10aは露骨なコストカットに。2026年はPixel 11シリーズしか期待できないかも

事前情報通りであればGoogleは例年より約2ヶ月の前倒しとなる3月にPixel 9aを正式発表すると予測されています。また正式発表が近いことも影響しているのかほぼフルスペックがリークしておりデザインも判明しています。

正直デザインは個人的には好みではありませんがスペックでみれば期待値はかなり高い機種かなと思います。今回9To5GoogleによるとPixel 10aの搭載SoCに関する新たな噂が出てきたので簡単にまとめたいと思います。

Tensor G4を搭載に?

今回の情報によるとGoogleは2026年に発表予定のPixel 10aで搭載するSoCを迷っているとの話です。従来通りであればPixel 10シリーズと同じくGoogle Tensor G5を搭載する流れになりますが今回の情報によるとPixel 9シリーズと同じくGoogle Tensor G4を搭載する計画との話です。

つまりGoogleの選択によってはPixel 9aとPixel 10aは同じSoCを搭載する可能性があります。またGoogleがGoogle Tensor G5の搭載に躊躇している理由としてチップの大きさとコストだとしています。

リークしているドキュメントからもGoogle Tensor G5はTSMCの3nmプロセスノードを採用しています。さらにGPUは刷新され新たにレイトレーシングやGPUの仮想化に対応すると予測されています。

ただGPUでオプションが充実することからも面積が拡大してチップ全体の面積も大きくなります。そのためコストも増加すると言われておりGoogle Tensor G6ではコストカットのためにレイトレーシングやGPUの仮想化はカットされると予測されておりGoogleにとって深刻な悩みの可能性があります。

なのでコストが高い上にチップ面積も大きいGoogle Tensor G5を見送る可能性があるとの話です。

またサプライヤーをTSMCに変更した上にパッケージング方法の変更でもコストが爆増する可能性があります。ちなみに海外サイトによるとGoogle Tensor G4のコストは製造コストのみで$80との話です。

一方でAppleのA18チップは$135とも言われておりGoogle Tensor G5で$100を超える可能性もあります。ただGoogleが半導体部門を継続するにはGoogle Tensorのコストを製造コストのみで$60に抑制する必要があるとも言われておりGoogle Tensor G5はある意味ネックな存在の可能性もあります。

現時点で他に情報がないことに加え現時点でGoogle Tensor G5を搭載した機種は発表されていないことから実力が不明ですがスペックだけで見れば残念としかいいようがないです。

一方でGoogle Tensor G4はSamsungの4nmプロセスノードを採用しておりサプライヤーとしてSamsung離れが加速していることを考えるとGoogle Tensor G4のコストは抑制しやすいのかもしれません。

少なくともGoogle Tensor G5を搭載したPixel 10aでどのようにコストカットするのか非常に気になるところで今までのようにパッケージング方法による差別化が出来ないとの話でした。

ただ今回の情報通りであればコストカットどうこうではなくそもそもGoogle Tensor G5を搭載しないことになります。2年連続同じSoCを採用すればSoCのコストは抑制しやすいので本体価格も抑制しやすいです。

むしろGoogleとしてはSoCでコストカットできた分他の部分をしっかり強化する可能性があります。何より今回の情報通りであればPixel 10aはちょっと期待ハズレの存在になるのかもしれません。

毎年新型を出す必要性はない。

一時期Xperia 10シリーズは数年連続で同じSoCを採用するということもありましたが結局歴代のaシリーズの進化パターンを見るとSoCに進化がないなら毎年新型を出す必要がないように思えます。

何より毎年出すためには何かしら進化させないといけないのでコストも増加しやすくなります。だとしたら開発期間を1年以上にした上でアップデートサイクルは2年以上にすることでコンポーネントのコスト抑制をしつつスペックもしっかり強化した方がわかりやすいところです。

中華メーカーだと毎年のように分かりやすい進化がありますがGalaxyにPixelにiPhoneなどは成長が鈍化している印象で毎年新型を無理に出す必要はないのかなと思う時も正直あります。

ただ市場の慣例なのか少しでもユーザーの興味を引きたいのか毎年新型を出す流れです。何よりSoCが全てではありませんがPixel 10aはちょっと期待ハズレになりそうで怖いです。

従来であればパッケージング方法に違いはあれどaシリーズもフラッグシップモデルと同じSoCを搭載することでパフォーマンスにそこまで差がないからこそ魅力的な選択肢だった印象です。

ただSoCがフラッグシップと揃わないとなるとaシリーズのコスパは今まで以上に悪くなると思います。単純に考えるとPixel 10aは2026年上半期に正式発表されるので下半期はPixel 11シリーズが登場する可能性が高いと思います。

