折畳式機種市場をリードしてきたSamsungですがデザインでみれば中華系と比較して周回遅れだった印象を受けます。
やはりスペックやデザインは中華系の方が一歩進んでいた印象で中華系がグローバル展開を強化すればするほどハードに競争力がないことからもSamsungはシェアを落とし続けていた印象を受けます。
その中で今までのイメージを一気に払拭できる存在になったのがGalaxy Z Fold7だと思います。今回はSamsungさんからお借りているGalaxy Z Fold7を短期間使ってきたので改めてレビューをしてみたいと思います。
完成度は抜群に高い。
すでに開封レビューを上げているのでスペックなどの詳細はそちらをご覧頂けると幸いです。まずUnder display Cameraがなくなったとか本体が薄型化した分カメラバンプがひどいとかなりの声を頂いていますがSamsungによると折畳式機種として開発したわけではないとの話です。
従来のストレートタイプのUltraモデルに開ける機能をつけたのがGalaxy Z Fold7という発想と多くのユーザーが持っているイメージと真逆だと思います。その上で短期間使ってきた感じたこととしてよほど拘りがない限りこれでいい感が強いです。
Galaxy Z Fold6までに感じていたデザインやカメラの不満はほとんど解消された感じになりました。少なくともデザインにしろ完成度で見れば世界でトップクラスであることに違いはなく国内で販売される折畳式機種の中でこれ以上の選択肢は当面出てこないのかなと思います。
今後登場予定のPixel 10 Pro Foldの方が優れている部分もあると思いますが特にソフトはGalaxy Z Fold7の方が優れている可能性が高いのでバランスを求める人におすすめしやすい存在なのかなと思います。
所有欲を満たすデザイン。
そして短期間使ってきて感じた部分の一つ目としてデザインで自分の手の大きさだとストレスはないです。本体の重さが215gと現状ブック型の折畳式機種の中で最も軽いことに加え自分がよく使っているUltraモデルは215g以上のことがほとんどなので折畳式機種なのにむしろかなり軽く感じます。
また横幅が72.8mmと同じく6.5インチのディスプレイを搭載したXperia 1Ⅶよりも持ちやすいです。そして今回お借りしたシルバーシャドウの質感も非常に高く所有欲をかなり満たしてくれています。
ただ自分の中で先行体験会で触れたブルーシャドウが忘れられないのでブルーを購入しました。正直デザイン全体で見た時に不満という不満はほとんどなく満足度はかなり高いかなと思います。
指紋認証の搭載位置。
一方で細かい部分で気になるのが電源ボタンの位置で自分の手の大きさだとちょっと低いです。何も意識せずに持った時に親指の位置が丁度音量ボタンになるので認証のために持ち直しが必要です。
ただ基本は顔認証を使っていることからもかなりストレスになるようなことでもないです。
完全な真っ直ぐには開かない。
また先行体験会で実機を最初に気になったのは本体を開いた時で完全な180度に開かないです。耐久性が懸念される声もありますがサイドフレームにはAdvanced Armor Aluminumを採用しています。
さらにヒンジもArmor Flexヒンジを採用と歴代モデルと比較すると耐久性は向上との話です。むしろ耐久性を心配するとしたらサブディスプレイがGorilla Glass ceramic 2に変更されたことの方を気にした方がいいと思います。
少なくともヒンジが180度に開かない=耐久性に懸念とはならないですが単純にスッキリはしないです。とはいえ使っている時は全然気にならないので個人的にはそこまで問題視はしていないです。
デザインにおいては折畳式機種なのかと思うくらい取り回しが優秀で実際に触って確認してほしいところです。
安定性は大丈夫なのか。
次にパフォーマンス部分に関して普段の自分の使い方で試してきましたが特段問題はないです。ゲームをガチでやる人はまた印象が変わってくるのかもしれませんがベンチマークで200万点を超えないとしても十分に快適に動作します。
またお借りしている個体は256GBのベースモデルなのでRAM12GBですが以前と比較してアプリのリロードが減った印象でGalaxy Z Fold7だからなのか、それともOneUI8.0で何か仕様が変更された結果なのはちょっと分からない感じです。
発熱が気になる時も。
一方で発熱に関してそれこそ開封初日はちょっと不安を感じるくらいでしたがだいぶ落ち着いた印象を受けます。ただ時期的なこともあると思いますがエアコンがついた状態でも20分くら手に持った状態で何かやっていると発熱を感じることはあるので全く発熱を感じないというわけではありません。
それこそポケットに入れた状態で屋外を歩いているだけでも熱くなっている時はあります。ただこれは他の機種でも同様でこの真夏の温度はスマホにとっては天敵かなと思います。
電池持ちは良くない。
そして電池持ちに関して動画撮影時点でいつも参考にしている海外サイトがテスト結果を公開しておらず体感になりますが寝る前の電池残量が50%以下のことが多いという印象です。
正直お借りしている時は忙しすぎていつもほどじっくり触っている時間はとれませんでした。ただそれでもこの電池残量なので自分の使い方で見れば電池持ちは決して良いとは評価出来ません。
Galaxy Z Fold6が自分の使い方だと寝る前の電池残量が50~60%くらいだったので10%近くマイナスという感じでGalaxy Z Fold Special Editionと比較するとほとんど一緒だと思います。
あくまでも自分の使い方で判断すればGalaxy Z Fold6の海外サイトにおけるスコアが11時間31分なのでGalaxy Z Fold7は11時間30分までいかず11時間以下になる可能性もあります。
