直近の四半期において国内市場でかなり勢いを感じるのはXiaomiという印象で、堅調な売れ行きでかなりの強さとなっているのがSHARPという印象です。一方でGoogleに関しては前年までの成長が異常だったからこそ数字だけで見れば一人負けしているようにも見えます。
今回は評価が高いGalaxyよりPixelの方が国内で売れている理由について主観的にまとめたいと思います。
カスタマイズ性は刺さりにくい。
iPhoneの大きな特徴の一つとして「エコシステム」がありますが、これが実際に便利かどうかは使ってみないと分からないです。ただ国内市場だと「iPhoneだから」という理由で購入するユーザーが多く、iPhoneを使っている内にApple WatchやAirPodsを購入するユーザーが増えてくる。
なので知らず知らずにAppleのエコシステムにハマって抜け出せなくなる人が多いとAppleのやり方が上手いように感じます。一方でGalaxyの大きな特徴として「カスタマイズ性」です。
ただこれもAppleのエコシステムと同様で実際に使ってみないと分からない良さです。一方でiPhoneと異なりGalaxyの場合はGalaxyだからという理由で購入するユーザーはかなり限定的です。
また自分の周りに聞いてみても「カスタマイズ」にそこまで拘っているユーザーはいなく、今使っているスマホと同程度に快適に使えれば問題ないと考えている人が圧倒的に多いです。
多くのユーザーはランチャーアプリをサードパーティ製に切り替えることもないくらいで、カスタマイズ性にそもそも興味がないです。自分のようなオタクであればスマホを出来るだけ快適に使えるようにするためにカスタマイズ性は重要ですが、ここに興味を持っているのは現状オタクだけという感じです。
だからこそGalaxyの特徴がリーチしにくく、Pixelの方が一般ユーザーに特徴がリーチしやすいです。
キャリアの販売施策。
そして2つ目に大きな違いがあるとすれば国内における販売方法です。Samsungに関しては国内での売上を確保するためかキャリアとべったりという印象でした。そのためキャリアロゴもあればキャリアアプリもあるなどXperiaやAQUOSなどキャリアに依存してきたメーカーと一緒。
やっと2024年から直販版が拡充されたので個人的には激アツ展開ですが、そもそも直販版を購入するユーザーは全体で10%程度です。さらに直販版の市場シェアの半数はiPhoneと言われていることからも、Galaxyの直販版の市場シェアは超限定的になります。
なので言ってしまえばオタク向けの機種がよりオタクにとって買いやすくなったという感じです。一方でPixelの場合はdocomo含めて大手キャリアに扱ってもらうことに成功したことに加え、auとSoftBankでみれば積極的に販売施策を行なってもらっています。
だからといってPixelはPixel 3シリーズから国内に導入されましたが最初から直販版が用意されており、キャリアロゴもなければキャリアアプリもほぼない感じで、キャリアに依存していない状況ながらもキャリアに優遇してもらえています。
結局一般層にリーチするにはキャリアに優遇してもらえるかどうかで大きな差になっています。少なくともビルド品質や安定性など細かい部分ではPixelよりGalaxyの方が圧倒的に完成度が高いと思います。
Pixel 9シリーズで追いついてきたとはいえGalaxyの方が安心感が強め。ただ一般層へのリーチからもPixelとGalaxyには大きな差があるのかなと思います。なのでSamsungとしては今後一般層にリーチするための分かりやすい特徴が重要になってくるのかもしれません。
ただその特徴は新しく作るのではなく既存機能の見せ方をかえるだけでも効果が大きいのかなと思います。