そしてPixel 11シリーズはGoogle Tensor G6だと思うので2世代分の差がつくことになります。ちなみにPixel 10aでGoogle Tensor G4を継続採用することで値下げに期待する人もいると思いますが一度値下げをすると値上げがしにくくなるので価格は据え置きだと思います。

なのでコストカットでGoogle Tensor G4を継続採用したとしても値下げは期待すべきではないです。ちなみにGoogle Tensor G5ではSamsung製からMediaTek製の5Gモデムに刷新されるとの予測です。

現時点で未発表の5Gモデムなので実力が未知数ですが通信関連の不具合が改善される可能性もあります。一方でGoogle Tensor G4を継続採用するとなるとコストカットがメインになると思うのでPixel 9aと同じくExynos5300を継続採用する可能性があり通信関連に不安を抱えたままかもしれません。

現時点だとPixel 10シリーズの詳細なスペックがリークしていないためPixel 10aがSoC以外の部分でどのように進化するのかは不明ですが過度の期待はあまり出来ない状況にあります。

今までと流れを大きく変えるには痛みも伴うことがありますがユーザーの心象は良くない可能性もあります。逆にAppleのiPhone SEは本当に上手くやっている感じで進化しか感じられないという感じです。

コードネームが判明。

また今回の情報によるとリークしたドキュメントからPixel 11シリーズのコードネームが判明したとしています。現時点だとPixel 11/Pixel 11 Pro/Pixel 11 Pro XL/Pixel 11 Pro Foldの4機種が判明しておりコードネームの共通点として熊科から採用しておりちょっと新鮮味を感じます。

2026 コードネーム 略語
Pixel 10a スタリオン STA5
Pixel 11 カブ 4CS4
Pixel 11 Pro グリズリー CGY4
Pixel 11 Pro XL コディアック PKK4
Pixel 11 Pro Fold ヨギ 9YI4

ちなみにPixel 10シリーズのコードネームはPixel 10a含めて馬科から採用されています。個人的に今回の情報で気になる部分として現時点でPixel 11シリーズは4モデル構成であることです。

以前リークしたロードマップからも2025年には従来の命名規則通りならPixel 10 XLが追加になると予測されています。さらに折畳式機種の売れ行きが好調であればPixel 10 Pro Flipが追加される可能性があります。

そもそもロードマップの信憑性ですが2024年に小型のProモデルを追加するとの話は正解でした。一方でPixel 7aの売れ行き次第ではPixel 8aをスキップするとの話は残念なことに不正解でした。

ただこれはハズレたというべきなのかGoogleがロードマップから計画を変更したというべきか何ともです。何より現時点だとPixel 10 XLやPixel 10 Pro Flipの後継機種が計画されていないことです。

少なくとも開発期間は1年以上あると言われていることからも現時点で全く情報がないとなるとPixel 11シリーズでラインナップを強化したくても間に合わない可能性が出てくると思います。

とはいえあくまでも現時点で判明しているコードネームに基づいた推測なので実際には不明です。現状開発は進んでいるけど単純にコードネームが見つかっていないだけの可能性もあります。

ただ現時点で言えることは最低でもPixel 11シリーズは4モデル構成になると判断できます。ちなみにドキュメントからもGoogle Tensor G6に関する情報の一部も判明しています。

今後Googleが計画を変更する可能性もありますがPixel 11シリーズの大きな特徴は2つです。

一つ目はシリーズ全体で搭載するか不明ですが3D顔認証に対応でセキュリティをより強化する可能性があります。現状DPAFに対応したインカメラとGoogle Tensorを組み合わせることでユーザーの顔をより立体的に認識することで2D顔認証でありながらもクラス3のセキュリティに対応しています。

ただ赤外線センサーを搭載していないので低照度の環境だとインカメラでは認識できず顔認証を使えません。一方でPixel 11シリーズで3D顔認証に対応するのであればこの弱点は改善されることになります。

またクラス3は変わらないかもしれませんが単純に考えればセキュリティは強化される可能性があります。そして2つ目としては100倍ズームへの対応でPixel 11 ProとPixel 11 Pro XLに限定されるかもしれません。

Pixel 11 Pro Foldは出来ないこともないと思いますが今までの流れだと期待できないです。ちなみに100倍ズームはAIによりズーム性能の底上げとハードの強化から実現との予測です。

そのためPixel 11シリーズはIMX858より優秀なセンサーを搭載する可能性があることになります。まずはPixel 10シリーズからになりますがハードの面だとPixel 11の方が楽しみな要素が多いです。

まとめ。

今回はPixel 10aが搭載するSoCに関する情報が出てきたので簡単にまとめてみました。無理にaシリーズを毎年出すのであれば型落ちになった無印を価格改定して併売した方がいいように感じてしまいます。

何よりTSMC製に切り替わることでGoogle Tensorの完成度がどうなるのか非常に気になります。

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