以前リークしたロードマップにおいてGoogleはPixel 7aの売れ行き次第ではaシリーズのアップデートサイクルを1年以上の周期に変更したかったみたいですが現時点では実現されていません。
結局のところ何かと言われるaシリーズであってもPixelの中ではやはり売上の主軸になっている可能性があります。今回は先日発表されたばかりのiPhone 16eとGoogle Pixel 9aについて主観的にまとめたいと思います。
他社を意識しているかどうか。
Googleは例年より約2ヶ月前倒しをしてPixel 9aを正式発表との予測でAppleへの牽制もあるかと思っていましたがと先日には廉価版であるiPhone 16eを正式発表しています。
正直Appleに先に廉価版を発表されるのはヤバいと思っていましたが焦る必要がないと思います。何よりPixel 9aとiPhone 16eで見ると同じ廉価版であっても立ち位置が全然違うと思います。
あくまでも主観ですがiPhone 16eは歴代iPhone SEのようにiPhone全体のラインナップにおける廉価版ではなくiPhone 16に対しての廉価版という感じでこれはPixel 9aもPixel 9の廉価版ということからも一緒ですがターゲットにしているユーザー層が全く異なると思います。
あくまでもスペックでみるとiPhone 16eはそもそも買い替えの際にiPhone以外を選択肢に入れている人をターゲット層にしていない印象で既存ユーザーを囲い込むための機種に見えます。
なのでざっくり言ってしまえばAndroidに競争で打ち勝つことをそもそも想定していないと思います。
一方でPixel 9aに関してiPhone含めてライバル機種をかなり意識しているように感じます。こうなってくると求められることも全然違う感じでiPhone 16eのスペックをみると分かりやすいと思います。
例えばAndroidではミドルレンジモデルですら対応するのが当たり前になってきている120HzのリフレッシュレートですがiPhone 16eはiPhone 16と同じく60Hz表示のままになっています。
またAndroidで見ればカメラセンサーの数で見ればエントリーモデルでさえ2眼構成ですがiPhone 16eはシングルレンズカメラ構成で必要かどうかはユーザー次第だとしてもAndroidと分かりやすい部分のスペックを比較しても大きく劣っており競争を意識していないように見えます。
何より60Hzにシングルレンズカメラ構成とAndroidがこのスペックで10万円もすれば批判の嵐になると思います。ただそれでもAppleはこの構成を採用したことを考えるとiPhoneユーザーにとって本当に必要があるかどうかでコストとのバランスを見て取捨選択した結果なのかなと思います。
一方でここ近年のaシリーズをみるとスペックを強化しすぎて無印との差別化が出来ずにいました。ただPixel 9で値上げされたことに加えPixel 8aで価格が据え置きになったことで価格差がしっかりついたことで分かりやすくなった感じですが廉価版とはいえスペックはかなり近いです。
何よりスペックで差別化しているとはいえ採用している材質やコンポーネントで差別化している印象で例えばPixel 9aはPixel 9とディスプレイ輝度や表示解像度にリフレッシュレートは一緒です。
ただGorilla Glass 3でのコーティングや採用しているディスプレイ素材が違う感じになります。そのためライバル機種と比較するとなった時にPixel 9aはハードがそれなりなので競争力があります。
何よりiPhone 16eとPixel 9aでは他社を意識しているかどうかでほぼ真逆かなと思います。
メーカーの良さを感じられるか？
そして廉価版と考えると仕方ないのかもしれませんがiPhone 16eはiPhoneの良さが欠如している印象を受けます。一つ目としてはMagSafeに非対応となっており最大7.5WのQiにしか対応していません。
少なくとも直近の流れをみるとQi2 ReadyやQi2.1など今後対応機種を拡大していく中でそもそもQi2を生み出したとされているApple自らが廉価版とはいえQi2非対応にしています。
もちろん純正ケースもマグネットが内蔵されておらず他のiPhoneとMagSafeに関わる部分は兼用出来ません。その中でアクセサリーの豊富さと汎用性の高さもiPhoneの特徴の中でiPhone 16eは切り捨てられてしまっています。
次に2つ目としてはAndroidも最上位モデルが中心になるとはいえUWBに非対応であることです。iPhoneの良さはApple製品同士のエコシステムですがUWBに非対応ということは探す機能が他のiPhoneと比較すると精度が落ちる上にAirTagを使えるか不明ですが精度は落ちると思います。
正直これだけでもiPhone 16シリーズと比較してアクセサリーの部分で大きく劣ると思います。また日本だとそこまで使われているイメージがありませんがUWBで車のデジタルキーとして使えない可能性があり割とAppleのエコシステムの中でも存在感がある機能がカットされている印象を受けます。
そして3つ目としてApple初の独自5GモデムであるC1を搭載していることでまずミリ波に非対応となっています。日本ではそもそもミリ波対応のiPhoneが販売されていないためほぼ関係ない話になりますがアメリカだとミリ波対応は地味に重要でアメリカのユーザーからすれば地味にマイナスになるかもしれません。
また国内でみるとB21に非対応で東京/大阪/名古屋以外に住む地域に影響がでる可能性があります。ただB21は補助的なバンドと言われており非対応だから通信速度が遅くなるというよりは非対応だと通信速度を速く出来ないという感じのイメージでそこまで影響がない可能性もあります。
