivo X200 Proはかなり強い印象を受けます。

マクロで撮影。

vivo X200 Proは3.7倍で撮影しています。

ボケ感が全然違うことを確認することが出来ます。

望遠で撮影。

最初にAQUOS R9 proは光学となる3倍で撮影してみました。

次に6倍で撮影してみましたがAQUOS R9 proは全体的に暗いです。

次に10倍で撮影してみましたが雲泥の差という感じです。

そして15倍で撮影してみました。

最後にAQUOS R9 proにとって最大となる20倍で撮影してみましたが勝負になっていないです。

超広角(低照度)で撮影。

次に低照度の環境で手持ちかつナイトモードでサンプルを撮影してきました。

AQUOS R9 proは白飛びが気になりますが、vivo X200 Proはフレアが気になるという感じです。

広角(低照度)で撮影。

AQUOS R9 proは露光時間が短いため全体的に暗くなりがちです。

空を撮影してみましたがAQUOS R9 proはなぜかフォーカスが合わず。

vivo X200 Proは中途半端に強い光源があるとフレアが発生する印象です。

望遠(低照度)で撮影。

次に2倍で撮影してみました。

そして3倍で撮影してみました。

最後に5倍で撮影してみましたが勝負になっていないです。AQUOS R9 proはハードに対してソフトがイマイチでハードの良さを活かしきれていないです。

まとめ。

個人的にAQUOS R9 proが発表された際は国内発売の機種がvivo X200 Proみたいな撮影が可能になるかもと勝手に期待したことありちょっと残念という感じです。vivo X200 Proは接写はもちろん大型センサーを活かしてズーム撮影やマクロ撮影と幅広く使えますがAQUOS R9 proは1/1.56インチの単焦点レンズを搭載している感じです。

そのため光学3倍の撮影は地味に強いですが取り回しはちょっと悪いかなと思います。何よりハードはかなり魅力的ですがカメラソフトがまだまだ及ばないという印象です。

ライカ監修という部分が悪い部分でも出てしまっているので今後の改善に期待です。

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