Google Tensor G6のリークしたドキュメントからもPixel 11シリーズではAIの強化に伴い100倍ズームに対応するため開発を進めているとの話で望遠センサーも合わせて刷新される可能性があると予測されています。
一方で中華系の機種と比較するとスペックでみれば今更感がかなり強いのかなという印象です。今回はICE UNIVERSE氏がPixelやGalaxyのカメラが大型化しない理由について言及しているので簡単にまとめたいと思います。
そもそもニーズがない。
先日正式発表されたGalaxy S25 Ultraはハードで見れば超広角のみ刷新とちょっと寂しい感じに見えます。特に現状だと中華系の最上位機種としてスペックで大きく見劣りするからこそハードの底上げを頑張って欲しいという感じでしたがGalaxyに加えiPhoneもPixelも控え目な印象を受けます。
少なくとも自分のようなカメラを重視するユーザーからすればGalaxyやPixelにも頑張ってほしいところです。ただ今回リーカーがGalaxy S25 Ultraでカメラが大幅に強化されなかった理由を指摘しています。
現状だとHonor Magic 7 ProにXiaomi 15 Ultraにvivo X200 Proなど望遠に2億画素のHP9を搭載するのがトレンドになっていますがGalaxyが追従しない理由の一つとしてニーズが限定的だと指摘しています。
もちろんマーケティングの差もあると思いますが同じUltraで比較した場合中華系のUltraの合計販売台数はGalaxy S24 Ultraの約1600万台に遠く及ばないことを指摘しています。
あくまでも中華系のUltraに見られるカメラ特化型を求めるニーズは限定的で中華メーカーも主力機種扱いというよりは技術力をアピールするための立ち位置という感じで売上がメインではないことになります。
逆にGalaxyやiPhoneの最上位モデルは中華系のUltraと比較してカメラスペックは大きく劣りますが売上で見れば圧倒的でGalaxyとiPhoneで見ても雲泥の差があり多くのユーザーは中華系のUltraほどのカメラスペックを求めていないからこそ無理に強化する必要がないことになります。
何より中華系のUltraはニッチ向けでGalaxyやiPhoneの最上位は一般向けという感じになります。
またvivo X200 Proの内部構造を確認すると大型望遠センサーがかなりデカいことを確認できます。ペリスコープ構造を採用していることも影響していますが内部スペースを逼迫することに加えカメラバンプもかなりひどくなりがちとやはりデザインとのバランスがとりにくくなってきます。
なので中華系のUltraは望遠センサーの大型化に伴い従来は軽量化の流れだったのが直近の機種をみていると230g前後になっておりGalaxyやPixelで見るとデザインを一から見直す必要があることになります。
例えばPixel 9シリーズでサイドフレームに加えバックパネルもフラット化した感じでSamsungでみるとGalaxy S24 Ultraでフラット化しましたがこのフラット化したデザインをベースにするとカメラバンプがひどくなればなるほどカメラ部分がデザイン全体から浮きます。
中華メーカーの機種でサイドフレームはほぼフラット化させたのにバックパネルは僅かに湾曲しているデザインを採用しているのはデザインとの調和をある程度意識している可能性が高いです。
もちろんAQUOS R9 proのようなデザインにも出来ますが現状多くのメーカーが好まないかもしれません。何よりカメラ特化型を望んでいるユーザーは限定的だからこそSamsungなどは消極的な感じです。
おそらくPixelに関してもデザインとのバランスを考えると大型化には現状消極的なのかもしれません。
カメラ部分の大型化を避ける傾向に。
一方でカメラバンプを出来るだけ目立たせないようにするためにiPhone 16 Proシリーズではテトラプリズム機構を採用しておりOppo Find X8シリーズではデュアルプリズムレンズを採用しています。
さらに昨年の11月頃にSamsungはALoPを発表しておりカメラの大型化を最低限にするための努力をしています。ちなみにリーカーによるとSamsungは1/1.56インチの大型センサーに興味があると指摘です。
これは自社製品に搭載したいという意味なのかイメージセンサー部門が今後強化したいという流れか現時点で不明ですが今後Ultraモデルのセンサーが大型化される可能性がないわけではないです。
ちなみにHP9は1/1.4インチなので1/1.56インチであればセンサーは地味に小さくなる感じでAQUOS R9 proとほぼ一緒でSamsungの場合はおそらくですがALoPを組み合わせすると思います。
一方で大型望遠センサーを搭載することで現行モデルのように2つの望遠を継続するか不明です。この辺メーカーによって考え方が異なりvivoはvivo X200 Ultraでトリプルレンズカメラ構成になると予測されておりXiaomi 15 Ultraはクアッドレンズカメラ構成で望遠を2つ搭載するとの流れです。
何より望遠センサーを2つ搭載した上で片方を大型化するとなれば内部スペースを逼迫します。
現時点だと詳細な筐体サイズは分かっていませんがXiaomi 15 Ultraはカメラ部分が地味に大型化している感じにみえSamsungはおそらくあそこまでカメラ部分を大きくしたくないと思います。
このことを考えると仮に大型望遠センサーを搭載するならセンサーは一つになる可能性があります。
内部スペースの効率化。
