Galaxy S24 FE 開封レビュー。8万円でオールマイティに使える良機種

年々スマホは高価格化しており今やミドルレンジモデルでさえ10万円ギリギリいかない程度の価格設定になっています。そのため多くのユーザーにとって快適に使えるミドルレンジモデルの存在は重要だと思います。

一方で2024年でみると直販市場を中心にミドルレンジモデルはかなり充実した印象を受けます。今回はSamsungさんからGalaxy S24 FEをお借りしたのでレビューをしてみたいと思います。

デザインを確認。

アメリカにおいてGalaxy S20 FEは爆発的なヒットだったと言われておりSamsungがアメリカ市場において市場シェアを維持するのに大きく貢献したとの話ですがパンデミックの影響で半導体不足からもここ数年Galaxy FEシリーズの発表時期はちょっと不安定でした。

ただようやくリズムを取り戻してきたのか10月下旬には多くの市場で正式発表されました。そして今回日本でも発売予定となっており先行してお借り出来たので確認したいと思います。

まず最初にデザインですが162.0×77.3×8.0mmと正直想定以上に大きく感じました。

とりあえず本体上部を確認するとマイクにSIMトレイでSIMトレイが上部にあるのが意外です。

そして本体左側面はアンテナスリットくらいで本体右側面に音量ボタンと電源ボタンを搭載しています。

最後に本体下部を確認するとマイクにUSB-Cにスピーカーグリルとお馴染みの感じです。サイドフレームはアルミ+マット仕上げを採用していることからも落ち着いた印象を受けます。

またフラット形状に近いですがディスプレイとバックパネルにかけて僅かに湾曲しています。そのため手にフィットしやすいように配慮されていますが横幅77mmはユーザーを選ぶと思います。

一方で取り回しがあまり良くないからこそ213gとスペックほど重くは感じないです。

そしてバックパネルを確認すると光沢仕上げでGorilla Galass Victus+を採用しています。上位モデルが採用しているGorilla Glass Victus 2と比較すると劣っているように見えるかもしれませんが耐久性自体はほぼ変わらず採用している材質がよりエコとの話です。

そのため違いが全くないわけではありませんがGorilla Glass Vitus 2の方が環境により配慮している感じになるので個人的にはGorilla Glass Victus+でも問題ないです。

カラバリは国内でみるとブルー/グラファイト/グレーの3色で比較的ポップな印象を受けます。一方でぱっと見の印象としてはGalaxy S24やGalaxy S24+のデザインに非常に似ています。

上位モデルはバックパネルがマット仕上げなので全体的にシックな印象を受けますがGalaxy S24 FEはポップな印象に仕上げることで安っぽさを避けつつ差別化している可能性があります。

ちなみにSamsungオンラインショップ限定としてミントが用意されているのも魅力です。

フロント部分を確認するとパンチホールデザインとお馴染みでベゼルはちょっと太い印象です。またバックパネルと同様にGorilla Glass Victus+を採用をしているので耐久性は十分です。

上位モデルと比較すると耐久性の部分で差別化されていますが質感で見ると悪くないです。少なくとも上位モデルのデザインが好きな人にとっては嬉しいと思いますが新鮮味はないです。

ディスプレイを確認。

次にディスプレイを確認していきたいと思いますが6.7インチに表示解像度はFHD+です。また最大120Hzのリフレッシュレートに対応していることからも十分なスペックだと思います。

個人的にはOneUIのせいなのかミドルレンジモデルだと120Hz表示に対応していても動作がちょっとモッサリに感じることが多かったですがGalaxy S24 FEは上位モデルと同程度です。

ただ他社によくあるサクサク感は全然ないので同じ120Hz表示でも今まで使っていた機種で印象が変わるという感じで個人的には以前のミドルレンジのような不満は改善されています。

ただ上位モデルと比較するとちょっとスクロールなどに際にカクツキを感じやすいかなと思います。

ディスプレイ輝度を確認。

そしてSamsungによるとピーク輝度は1900nitsとされていますが海外サイトのディスプレイテストの結果をみると手動調節で470nitsで自動調節で1372nitsとの話です。

この価格帯の機種で見ればHDR表示では十分な明るさで屋内においても平均値が高いのか分かりやすく明るいディスプレイで屋外においても最低限の明るさを担保している印象です。

