中華メーカーが国内市場において展開を強化するにあたって壁になっているのがローカライズです。ローカライズをするとコストが増加する分本体価格も値上がりとメーカーにとって悩みの種です。
ただよりユーザーを増やすためかXiaomiやOppoはローカライズに力を入れてきた印象です。今回はXiaomi 15T ProとOppo Find X9の比較レビューを主観的にまとめたいと思います。
デザインを比較。
今回は2025年に登場した機種の中でもコスパがいいと話題になったXiaomi 15T Proと比較してみたいと思います。ただ注意点としてOppo Find X9はフラッグシップですがXiaomi 15T Proは準フラッグシップです。
その上でデザインから確認していきたいと思いますがデザインの系統はある意味似ているのかもしれません。
ディスプレイサイズでみれば0.2インチの差ですが筐体サイズでみるとかなりの差があります。正直Xiaomi 15T Proは横幅が約78mmと大型モデルの中でも片手操作をしにくい方だと思います。
ただ持ちにくいからこそスペックほど重い印象はなくOppo Find X9の方がずっしり感じます。
両機種ともサイドフレームはアルミを採用しつつフラット形状かつマット仕上げで質感は高めです。
物理ボタンの違いとしてOppo Find X9はSnap Keyと呼ばれるショートカットボタンを搭載していることです。個人的にはあれば機種関係なく使うというわけではありませんがOppo Find X9シリーズはAIマインドスペースに対応していて便利に感じるからこそ自分はSnap Keyに割り当てをしています。
そしてバックパネルに関してマット仕上げかつフラット形状というのは一緒でカラバリによって印象が変わると思いますがOppo Find X9は透明感があってXiaomi 15T Proは重厚感がある印象を受けます。
ただOppo Find X9はフラッグシップなので安っぽさを感じないデザインというのは当たり前なのかもしれません。一方でXiaomi 15T Proに関しては10万円の機種と考えればかなり質感は高いのかなと思います。
少なくとも国内で展開されているカラバリでみればXiaomi 15T Proのゴールドの方が好きです。
そしてカメラ部分を確認するとXiaomi 15T Proはクワッドレンズカメラ構成に見えますが実際にはトリプルレンズカメラ構成でOppo Find X9の方がセンサーサイズの差を考えるとコンパクトにまとめている感じでバンプ込みで本体の厚みを計測してみるとOppo Find X9は11.5mmに対してXiaomi 15T Proは11.8mmと意外にもOppo Find X9の方が薄いです。
あとはカメラフレームの縁部分のデザインが違うので同じスクエア型でも印象が変わってきます。
Oppo Find X9はフラッグシップの無印の中では大きい方ですがXiaomi 15T Proと比較するとかなりコンパクトに感じられ取り回しも優秀とユーザーごとに相性が出にくいデザインだと思います。
一方でXiaomi 15T Proはデカいのがデメリットですが価格帯を考えると高級感が半端ないです。
ディスプレイを比較。

