例年と異なり今年は12月になっても興味深い新製品が国内でも展開されている印象を受けます。海外だと中華メーカーを中心に新製品ラッシュとなっていますが国内においても中華メーカーが積極的に新製品を展開してくれているからこそ年間通して閑散期がなくなりつつあります。
今回はGoogle Pixel 9 Pro XLなど2024年に発売された機種の中からおすすめ機種を主観的にまとめたいと思います。
Nothing Phone (2a)
まず一つ目の機種としてミドルレンジであるNothing Phone (2a)で無難中の無難です。スマホにあまり投資をしたくないけどそれなりの使い勝手が欲しい人におすすめしやすいです。
コストカットのためかNothing Phone (2)と地味に共通化されている部分も多く筐体サイズがちょっと大きいのはデメリットになるかもしれませんが5000mAhのバッテリーを搭載しています。
やはりこの価格帯を求めるユーザーはライト層が多いと思うので電池持ちはかなり重要です。海外サイトのバッテリーテストを確認すると15時間オーバーと個人的には抜群の安定性に感じます。
またワイヤレス充電に非対応ですが有線で最大45Wと充電速度が地味に速いのもポイントです。
搭載SoCはDimensity7200 Proでベンチマークスコアで見ると70万点前後と高くはないです。ただ日常使う上では十分なスコアという感じで可変式に非対応とはいえ120Hz表示にも対応しています。
そのため実際に使ってみても十分な動作性を実現しておりゲーム以外であれば十分だと思います。実際に使ってみて気になった部分としてはカメラで画質どうこうよりも色味が濃すぎる印象です。
搭載SoCの問題なのかNothingのチューニングの問題なのか不明ですが数年前のGalaxyみたく超過剰補正という印象で日常を切り取るという意味での写真には完全に不向きという印象です。
ただSNSでいいねを貰えそうな分かりやすい写真を簡単に撮れるカメラという印象を受けます。
ベースモデルが4万9800円からということもありIP54と防水防塵性能はちょっと物足りないです。またスピーカーは微妙でディスプレイ輝度は最大1300nitsと決して明るいとは言えない感じです。
そもそも創業者がOnePlusにいたとの話で中華メーカーがよくやりがちなスペックで分かりにくい部分でコストカットする手法はそれなりに取り入れている印象を受けます。
とはいえライトユーザーであればそこまで気になるようなコストカット方法ではないと思います。何より5万円でこの動作性にデザインを実現しているのであれば個人的に十分かなと思います。
今年はミドルレンジの直販市場が充実した印象ですがその中でも頭ひとつ抜けている印象です。
Pixel 9 Pro Fold
次に2つ目の機種として折畳式機種デビューをしてみたい人にPixel 9 Pro Foldです。初代と比較すると正方形に近いアスペクト比を採用したことでスマホ用のアプリも余白や黒帯が少なく表示できるようになったことで8.0インチという大画面を活かしやすくなった印象です。
また折畳式機種の中でも開いた時の横幅が150mmを超えていることからもかなり大型の方です。多くのスマホはスピーカーの兼ね合いもありますが本体横向きで最大化されるように設計されています。
一方でPixel 9 Pro Foldは横幅があるため本体縦向きの状態でも使いやすいのが魅力の一つだと思います。またビルド品質は大幅に改善しており前モデルと異なりヒンジはしっかりと180度に開きます。
さらに折畳式機種の中ではまだ重いとはいえ250g程度まで軽量化したことで印象が違います。
またディスプレイ輝度は折畳式機種ではもちろんストレートタイプと比較してもトップクラスです。そして電池持ちに関しては海外サイトを参考にすると約12時間なので平均程度まで進化しています。
少なくとも国内で発売されているGalaxy Z Fold 6よりも電池持ちが安定しているのが驚きです。カメラに関してハードは激弱ですがGoogleのカメラソフトでしっかりと底上げされています。
個人的にはポートレートモード時のフォーカス精度が気になりますがそれ以外はそれなりに撮れます。シーンによってはPixel 9 Proシリーズと同程度に撮れる感じで折畳式機種の中でも安定している方だと思います。
大きな欠点になるのはソフトの弱さで他社の折畳式機種と比較すると遅れている部分が多いです。
例えばフレックスモード非対応のアプリを強制的に対応させるオプションがないためほとんどのアプリをフレックスモードで使うことが出来ないですが今後のFeature Dropに期待しています。
少なくともGalaxy Z Fold 6と比較するとソフトは大きく劣りますが使ったことがない機種にいきなり100まで求めるユーザーはいないと思うので単純にハード優先で使った方がいいです。
少なくとも折畳式機種最大のメリットである大画面を最も楽しめる機種なのかなと思います。ただ購入するのであれば今後セール対象になったタイミングを狙うのがありかなと思います。
Galaxy S24 Ultra
そして3つ目の機種としてGalaxy S24 Ultraで買って後悔する可能性が低い機種だと思います。一番のネックになるのは本体の横幅が79mmであることと本体の重さが230gオーバーであることです。
なので他社の大型モデルと比較しても取り回しは圧倒的に悪くS-Penを使いたいなら片手で持つことになると思うので余計に相性が悪いですがそれ以外はかなり安定している印象です。