ちなみにGalaxy S24+は1452nitsなので上位モデルとそこまで大きな差があるわけではないです。ただ上位モデルのように輝度をさらに強化するオプションはないのでちょっと注意が必要です。

一方で前モデルは985nitsであったことを考えると輝度は大幅に改善していることになります。今回は手持ちでGalaxy S24 FEと比較する上で丁度いい端末がないのでGalaxy S24 Ultraと比較していますが意外にも屋内の比較だとGalaxy S24 FEの方が明るく感じることが多いです。

ただ屋外だとGalaxy S24 Ultraの方が僅かに明るく感じるかという印象です。

コンテンツの表示を確認。

またYouTubeを再生してみるとGalaxyのディスプレイという感じで十分に発色がいいです。ただGalaxy S24 Ultraと比較すると色が全体的に濃いめでちょっとバランスが悪く見えます。

とはいえディスプレイは明るく感じるので視認性は十分に確保されている印象を受けます。正直ディスプレイ全体でみると何か特出する部分があるわけではなく無難にまとまっている印象を受けます。

基礎スペックを確認。

そして基礎スペックを確認していきたいと思いますがAndroid14を標準搭載しています。Android15をベースにしたOneUI7.0へのアップデートは事前情報通りであれば来年の2月以降の可能性があります。

一方で上位モデルと同じく最大7年のアップデートサポートに対応しているのは嬉しいところです。何よりミドルレンジモデルでありながらもGalaxy AIに満遍なく対応しているのは嬉しい所です。

一方で2025年以降一部Galaxy AI機能は有料化される可能性があるので注意が必要です。

容量構成を確認。

そして容量構成を確認するとRAM8GBなので日常使う分では十分な容量かなと思います。一方で今後SamsungがGalaxy AIでオフライン処理を強化するなら物足りなくなる可能性もあります。

とはいえGalaxy S24などもRAM8GBなのでGalaxy AIで明確な差別化はしないと思います。またGalaxyのフラッグシップではもう当たり前ですがSDカードスロットは非搭載です。

そしてSoCはExynos2400eとGalaxy S24のグローバルモデルが搭載しているExynos2400と比較するとアーキテクチャは一緒みたいですがクロック数は地味に低いという感じです。

そのためパフォーマンスより電力効率が重視されているSoCだとイメージするのがいいかもしれません。とりあえず発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回連続で回してみました。

パフォーマンスと持続性を確認。

あくまでも今回はSnapdragon 8 Gen 3を搭載したGalaxy S24 Ultraと比較していますが思っていたほどスコア差がある感じではなくExynos2400自体のスコアが170万点前後と言われていることを考えるとベンチマークは悪くないのかなと思います。

また計測終了ごとに外部温度を計測してみましたがGalaxy S24 FEは35.2/38.2/40.7度でGalaxy S24 Ultraは36.2/41.1/41.4度と僅かに外部温度が高いという感じです。

Galaxy S24 Ultraはベイパーチャンバーの強化でより外部温度は上がりやすい印象を受けます。また持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testをしてみました。

トップスコアはGalaxy S24 Ultraの方が圧倒的ですがロースコアに関してはほぼ一緒です。その上で安定率をみるとGalaxy S24 FEが64.9%と圧倒的に安定していることになります。

ただ計測終了後に外部温度を計測したところGalaxy S24 FEは41.3度でGalaxy S24 Ultraは39.8度で実際に持ってもGalaxy S24 FEの方が明らかに熱いです。何よりこの価格帯の機種であることを考えるとGalaxy S24 FEは全然悪くないかなと思います。

バッテリー関連を確認。

バッテリー関連を確認するとGalaxy S24 FEは4700mAhと前モデル対比で僅かに増加しています。少なくとも筐体サイズを考えると搭載しているバッテリー容量は決して多いとは言えないです。

また海外サイトのバッテリーテストを参考にすると11時間48分なので決して優秀ではないです。ちなみにGalaxy S23 FEは8時間28分だったことを考えると電池持ちは劇的な改善です。

またGalaxy S24のスコアが12時間6分なのでGalaxyの中では特段悪いという印象はないです。ただ個人的にはスコアがせめて12時間を超えていないと厳しいと感じる人が多いと思います。