あくまでも非対応だからといって繋がりにくくなるというわけではなく速度向上に期待出来ないというイメージです。何よりC1の実力は未知数でAppleの発表をみる限りあまり触れてほしくないようにも見えます。
従来は安定して繋がるというイメージでしたがC1の品質が悪ければ通信関連の不具合に繋がります。
さらに電力効率が悪ければ発熱しやすくなり電池持ちにも悪影響を及ぼす可能性があります。まさにこれはGoogleが抱えている問題でAppleも同様の問題に遭遇してしまう可能性があります。
そもそもApple初の技術を最初に搭載する機種が廉価版なのかと考えると分かりやすいと思います。Appleとしても品質に問題なければiPhone 17シリーズで搭載して大々的にアピールしていたかもしれません。
ただ直近の情報だとiPhone 17シリーズで搭載されるのはiPhone 17 Airのみとの話です。そのため品質に自信がなく市場データを集めるための実験的な意味合いが強いのかなと思います。
またA18チップを搭載しているとはいえGPUのコア数が減っているなど地味に違います。廉価版のためベースとなっている無印と比較すれば劣るのは当たり前ですがiPhone 16eはiPhoneの良さが欠如している印象を受けPixel 9aはここまでPixelの良さが削られていないように見えます。
値上げの口実が欲しかった？
最後にスペック面で気になる部分をみるとiPhone 16eはiPhone 16 Proで超広角として採用している1/2.55インチのセンサーをレンズを変更した上でメインカメラセンサーに採用しているとの話です。
ちなみにiPhone 16eのベースになっているとも言われているiPhone 14の広角は1/1.7インチなのでハードで見ればセンサーサイズはかなり小型化することでコストカットしている可能性があります。
正直センサーサイズだけで見ればPixel 9aもかなり残念なのにiPhone 16eは比較にならないくらい小さいです。下手なAndroidのエントリーモデルよりも小さなセンサーを採用していることになります。
また超広角を搭載していないためAppleが力を入れている空間ビデオやマクロ撮影に非対応となっていますが、これはPixel 9aでも同様なので問題ないですがカメラはちょっと割り切りすぎに感じます。
またディスプレイスペックでみると表示解像度やディスプレイサイズにディスプレイ輝度とiPhone 14と一緒で本体サイズに関しても全く一緒で違うのは重さで5g軽くなっています。
ただこれはカメラセンサーが1個少ないから軽くなった程度で考えておくのが分かりやすいです。何より大方のリークは当たっていたという感じでコストカットのためにiPhone 14をベースにしてコンポーネントを使い回している可能性があり主要なスペックはほとんど一緒になっています。
ただ従来のSEっぽさを残すためかシングルレンズカメラ構成など中途半端にiPhone 14より退化している部分もあればA18チップの搭載などしっかりと底上げしている部分もあります。
おそらくAppleとしてはユーザーを増やすためにもApple intelligenceに対応させたかったんだと思います。そのためハード的要件がかなり高くなってしまった結果コストが大幅に増加してしまった流れに。
ただ単純に値上げをすることも出来ずiPhone 16シリーズに統合することでiPhone SEが値上がりしたというイメージではなくiPhone 16シリーズから安いのが出たというイメージにしたかった可能性がありiPhone 16シリーズを名乗っているからこそ中途半端に感じるのかもしれません。
この中途半端さはiPhone SEの名称のままであれば許容された可能性があるので難しいところだと思います。何より中途半端という部分であればPiel 9aも一緒ですがiPhone 16eはiPhone 14にiPhone 16にiPhone SEと3つの機種のエッセンスを取り込んだから余計に中途半端に見えます。
これで128GBモデルが10万円となると個人的にはどうしても高いのかなと思っちゃいます。
Pixel 9aを絶対待つべき。
ちなみに市場調査会社の統計からも歴代iPhone SEの市場価値は発売1ヶ月で40%落ちることが判明しています。そして発売から半年で60%近く下落することが判明しており市場価値が落ちるのがかなり早いです。
ちなみにフラグシップになると発売から半年で30%も市場価値が落ちないことを確認できます。そのためiPhone SEはiPhoneの良さであるリセールバリューは欠如していると考えた方がいいです。
むしろ発売1ヶ月で40%の下落はミドルレンジのAndroidよりも早いのではないかなと思います。ただiPhone 16Eで立ち位置が変わったことからも歴代iPhone SEと同じにはならない可能性があります。
とはいえPixel 9aと市場価値はそこまで変わらない可能性がありリセールは差別化に繋がらない可能性があります。何よりリセールを気にするのであればiPhone 16を買って高く売った方がいいかなと思います。
またリーク通りであれば現地価格ではPixel 9aの方が$100安いので国内価格も安くなると思います。おそらく7万円5000円前後になると思うので価格で負けることは考えにくいのかなと思います。
なのでPixel 9aを狙っていたユーザーはiPhone 16eに惑わされず絶対待った方がいいです。むしろPixel 9aの方がメーカーの良さを楽しめる廉価版に仕上がっているかなと思います。
iPhoneはブランド品だからブランド価値がないAndroidと同列に語るなといわれることもありますが、ブランド品扱いにしたいのであればフラッグシップモデルを買わないと説得力がないように思えます。
またきつい言い方になりますがiPhone 16eは某ブランドがアウトレットモールで販売しているB級品と一緒で何よりAppleによるiPhoneユーザーのためのiPhoneという感じです。
