立ち位置を徐々に変更。Pixel 9aは値上げで廉価版から卒業になるかも

為替の影響もあると思いますが国内でみるとPixel 6シリーズやPixel 7シリーズの時と比較するとPixel 8シリーズやPixel 8aの価格はそこまで安いという印象は受けません。

とはいえ特にPixel aシリーズは少しでも安いPixelが欲しい人にとっては嬉しい存在であることに違いはないと思います。今回Android AuthorityがGoogleの廉価版について言及しているので簡単にまとめたいと思います。

Pixel 9の値上げの影響。

Pixel 3aが出た頃は今ほどインフレが進んでいなかったこともありますが$300前後で購入できたことからPixel 8aの$499という価格設定はだいぶ高くなったという印象です。

やはり大きな転換期になったのは5GでPixel 4a 5GやPixel 5a 5Gの頃から一気に価格が上昇した印象を受けます。そしてGoogle Tensorに移行したPixel 6aからも更に値上がりしたという印象を受けます。

とはいえ以前のaシリーズはフラッグシップと異なりミドルレンジ向けのSoCを搭載していました。ただPixel 6aからはフラッグシップモデルと同じSoCを採用したことでコスパが良いと話題になり。Google Tensorが登場した当時はSnapdragon888と比較してもそこまで差がなかったです。

ただ今やGoogle Tensor G4とSnapdragon 8 EliteやDimensity9400と比較するとベンチマークスコアで見ると2倍以上の差があるため表面的にはコスパが悪く見えてしまう感じです。

ただPixel 8aは同価格帯の機種の中で見ればベンチマークであっても悪くはない印象です。

一方でGoogleはPixel 7aで一気にスペックを底上げしたことでフラッグシップの無印との差別化ができている印象もなくPixel 7で見れば$599とPixel 7aと僅か$100の価格差しかなかったこともあり無印もaシリーズも結局中途半端に見える感じになってユーザーが混乱する原因になりました。

ただPixel 8シリーズで値上げされたこともありPixel 8aとの価格差は$200と地味に開きました。なので単純に定価で比較すると価格差がついたことからもPixel 8aの良さが分かりやすくなった印象を受けます。

ただその当時Pixel 8が頻繁に大幅値引きされていたこともあり価格差がほぼないようなものになっておりアメリカのレビューをみるとPixel 8aを購入するより安くなったPixel 8を購入した方がいいとの評価が多く結果Pixel 8aの売上不振に繋がった可能性もあります。

現にアメリカではPixel 8aにとって発売後最初の大型セールで対象の機種と合わせて購入すると実質半額になるバンドル販売が行われており新製品と考えると異例の販促だったと思います。

Pixel 3aが登場した頃と比較すると今のaシリーズのスペックは非常に魅力的になりました。ただ価格差にスペック差がないことからもaシリーズ自体の存在が中途半端になった印象を受けます。

一方で海外サイトによるとPixel 9シリーズがアメリカで値上げされたことでPixel 8aの存在価値が高まったと評価しており定価で比較すると$300とはっきり価格差がつきました。

最大7年のアップデートに対応と近年のPixelの良さを最低限楽しむことが出来るのが魅力の一つです。とはいえGoogle AIに関してはAndroid15にアップデートしても同程度の機能に対応していないです。

Google自身がGoogle AIをラインナップ全体で平準化していないことが原因ですがやはり廉価版ということもあるのかPixel 8aは特徴のAIでも物足りなく感じる部分が多いです。

とはいえ下手なミドルレンジモデルを購入するよりも一般ユーザーが長く快適に使いやすい機種であることに違いはないです。何よりPixel 9と価格差がついたことでPixel 9がセール対象になったとしても逆転現象は起きにくくブラックフライデーでみてもPixel 8aは$399なのでPixel 9より圧倒的に安いです。

Pixel 9aは値上げの可能性。

少なくともGoogleはPixel 9シリーズで値上げを行ったことからもPixel 8aの良さが際立つようになったことに違いはないですがラインナップ全体での値上げをしやすい状況になりました。

今までは無印の価格差を考慮する必要があったのでaシリーズは値上げしにくかったですが今や価格差が$300になったこともありPixel 9aでは値上げしやい状況になったと思います。

おそらくですがGoogleはaシリーズの立ち位置としてPixelの中では従来通り廉価版の立ち位置にしたいと考えている可能性がある一方で他社と比較した場合に廉価版にしたいと考えている可能性は低く海外サイトによるとミッドハイレンジモデル扱いにしたい可能性があると指摘しています。

SamsungでみるとGalaxy S24 FEのようなフラッグシップより少し安い価格で購入できる立ち位置にしたい可能性がありaシリーズのGoogle Tensorへの移行はそのための下準備だった可能性もあります。

また現状だと3月に正式発表が予測されているPixel 9aでは値上げされる可能性があります。

少なくとも価格のバランスを考えると$599程度になってもおかしくない可能性があると思います。先日の情報からもPixel 9aの大方のスペックが判明した一方で材質部分がよく分からずです。

