事前情報からもGoogle Tensor G5のアーキテクチャが判明しており、少なくともCPUで見ると大きな変化はありません。一方でTSMCの3nmプロセスノードに最新のパッケージング技術を採用するとの予測からも「箱」部分に関しては大きな進化を期待することができます。
ただベンチマークに期待していたユーザーにとってはそこまで期待できるSoCではない可能性が高いです。今回GSM ArenaによるとGoogle Tensor G5のベンチマークがリークしたと報告しているので簡単にまとめたいと思います。
ベンチマークスコアが判明。
今回の情報によるとGoogle Frankelという謎の機種のベンチマークがリークしたことが判明したとしています。
アーキテクチャ | Tensor G3 | Tensor G4 | Tensor G5 |
メインコア | Cortex-X3 x1 | Cortex-X4 x1(3.1GHz) | Cortex-X4 x1(3.40GHz) |
ミドルコア | Cortex-A715 x4 | Cortex-A720 x3(2.60GHz) | Cortex-A725 x5(2.66GHz) |
高効率コア | Cortex-A510 x4 | Cortex-A520 x4(1.92GHz) | Cortex-A520 x2(2.2GHz) |
少なくともアーキテクチャからもGoogle Tensor G5を搭載したプロトタイプの可能性があり、先日の情報では分からなかった部分としてクロック数を確認することができます。
メインコアに全体的にクロック数が上昇しており「Power」の影響が出ない範囲で調整している可能性があります。何よりプロトタイプの可能性が高いのでベンチマークスコアは参考にならないと思います。
ただGoogle Tensor G5ではミドルコアが増えた分高効率コアが減少。そしてクロック数が増加していることからもパフォーマンスは底上げされますが消費電力は増加する可能性が高いです。
ただTSMC製に切り替えることで「箱」の部分の進化からも電力効率を底上げして、CPUの燃費が悪くなった部分をカバーしている可能性があります。
ベンチマークスコアに期待するな。
ちなみに手持ちのPixel 9 Pro XLでベンチマークスコアを計測したところマルチコアで4629となっています。これは平均値ではないためなんともですが今回リークしたGoogle Tensor G5のベンチマークよりも高いことになります。
つまり今回リークしたベンチマークは調整中であり参考にならないと判断した方がいいと思います。何よりCPUのアーキテクチャやGPUをみる限り、Dimensity9400やSnapdragon 8 Eliteとトップクラスのプロセスノードを採用しているとはいえベンチマークスコアで及ばない可能性が高いです。
あくまでも個人的な勝手な推測ですが、アーキテクチャをみる限りAnTuTuで200万点出れば十分かなと思います。何より他社が300万点出ていることからも200万点出たとしても大きく見劣りしますがGoogle Tensor G4では大幅なアップデートであることに違いはありません。
そもそも200万点すら出ない可能性があり、ベンチマークに拘るユーザーにとって待望の存在になるとは考えにくいです。ただ一部情報によるとGoogle Tensor G5ではゲーム性能をある程度意識している可能性があるのでゲームパフォーマンスは改善する可能性があります。