如実に実感。Pixelの人気が世代を重ねるごとに落ちている理由

市場調査結果からもGoogleは国内市場において前年対比で出荷台数が約半減していることが判明しています。数字だけで見ればかなり悪く見えますが2023年までが異常な成長を遂げていたことからも正常に戻りつつあるという感じです。

とはいえ以前のような勢いがないことに違いはなく、第2四半期でみてもシェアは3位とSHARPに抜かされています。今回はPixel 9シリーズ含めてPixelの勢いが徐々に失われている理由を主観的にまとめたいと思います。

AIが一般化していない。

Google Pixel 9シリーズで見ると「Gemini」が大きな特徴となっておりGeminiのために最適化していると言っても過言ではありません。特にPixel 9 ProシリーズでみるとRAM3GB分をAIのために常にロックしています。

その結果AIをより迅速に起動することに加え処理することが可能となっています。また第2世代のGemini Nanoも統合されています。一方でAIを駆使した機能としては「一緒に写る」や「音声消しゴムマジック」などがありますが、正直な話一般化していない印象を受けます。

結局のところAIを使っている人からすれば面白いスマホだと思いますが、多くのユーザーにとって「AI」が抽象的で一緒に写るなど、結局のところスマホの「機能」の側面に過ぎず使うか使わないかの2択になります。

最新機種を購入したからといって全ての機能を満遍なく使う人なんてほぼいないと思います。その中でGoogleが強化しているAIは一般化していないことからもユーザーの日常に定着しにくい可能性がある。

その結果AIに興味がないからPixelに拘る必要もないと考えているユーザーが多い印象を受けます。AIに限らないですが新機能は実際に使ってみないと良さがわからず、そもそも試してみないとハマるかハマらないかわからないです。

その中でAIの良さはなかなか浸透しにくい感じで、自分は関係ないと考えているユーザーが多い可能性があります。

表面的な価格は高くなった。

半導体不足の影響や世界的なインフレの影響などからもスマホが世代を重ねるごとに高価格化している中で、GoogleはPixel 6シリーズやPixel 7シリーズの時は国内価格をほぼ据え置きにしたことで「安さ」が際立った感じです。

そのため安いと興味を持ったユーザーが圧倒的に増えた印象を受けますが、この当時の為替に対してGoogleはかなり頑張った価格設定をしたと思います。一方でPixel 8シリーズは当時の為替に合わせた結果一気に値上げされた印象。

そしてPixel 9シリーズに関しても為替を考慮すると妥当ですが、ユーザーからすれば以前の安さを見ているのでどうしても高くなったという印象を受けてしまいます。

そのため価格に対する批判的な声が多く、iPhoneより高いなら買う必要がないとの声もあります。少なくとも安かったことでシェア拡大に大きく貢献したいと思いますが世界情勢を考えるとなかなか厳しい感じです。

何より価格のアドバンテージがなくなったからこそ動きが鈍くなった印象を受けます。

ユーザーの使い方は変わらない。

PixelやGalaxyにiPhoneのフラッグシップを見ていると以前のような分かりやすい進化ではなくなっています。またメーカーとしてもユーザーが毎年買い替えることを想定していないため、コストとのバランスをみつつマイナーアップデートを重ねています。

そのため数年ぶりの買い替えならまだしも2年程度であればそこまでの進化を実感できないかもしれません。何よりスマホがどんなに進化しても、自分含めてユーザーの使い方が大きく変わるとは考えにくいです。

なので自分が重視している部分が改善しているのであれば「進化した」と感じるかもしれませんが、それ以外の部分が改善した場合は「進化していない」と感じるかもしれません。

Pixel 9シリーズをみるとAIを主軸においており、AIに興味を持たない人にとっては進化を感じにくい可能性が高いです。カメラはそもそもソフトが強いでの良くも悪くも大きく変わることはなくSoCのパフォーマンスはベンチマークのみで判断されることが多いので進化していないとの意見が増えがちです。

あくまでも主観ですがAIとは別に何かアピールしていける機能があるとユーザーにとってわかりやすいのかなと思います。それこそこのまま高価格化が進んでしまうと好きな人以外は買わないとオタク向けのスマホになっちゃう可能性もあります。

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