8月に正式発表されたGoogle Pixel 9シリーズはラインナップの変更とベースモデルの値上げからも全体的に高価格化しており、国内のGoogle Storeにおいても前モデル対比で高価格化しています。
少なくともPixel 7シリーズの時のような安さはなくPixelが高くなった感じるユーザーも多いと思います。今回はGoogle StoreにおいてGoogle Pixelシリーズが以前のような安さにはならないと思う理由について主観的にまとめたいと思います。
iPhoneからシェアを奪還。
Googleは以前より大きな問題としてiPhoneからシェアを奪還する」ことだとしています。少なくともiPhoneに対してパートナーシップを結んでいるXiaomiやSamsungが苦戦している状況の中でGoogle自らもハード部門にしっかり投資するようになったと言われています。
さらにPixel 9シリーズを正式発表した際にも、iPhoneからシェアを奪還するためにはプレミアム部門を拡充することが急務だったことを明らかにしています。このことからもiPhoneをあえて真っ向勝負することでAndroidのシェアを拡大することが目的となっています。
確かにiPhoneより安いモデルを出せばシェアを奪還できるようになると思うかもしれませんが、中華メーカーやSamsungもは散々やっているのに状況はどんどん悪化しています。
このことからも安い端末を出したところで状況が好転するとは考えにくく、だからこそiPhoneと同じ土俵で勝負することを選んだ可能性があります。結局のところGoogleはPixelを売ることが最終的な目標ではなく、Androidのシェアを拡大してGoogleのサービスをより多くのユーザーに使ってもらうことが目標です。
あくまでもPixelに力を入れるのは手段の一つであって今後もプレミアム部門に力を入れていくと思うので以前のように価格で勝負をしてくるとは考えにくいです。
ブランドロイヤリティの欠如。
少なくともGoogleが力を入れている市場はiPhoneのシェアが高い市場だと言われています。そのためヨーロッパや北米に日本が中心という流れになります。一方で調査会社のレポートからもPixelのブランドロイヤリティが低いことが顕著になっています。
例えばiPhoneでみるとブランドロイヤリティが50%弱となっているので、次にスマホを買い換える際にiPhoneを選びたいと考えているユーザーは50%弱いることになりますがPixelの場合は20%前後とかなり悪いです。
言い方が悪いかもしれませんが本体をばらまいても「安さ」で購入しているユーザーは次にPixelを選ぶ可能性は低い。さらにGoogleの目的であるGoogleのサービスに課金してくれる可能性も低いです。
少なくとも各社「優良顧客」の獲得に必死になっている感じで、安く売ったところで優良顧客を獲得できる確率は低いです。何よりブランドロイヤリティを改善させるためにはユーザビリティを改善した上でリピーターを増やすことです。
つまり価格ではなくハードやソフトで勝負する必要があるからこそ、今までのように安くするとは考えにくいです。
新規顧客よりも囲い込みが重要に。
少なくともブランドロイヤリティを改善するためにも、Googleは既存ユーザーに最新機種に触れてほしい。そのためGoogle Storeにおける予約特典は既存ユーザーが少しでも安く買い換えるできるように配慮されている感じです。
例えばPixel 9 Pro XLは定価で17万円を超えますが予約特典で実質4万円で購入できると高くはないです。以前は既存ユーザーではなくても安く購入できたことから今の囲い込みの施策に対して批判の声が多い印象です。
ただGoogleは短期利益ではなく長期利益を優先していることを考えれば、新規ユーザーよりも既存ユーザーを大事にするのは当たり前かなと思います。何よりこれはPixelに限った話ではなく多くのメーカーは既存ユーザーを大事にする傾向が強いです。
これはスマホ市場が成熟期に入っているからこそ当たり前なのかもしれません。