2023年においてSonyは国内市場向けの出荷台数が前年対比40%の減少と非常に厳しい状況との予測。また以前はメーカー別シェアでトップ5に入っていることがほとんどでしたが、今やトップ5に入っていることはほぼないくらい苦戦しています。
今回は販売不調と言われているXperiaがここまで販売が崩壊した理由について主観的にまとめたいと思います。
コスパを変に意識しすぎた結果。
2019年から現行シリーズに移行しましたが、それまでのXperia Xシリーズが失敗した理由として「市場の動向」を読み間違えたとしています。この当時中華メーカーが「コスパ」を意識した機種を徐々に出してきた中でSonyは競争力を持たせるためにスペックは中程度に抑える中で価格をできるだけ抑えることに注力した。
その結果コスパがいいのではなく全てが中途半端になった感じでユーザーから評判もあまり良くなかったです。そして現行シリーズに関してはSonyがやりたいことを最大限反映させたニッチ向けの機種に進化させました。
結局のところ価格で勝負するのは難しく、さらに王道路線で勝負してもSamsungやAppleには勝てないこと。またSonyの技術を集約させた方が効率的だったこともあるのかコスパを極端に避けた結果なのか、それとも差別化に注力しすぎたのか今までのXperiaが好きだったユーザーがついてこれなくなった。
またオーディオにディスプレイなどXperiaの良さは使ってみないと分からない部分が多く、スペックと価格だけで判断される「コスパ」では悪いことからもオタクにも嫌悪された結果が今なのかなと思います。
少なくともニッチ向けにシフトした時点で仕方ないですが、多くのユーザーにとって分かりやすいマーケティングが出来なかったのが販売不調に繋がった可能性があります。
ミドルレンジモデルが弱い。
そしてもう一つの問題点としてはミドルレンジモデルが弱いことに感じます。正直シェアを拡大するためだけにXperia Aceシリーズのような廉価版を追加する必要はないかなと思います。
エントリーモデルは基本薄利多売で売っても売り上げになりにくい割には、売らないと利益にならないので今のSonyとの相性は悪いです。少なくともシェアを拡大しても収益性が悪いままであればSonyはモバイル市場から撤退する可能性が十分にありえます。
一方で現状だとミドルレンジモデルであるXperia 10シリーズが弱いです。本来であれば幅広い世代の一般層にリーチしなければいけないシリーズに感じますが、市場の反応をみると、「Sonyだから」という理由で中高年が購入しているシリーズという印象です。
つまり若年層に全くリーチ出来ていない印象でスペックに全く魅力がないと判断することが出来ます。少なくともXperia 1シリーズと比較するとXperia 10シリーズの方が圧倒的に売れると思いますが、リーチしているターゲット層が広くならないと今後がないと思います。
なのでシェアを拡大しつつ売り上げを拡大したいとなった時にミドルレンジのテコ入れはかなり重要で、Xperia 1シリーズを高くしてでもXperia 10シリーズはもっと安くすべきかなと思います。
ただこれは今のスペックを維持するなら安くすべきであり、個人的には10万円くらいにしてスペックをXperia 5シリーズくらいまで底上げすれば印象が変わるかなと思います。
何よりSonyが今後破滅する道として「コスパ」に振り切ることです。特に国内でみると「コスパ」は費用対効果という意味ではなく安いという意味で使われていることがほとんどなので意識しない方がいいと思います。
今年登場するXperia 1Ⅶである程度方向性が見えてくるのかなと思います。