ターゲット層はライトユーザーというよりはある程度の価格でしっかり使いたい人向けの印象なのでがっつり使いたいとなった時はモバイルバッテリーを持った方がいいかもです。

充電速度はGalaxy S24と同じでSamsungがフラッグシップでよく採用しているパターンです。ワイヤレス充電に対応していますが残念なことにQi 2に非対応なのでマグネットタイプのワイヤレス充電をしたい人にとっては別途アクセサリーを用意してあげる必要があります。

ちなみに海外サイトによると充電開始30分で56%でフル充電に70分なのでそこそこという印象です。バッテリー容量を考えると決して速いわけではありませんが特段遅いという感じでもないです。

その他を確認。

その他IP68にしっかり対応しており生体認証はインカメラを利用した2D顔認証に加え光学式指紋センサーで個人的にGalaxyのスマホで光学式を使ったのは超久しぶりです。

普段Galaxy Tabが光学式なので違和感はありませんがフラッグシップが採用している超音波式と比較すると丁寧に認証してあげる必要があり相性が出やすいかなと思います。

また認証位置が低いため筐体サイズの大きさからも片手だとしにくいかなと思います。そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみましたが思っていたより悪くない感じでGalaxy S24 Ultraほどメリハリがない分落ち着いている印象を受けます。

カメラを確認。

最後にカメラを確認していきたいと思いますがメインカメラセンサーは1/1.57インチのGN3なのでGalaxy S22からGalaxy S24までと同じカメラセンサーを採用しいるので分かりやすいです。

一方で超広角は1/3.0インチで望遠に関して1/4.4インチなのセンサーサイズはかなり小さいです。とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。

超広角で撮影。

今回のサンプルはGalaxy S24 Ultra/Galaxy S24 FEの順番になっているので予めご了承下さい。

なんかGalaxy S24 Ultraの方がフレアがひどいのが気になります。

広角で撮影。

明らかにGalaxy S24 Ultraの方がフレアがひどいです。

思っていたよりもGalaxy S24 FEは接写しやすい印象です。

ちょっとだけGalaxy S24 Ultraの方が色味が現実に近い印象を受けます。

ポートレートで撮影。

やはりGalaxy S24 Ultraの方がレーザーオートフォーカスを搭載しているので被写体に寄りやすいです。

次に2倍で撮影してみました。

そして3倍で撮影してみました。

次に通常モードで3倍で撮影してみました。

次に10倍で撮影してみましたがGalaxy S24 Ultraが安定しない印象です。

望遠で撮影。

まず3倍で撮影してみました。

次に5倍で撮影してみました。

そして10倍で撮影してみました。

20倍になるとGalaxy S24 FEの方が圧倒的にノイズが多い印象を受けます。

最後に30倍で撮影してみましたがGalaxy S24 Ultraは全体的に白いもやが入っているのが気になります。

超広角(低照度)で撮影。

次に低照度の環境で手持ちかつナイトモードでサンプルを撮影してみました。

撮影時のプレビュー画面においてGalaxy S24 FEは真っ暗なので撮影しにくい印象です。

広角(低照度)で撮影。

意外とGalaxy S24 FEも安定して撮れます。

Galaxy S24 Ultraの方がより照明の色に引っ張られている印象です。

Galaxy S24 Ultraのフラがひどすぎです。

望遠(低照度)で撮影。

最初に2倍で撮影してみました。

次に3倍で撮影してみました。

最後に5倍で撮影してみましたがGalaxy S24 Ultraは3倍までだとフォーカスが全然合わない感じでした。

まとめ。

今回はSamsungさんからGalaxy S24 FEをお借りすることが出来たのでレビューしてみました。普段自分が使っている上位モデルと比較すると所々コストカットされている部分が気になります。

ただSamsungオンラインショップにおいて7万9800円であることを考える文句は言えないです。あくまでも主観ですがスマホとしての使いやすさを主軸にした上でカメラよりはゲームを楽しみたいユーザーにとっておすすめでカメラ重視なら上位モデルを選んだ方がいいと思います。

とはいえカメラも広角であれば卒なく撮れる感じなのでライトユーザーにはピッタリかもしれません。

製品貸与: Samsung Japan

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