次にディスプレイを確認していきたいと思いますが筐体サイズと同様ディスプレイサイズに差があります。スペックでみるとそこまでの差がないように見えますが実際に比較してみると大きな差です。
ちなみに耐久性の部分でみると両機種ともGorilla Glass 7iなので一緒となっています。
そして両機種ともフラットディスプレイでパンチホールデザインを採用しておりベゼルに関してXiaomi 15T Proは1.5mmに対してOppo Find X9は1.15mmとスペックでみれば差があります。
ただ実際に比較してみると明確な差ではなく価格帯を考えるとXiaomi 15T Proがすごいです。
コンテンツの表示を比較。
そしてYouTubeを再生してみると色味に大きな違いがありOppo Find X9は暖色寄りです。ただXiaomi 15T Proが寒色寄りともいえる感じで好みがはっきりと分かれるかなと思います。
ディスプレイ輝度を比較。
次にディスプレイの視認性に直結する部分としてディスプレイ輝度を確認していくとXiaomi 15T Proは海外サイトのテスト結果からも自動調節において1419nitsとなっています。
残念なことにOppo Find X9のテスト結果は公開されておらず同じピーク輝度に対応しているOppo Find X9 Proを参考にすると1803nitsとなっており実際に屋内で比較してみるとOppo Find X9の方が明るく感じることが多く屋外でカメラサンプルを撮っていた時も同様です。
動画全体でみた場合はフラッグシップということもありOppo Find X9の方が充実している印象を受けます。正直そこまで明確な差があるという感じではなく持ちやすさに直結しますがディスプレイサイズで選ぶのもありで個人的にはディスプレイがより明るく感じるOppo Find X9の方が好きです。
基礎スペックを比較。
そして基礎スペックを確認していきたいと思いますがOppo Find X9は最新世代を標準搭載しています。両方のメーカーともApple製品との連携性を強化するなどある意味方向性は似ているのかもしれません。
一方で自分は普段PixelやGalaxyにXperiaなどを使うことが多くXiaomiのHyperOSはちょっと使いにくいというかいまだに慣れない感じでHyperOSが好きな人は逆の印象だと思います。
個人的にはColorOSの方が中華系の割にはクセがなく使いやすいという印象を受けます。
ローカライズを比較。
そして気になる部分としてサポート期間でXiaomi 15T Proはグローバル版と比較してメジャーアップデートが4回に減ったとはいえセキュリティの最大6年というのは変わらないです。
一方でOppo Find X9の国内モデルは現時点で最低のサポート期間しか発表されていないです。もちろん最低期間で終わる可能性もあればそれ以上の可能性もありますが現時点では何ともです。
何より具体的なアップデートサポート期間が明らかにされているXiaomi 15T Proの方が安心です。そしてローカライズに関しては両機種ともおサイフケータイに対応していますがdocomoのB21やN79に非対応は共通となっており物理のDual SIMに対応しているのも魅力の一つかなと思います。
AIに関して個人的に大きな差に感じる部分としてはOppo Find X9のAIマインドスペースです。Oppo Find X9 Proで使い始めてからハマっておりこれがあるかないで使い勝手が全然違います。
容量構成を比較。
そして容量構成に関してXiaomi 15T Proは最大1TBまでに対してOppo Find X9は一択です。両機種ともSDカードスロット非搭載に加えストレージ規格がUFS4.1というのも共通です。
そして発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回連続で回して負荷をかけてみました。
発熱とパフォーマンスの持続性を比較。
スコアで見れば半期のズレしかない割には地味に差がありますが実感できるものではないです。計測終了ごとに外部温度を計測したところOppo Find X9は39.7/44.2/45.9度に対してXiaomi 15T Proは34.8/38.2/35.3度と正直比較にならないくらいの差がある感じです。
Oppo Find X9は開封初日に計測したとはいえDimensity9500は明らかに発熱しやすいです。さらに筐体サイズが大型モデルよりはコンパクトのため排熱が苦手なのかなと思います。
そしてパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wilde Life Stress Testをしてみました。
トップスコアはXiaomi 15T Proの方が高いですが安定率には大きな差がある印象です。何よりパフォーマンスの持続性はOppo Find X9の方が優れている感じですが発熱はしやすい印象です。
バッテリー関連を比較。
次にバッテリー容量に関してOppo Find X9の方がバッテリー容量が圧倒的に多いです。Xiaomi 15T Proに関してはグローバル展開される際にコストカットのために容量が減少しています。
とはいえ海外サイトのバッテリーテストの結果を参考にすると16時間超えとかなり良い感じです。一方でOppo Find X9はバッテリーテストの結果が公開されていませんが単純に考えれば18時間近くのスコアは期待できる感じで今後電池持ちに関してはじっくり様子見をしたいです。
そして充電速度に関してXiaomi 15T Proは充電開始30分で87%でフル充電に要した時間は36分です。
ちなみにバッテリー容量が500mAh多いですが充電速度が同じOppo Find X9 Proを参考にすると充電開始30分で54%でフル充電に要した時間は67分でバッテリー容量の差を考えればOppo Find X9は1時間をきるとおもいますがXiaomi 15T Proには及ばないと思います。
そして両機種とも最大50Wのワイヤレス充電に対応していますが国内でみた場合Oppoは対応充電器を販売していますがXiaomiは販売しておらず最大速度で充電するのが難しいです。
その他を比較。
その他IP68は共通ですがOppo Find X9はIP69に対応しているため水中撮影も可能です。そして生体認証に関してインカメラを利用した2D顔認証は一緒ですがXiaomi 15T Proは光学式画面内指紋センサーに対してOppo Find X9は超音波式なので快適さが地味に違います。
やはり超音波式の方が安定している印象で特にこの寒い時期に屋外で使う時に差がでる印象です。そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみましたが音量にしろ音質にしろOppo Find X9の方がまだ安定している印象でフラッグシップの意地です。
カメラを比較。
最後にカメラを確認していきたいと思いますがセンサーサイズでみればそこまでの差がないです。むしろ広角でみればXiaomi 15T Proの方が大きめですが他の画角はOppo Find X9の方がデカいです。
とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
超広角で撮影。