ただ最近海外サイトのスコア結果と自分の体感がずれている機種もあるので何とも言えずです。折畳式機種はざっくりと12時間が一つの目安の中でGalaxy Z Fold7は平均以下の可能性があります。
スコアでみれば電池持ちがあまり良くないと言われたPixel 8シリーズやXiaomi 14 Ultraと同程度の可能性があるのかなと思っており電池持ちにあまり期待しない方がいいと思います。
ただ注意点として自分は折畳式機種を使う場合にその9割はメインディスプレイを使っています。なのでサブディスプレイの使用頻度が高くなれば電池持ちはもっと良く感じるのかなと思います。
カメラは相変わらず。
そして3つ目としてこれはGalaxy Z Fold7に限った話ではないですがカメラはちょい不満です。Galaxy S25 Ultraと同じくHP2を採用したことで確かに写真や動画の質は改善したと思います。
ただGalaxy S25 Ultraと比較して一番の差を感じるのが自分がよく使っているポートレートの撮影時です。Galaxy S25 Ultraはレーザーオートフォーカスを搭載しているため被写体に寄りやすいです。
一方で同じセンサーを搭載しているからといって同じ感覚でGalaxy Z Fold7で撮ろうとすると大体距離感を間違えてフォーカスがずれていたりそもそも被写体に寄れないことが多いです。
TOFセンサーやレーザーオートフォーカスなどカメラの補助的なセンサーが搭載されていても普段そんなに実感することはないですがGalaxyの場合はより顕著に実感するという印象です。
なのでGalaxy S25 Ultraと同じ感覚で撮れると思うとかなり物足りなさを感じてしまうかもしれません。
動体の撮影もイマイチ。
あとは相変わらず動体の撮影に弱くポートレートでも通常モードでも正直イマイチに感じます。またポートレートに関しても撮影距離の問題もあるのかフォーカス精度が甘く感じることが多いです。
これはGalaxy Z Fold7で改善されるとは思っていませんでしたがまさにその通りでした。カメラにどこまでのことを求めるかはユーザー次第で何を撮りたいかによっても印象が変わると思います。
ただ自分の思っていた通りに撮れないのは単純にストレスになりやすくGalaxy Z Fold7は良くも悪くもいつものGalaxyのままなのでUltraのカメラとしていますがカメラは物足りないと思います。
折畳式機種にそこまで求めるなよって話だと思いますがvivo X Fold 5の方が自分好みの撮影がしやすくカメラの取り回しも良く感じるので今後Samsungには頑張ってほしいところです。
過去最高クラスの折畳式機種。
とりあえず短期間使ってきて気になったのはこんな感じで不満がないと言えば嘘になります。とはいえ不満がない機種なんて存在しないと思っておらず一方でディスプレイは明るく見やすいです。
またスピーカーも折畳式機種の中では安定しており薄いのに共振がそこまで感じないのはすごいと思います。そしてよく言われるカメラバンプはそもそも折畳式機種で、ない機種がほぼないので気にしないです。
折り畳んだ状態だと気になる時もありますがこれはGalaxy Z Fold7に限った話ではないです。またS-Penは今までほとんど使っていなかったので非対応でも問題なくUDCの廃止も問題はないです。
パンチホールになったことでコンテンツの邪魔になることに違いはないですがUDCを採用している機種は数えるほどしか存在せずそれよりもビデオ通話時の画質の低さの方が以前より気になっていたのでパンチホールだとしてもインカメラの画質向上の方が嬉しいです。
割と安く購入できた。
そして7月17日よりSamsung公式ストアでも予約が開始したので今回は256GBのブルーを購入しました。自分は同じ機種を長く使うことはあまりないのでストレージは256GBもあれば十分です。
最初はRAM16GBモデルに惹かれましたが貸出機で特段問題なかったのでRAM12GBでも事足りると思います。
そしてSamsungオンラインショップにおいて予約購入キャンペーンも開催されており応募が必要になりますが約2万7000円となるGalaxy Buds3が貰えることに加え純正アクセサリーが50%オフになるので今回合わせて購入したのはClear magnet Caseにしてみました。
最初はCarbon shield Caseも魅力的に感じましたがマグネットを内蔵しているPITAKのケースの方が自分の用途にあっているので今回はパスした感じであとは同時購入で10%オフになるのでGalaxy Watch8 Classicも安くなるので電池持ちに期待して今回購入してみました。
昨年はなんだかんだ買わなかったので今年は2年ぶりの新世代のWatchを使ってみたいところです。
結局トータルで34万円くらいになりましたが同時購入割引があったからこそ安くまだマシです。
さらに手持ちのGalaxy Z Fold6を下取りに出すことで約10万円になる可能性があります。なので折畳式機種にケースにスマートウォッチを購入してトータル24万円ならそこまで高くないです。
少なくともGalaxy Z Fold7は8月1日より発売予定なので今から届くのが非常に楽しみです。
まとめ。
今回はお借りしているGalaxy Z Fold7を使ってきて感じたことを改めてまとめてみました。今後登場する折畳式機種次第にはなりますが今年トップクラスの完成度を誇る可能性があります。
個人的にはちょっと重くなっても本体にマグネットを内蔵してくれれば本当に最高でした。何より今回購入した実機が届いたら改めてじっくりと使っていきたいかなと思います。
製品貸与: Samsung Japan