例えばバックパネルはPixel 9と同様にフラット化されていますが従来通りプラスチックなのか、それとも一部噂にあるようにフラグシップと同様にガラスを採用するのか現時点で不明です。

またGoogle Tenor G4を搭載する可能性が高いですが5GモデムはExynos5300を継続の可能性があります。

ただフラッグシップ向けのGoogle Tensor G4と異なりコストの低いパッケージング技術を採用することでSoCや通信関連のコストは抑制する可能性がありますがディスプレイサイズは大型化する可能性が高くディスプレイ輝度を強化するなら材質自体を強化する可能性もあります。

おそらくPixel 9シリーズと同様にSamsungのM14を採用する可能性は低いのかなと思っています。とはいえディスプレイを強化するとなればコストが増加する可能性は高く生体認証に関してもインカメラを利用した2D顔認証はリークしたカメラスペックからも継続されている可能性があります。

一方で指紋認証に関してはコストカットのためか光学式を継続採用していると予測されています。ただPixel 9シリーズを使って思うのは従来の光学式と比較して明らかに汎用性が違います。

つまりPixel 9aで光学式を継続すれば廉価版なので仕方ないですが体験が大きく異なることになります。少なくとも材質や内部コンポーネントでPixel 9シリーズとある程度合わせるのであればコストが増加する可能性が高く結果Pixel 9aは現行モデル対比で値上げになっても仕方ないのかもしれません。

また登場時期を考えるとiPhone SEが強力なライバルになるかもしれませんがGoogleとして重要視しているのはプレミアム部門でありPixel 9aがiPhone SEに勝つ必要はないと考えている可能性もあり他社と価格を揃えることを最優先にしてくるとは考えにくい状況です。

何よりGoogleの最優先にしているのプレミアム部門の拡充とバランスのとれたラインナップだと思います。このことを考えると海外サイトの指摘通りPixel 9aの値上げはありかなと思っています。

ハード主軸の収益構造ではない。

結局価格を優先にしたモデルを中心にするとシェアを拡大しやすい一方でGoogleが重視しているブランドロイヤリティが育たない可能性がありこれはどのメーカーも一緒の状況です。

一部情報によると中華メーカーは長期利益よりも短期利益の方が評価されやすい傾向にあるとされています。そのためユーザーが興味を持ちやすいように分かりやすいスペックの進化を中心にして端末価格も規模の経済を活かしつつ出来るだけ抑えて販売を優先しているという印象を受けます。

少なくとも短期利益重視のためブランドロイヤリティなどはあまり優先ではないと言われています。つまりリピーターを増やすことも重要ですが新製品をいかに買ってもらえるかが重要との話です。

一方でAppleでみると短期利益よりも長期利益を優先している感じでハードからの売上よりもサービスからの売上を拡大することにフォーカスしておりそのために囲い込みが重要になります。

そのため新機能をバンバン追加して新規ユーザーを獲得するよりも既存ユーザーが不満に感じている部分を最新機種でしっかり改善するマイナーアップデートを重ねていく感じになります。

またAppleのエコシステムは超強力かつ閉鎖的なので一度エコシステムを完成させてしまうとApple製品以外で代わりがきかないのでユーザーはApple製品を使い続けるようになります。

また長期利用のユーザーが増えればAppleのサービスを使ってくれるユーザーの割合も増えます。その結果本来の目標であるサービス主軸の収益構造に徐々に移行できるようになります。

少なくともGoogleもリークしたドキュメントからGoogle Tensor G5やGoogle Tensor G6で発熱の改善や電池持ちの改善を中心にユーザーの満足度を上げることを最優先事項にしています。

Googleとしても本来の目的はGoogleのサービスを使ってもらうことで収益をより強化することが優先です。例えばChromeを使ってGoogle経由の広告を表示できれば主力の広告事業のはずみになります。

またGoogle OneやYouTube premiumなどサブスクリプションを契約してもらえればGoogleの収益はどんどん改善していく流れなのでAndroidユーザーを増やすしたいという感じです。

そのためにGoogleはSamsungやXiaomiなどと協力してAndroidの販売を強化していますが苦戦している状況だからこそGoogleもハード部門の売上拡大を強化している流れになります。

少なくともAppleからシェアを奪還するにはプレミアム部門の拡充が最優先であることを明らかにしています。そのために2024年は小型のProモデルであるPixel 9 Proを追加してiPhoneに牽制しています。

何よりGoogleはPixelの売上を主軸にした収益構造ではないからこ他社と同様に無理に価格で勝負するのではなく中価格帯でもユーザーが満足して使ってもらえる機種の開発を目標にしていると思います。

まとめ。

今回は海外サイトがGoogle Pixel aシリーズの立ち位置に言及しているのでまとめてみました。少なくとも海外サイトの指摘通りであれば個人的に納得できる部分が多いですがフラッグシップはこれ以上の値上げは避けてほしいところで値上げするならスペックでしっかり勝負してほしいところです。

何よりaシリーズの値上げはユーザーの評価が分かれるのでGoogleにとってもリスクがあります。

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