Galaxy S25 UltraでみるとS-PenからBluetooth機能がカットされたことで地味に話題になります。海外サイトの考察などを見ているとSamsungはS-Penに消極的になったと判断することが出来ます。
昨年末に発売されたGalaxy Z Fold Special EditionでデジタイザーすらカットされてS-Penが非対応になったことでGalaxy Z Foldシリーズが今後内蔵する可能性はなくなったと思います。
ただGalaxy S Ultraは従来通り継続かと思いきやスペックダウンさせてきたことを考えるといきなり非対応になるとは考えにくいですがS-Penの内蔵をやめる可能性は高くなった可能性が高いのかなと思います。
ちなみにSamsungによるとS-PenからBluetooth機能をカットした理由の一つして独自調査からS-PenのBluetooth機能を利用していたユーザーは僅か1%程度であったことに言及しています。
1%という数字を聞くとめちゃくちゃ少なく感じますがGalaxy Ultraの売上規模を考えると数十万人のユーザーが愛用している可能性があることになりますがそれでもカットしたということはS-Penよりも優先したいことがあることから段階的にカットして市場の反応を見たい可能性があります。
少なくとも内蔵をやめるだけで内部コンポーネントを最適化できるのでバッテリーの容量を増やしたりカメラ部分により内部スペースを使うことが可能になるなどメリットが多いように見えます。
また今後デジタイザーまでカットして完全に非対応にすれば薄型化/軽量化もしやすくなります。さらにデジタイザーの採用はQi2への対応にも影響が出ると言われており今後やりたいことにS-Pen自体が邪魔になってきたと考えることもでき何よりSamsungの動向が気になるところです。
個人的にS-Penのスペックダウンは他のスペックを強化するための下準備にも見えてしまいます。
Pixel 10のカメラ構成。
少なくともメーカーにとってカメラセンサーの刷新はカメラセンサー自体のコスト増加に加えアルゴリズムを最適化する必要があるためカメラ全体のコストがよります感じになります。
また世界的なインフレの状況の中でメーカーは値上げをさけるために努力していることを考えるとセンサーは出来るだけ使い回しをした上でアルゴリズムの最適化を中心にしたいかもしれません。
Googleに関してはPixel 2シリーズからPixel 5aまで約4年にわたってIMX363を採用していました。その当時Googleのカメラソフトの技術が際立っていたからこそアルゴリズムの最適化でも十分に通用していました。
一方でGoogle Tensorに移行したPixel 6シリーズからSamsung製のGN1に変更されています。途中でGN1の製造が中止になったことからもPixel 8シリーズでは実質後継となるGNKを採用したと言われています。
Googleが実際にどう捉えているのか不明ですがGN1からセンサー自体は大きく変わっていないことになるので以前のようにアルゴリズムの最適化を主軸にカメラを進化せる流れは変わっていないと捉えることが出来るのかもしれません。
現時点でPixel 10シリーズのカメラに関する情報はほぼありませんがPixel 9 Pro XLがリークした時にメインカメラセンサーは可変絞りに対応しているとの予測がありましたが実際には対応していません。
結局ただの噂だったのか不明ですがGoogleは何かPixel 9 Pro XLで試したいことがあったのが実際に間に合わずPixel 10 Pro XLにずれ込んだ可能性があると勝手ながら推測しています。
単純に考えればセンサーサイズの大型化に伴い可変絞りへの対応という流れになりそうですがHonor Magic 7 Proは1/1.3インチでも可変絞りに対応していることからどうなるのか不明です。
またPixel 11シリーズでは望遠センサーが刷新される可能性があるということはPixel 10のタイミングで刷新される可能性は低く何より僅か1世代でGoogleがセンサーを刷新するとは思えないことからも超広角やインカメラに関してもPixel 10 Proシリーズは現行モデルと一緒かもしれません。
そうなると仮に刷新される可能性があるのはメインカメラセンサーのみになると思いますがおそらく1/1.3インチから1インチに大型化したとしてもvivo X200 Proのようにカメラ部分が極端に大型化するとは考えにくくデザインとのバランスは望遠の大型化よりはとりやすいかなと思います。
一方でPixel 9aでは現行デザインの大きな特徴ともいえるカメラフレームがなくなっています。また近年の流れをみるとFoldで採用されたカメラデザインを次期フラッグシップで採用しています。
このことを考えるとPixel 9 Pro Foldで採用されているスクエアデザインをPixel 10シリーズで採用する可能性があるのかなとも思いますがリークしたケースをみる限りは現行モデルと同じです。
Googleはカメラフレームのデザインにも拘っていることを考えるとスペックだけを優先してカメラを強化してくるとは考えにくいですがカメラデザインを変えてくる可能性もあります。
まとめ。
今回はGalaxyやPixelがカメラを大幅に強化する可能性が低い理由についてまとめてみました。個人的にはPixelが好きだからこそハードを最強にしたカメラ特化型を出してほしいと思います。
ただニーズがそこまでないと考えると今のGalaxyやPixelの方向性は正しいんだと思います。