iOSと比較してAndroidの特徴はカスタマイズ性ですがSamsungのOneUIがAndroidの良さを最も実現している印象で本当に細かい部分までカスタマイズできるのでハマる人はハマります。
また最近やらかし気味に感じますが不具合やバグはAndroidの中でも少なめの印象を受けます。ハード面でみるとSnapdragon 8 Gen 3の搭載など基礎的な部分はしっかり強化しています。
また電池持ちは発売当初こそ海外サイトのバッテリーテストにおいて14時間弱と優秀な方でした。ただ今やシリコンカーボンバッテリーを採用している機種が増えているのでスコア的には物足りないです。
とはいえフラッグシップで14時間弱であれば個人的には十分な電池持ちを実現している印象です。またカメラにおいてGalaxyの中でUltraモデルのみがレーザーオートフォーカスを採用しています。
そのためポートレートモードにおいてもフォーカス精度が優秀で取り回しは地味に優秀です。正直中華スマホと比較するとハードでは何か目立った特徴があるわけではないですがソフト部分は圧倒的な特徴になっておりAndroidの中で最も使いやすさにフォーカスしている機種だと思います。
Galaxyにハマってしまうと他社のソフトでは物足りないと感じる人も地味にいるくらいです。何より折角高いお金を出すなら失敗したくない人にわかりやすくおすすめしやすい機種です。
Google Pixel 9 Pro XL
次に4つ目の機種としてPixel 9 Proで直販版であれば圧倒的に安く買えるチャンスがあります。GoogleはPixel 9シリーズでビルド品質をかなり意識したのかディスプレイはSamsungのM14を採用していることからもGalaxy S24 Ultraより高品質なディスプレイを採用していることになります。
さらにディスプレイ輝度はHDR表示で2200nits前後になるのでiPhoneよりも明るいくらいです。また長年ネックになっていた指紋認証も超音波式画面内指紋センサーの採用でめちゃくちゃ安定しました。
少なくとも従来の光学式と比較すればユーザーとの相性が出にくくなったのかなという印象です。
カメラに関しては超広角と望遠が刷新されており解像感がAIの力もあり底上げされた印象です。またインカメラもしっかり強化しているのがポイントでカメラはオールマイティに使えます。
電池持ちに関しては海外サイトのバッテリーテストで13時間弱と決していいとは言えない状況です。何よりゲームに対して最適化を全然していない印象でゲームを快適にやりたい人に向かないです。
少なくとも発熱抑制や電池持ちの改善に注力している割には電池持ちはあまり良くないです。とはいえ前モデルと比較してビルド品質が向上した上で安定性も全体的に改善した印象です。
あとは写真や動画をよく撮る人にとって地味に嬉しいのがGoogle AIになるかなと思います。編集マジックや消しゴムマジックの類似機能に対応している機種は地味にありますがベストテイクや音声消しゴムマジックは大きな特徴で個人的に動画ブーストは最強だと思います。
最大10分の尺かつ編集に膨大な時間がかかるとはいえ動画ブーストで撮っておけば間違いないです。動画性能が優秀なiPhoneすら動画ブーストは簡単に超えるので動画重視のユーザーにもおすすめしやすいです。
何より最上位モデルの中でもPixel 9 Pro XLはめちゃくちゃ安く買える機会が多いです。定価だと微妙ですがチャンスがあることを考えるとありでGeminiが最適化されているのも良いです。
Xperia 1Ⅵ
最後に5つ目の機種としてXperia 1Ⅵで動体撮影とスピーカーに拘る人におすすめです。前モデル対比でディスプレイが普遍的なアスペクト比になったことで表示解像度がFHD+に変更されました。
その結果コンテンツの視認性は改善した上で表示解像度が落ちたこともあり発熱しにくくなった印象も受けます。さらにSonyがSnapdragon 8 Gen 3の最適化を強化したことで電池持ちも大幅に改善しています。
少なくとも国内で発売された機種の中でトップクラスでiPhone 16 Pro Maxよりも優秀です。一方でXperiaは残念なことに周辺アクセサリーが充実しているわけでもはなくアップデート期間も決して長いとはいえずピュアアンドロイドに近いのでカスタマイズ性にも乏しい印象です。
そのためハード面でみると歴代Xperiaの中で最も使いやすさに特化している印象ですが全体的な使いやすさにフォーカスするのであればXperia以外を選んだ方がいいのかなと思います。
ただ高いお金を出すなら何か拘りたい人にとって魅力的でスピーカー性能は頭一つ抜けている印象です。さらにカメラに関して全体的にカメラソフトが弱いと感じますが動体の撮影はピカイチです。
スマホのカメラでここまで動体の撮影に強いのは大きな特徴で差別化につながっています。良くも悪くも前モデル対比で普遍的になったことで面白みは欠けましたが使いやすくなった印象です。
またSDカードスロットやイヤホンジャックに拘り人にとっても貴重な選択肢の一つです。
まとめ。
今回は今年実際に購入して使った機種の中から個人的におすすめの機種についてまとめてみました。自分はミドルレンジにあまり興味がありませんがNothing Phoneは親にも勧めやすい印象です。
何より中華メーカーの選択肢が国内ではほぼないという感じで選択肢としてあった方が面白いです。