今回のサンプルはXiaomi 15T Pro/Oppo Find X9の順番になっているので予めご了承下さい。

Oppo Find X9の方が全体的に明るく補正されている印象を受けます。
広角で撮影。

やはりライカバイブラントモードで撮影していることもあり、色味がちょっと派手です。

接写をしてみましたがセンサーサイズが大きい割にはXiaomi 15T Proの方が僅かに取り回しに優れている印象を受けます。

上記のサンプルだと色味の違いをより分かりやすく確認することが出来ます。
ポートレートで撮影。

Oppo Find X9は一倍の時点で被写体に寄りにくいです。

上記のサンプルだとそこまでの違いを確認出来ないです。

次に2倍で撮影してみました。

背景処理に違いがあることを確認することが出来ます。

次にXiaomi 15T Proは75mmでOppo Find X9は73mmで撮影してみました。

Oppo Find X9は望遠画角になると最短撮影距離が長すぎて被写体に全然寄れないです。
マクロモードで撮影。

次にオプションの中にある「マクロモード」に切り替えて撮影をしてみました。

マクロモードだとOppo Find X9の方が被写体に寄りやすい印象です。
望遠で撮影。

まずOppo Find X9にとって光学となる3倍で撮影してみました。

次にXiaomi 15T Proは光学となる5倍で、Oppo Find X9はインナーズームとなる6倍で撮影してみました。

次に10倍で撮影してみましたが、そこまでの差ははないです。

ただ20倍になるとXiaomi 15T Proの方がノイズが多い印象を受けます。

30倍になるとXiaomi 15T Proの方が色が抜けている印象を受けます。

50倍になると両機種とも限界に見えます。

最後に100倍で撮影してみましたがOppoはAIズームということもあり補正感がかなり強めです。
光学ズームで撮影。

Xiaomi 15T Proは5倍にOppo Find X9は3倍と光学画角で撮影をしてみました。

僅かにXiaomi 15T Proの方が明るく補正されている印象を受けます。

次に画角をそのままにして接写してみました。

ただOppo Find X9は望遠画角で被写体が小さいと全然寄れないです。

次に両機種とも10倍で撮影してみました。

10倍になるとOppo Find X9の方が明るく撮れている印象を受けます。

次に倍率を変えずに接写をしてみました。

10倍になるとOppo Find X9の方が全体的に取り回しが優秀な印象を受けます。
超広角(低照度)で撮影。

次に低照度の環境で手持ちでサンプルを撮影してきました。

全体的にOppo Find X9の方が明るく撮れています。
広角(低照度)で撮影。

Xiaomi 15T Proの方がフレアが発生しています。

色味含めてoppo Find X9の方が安定している印象を受けます。
望遠(低照度)で撮影。

最初に2倍で撮影してみました。

次に3倍で撮影してみました。

最後にXiaomi 15T Proは5倍でOppo Find X9は6倍で撮影してみましたが、Xiaomi 15T Proはナイトモードを固定化出来ないのでシーンによって不安定です。
まとめ。
今回はXiaomi 15T ProとOppo Find X9の比較レビューを主観的にまとめてみました。直販版でみれば同じ512GBでみた場合でもXiaomi 15T Proの方が3万円安いので強いと思います。
もちろんユーザー次第だと思いますが個人的にはOSのクセのなさや電池持ち含めた安定性やカメラの使いやすさからもOppo Find X9の方が高いだけのことはあるのかなと思います。
ただ3万円の価格差に合理性を感じるかはユーザー次第で個人的にはどっちも安いと思います。あとは地味に差が出る部分があるとすればOppo Find X9は純正アクセサリーがしっかりあるところで、Xiaomiの機種はコストカットのためか純正アクセサリーが全然ないのは個人的にデメリットです。