直近の情報からもGoogle Tesnor G5はTSMCの各種テストに合格したことからも正式に契約が完了したとされています。少なくとも開発期間を考えると来年の夏に登場するPixel 10シリーズから搭載する可能性が高いと思います。
一方でSamsungから離れることで5GモデムはSamsung製を採用するのか。それともQualcomm製を採用するのかなど現時点で分からないことが多いです。今回はGoogle Tensor G5でSamsungから離れることで両社はある意味どちらもコストが増加する可能性があるのでまとめたいと思います。
Samsungは損失。
Galaxy S25とGalaxy S25 Plusで搭載が予測されていた「Exynos2500」ですが直近の情報からも歩留率が改善せず大量生産に移行することが出来ないとも言われています。
一部情報ではGalaxy S25のみDimensity9400を搭載するとの噂もありますが、従来通りの流れであればGalaxy S25シリーズはSnapdragon搭載モデルのみになる可能性があります。
一方でGoogle Tensor G4まではSamsungとGoogleが共同開発していたことが判明していますが実質ExynosをベースにしたカスタマイズSoCとなっており独自SoCとは言えない状況にあります。
ベース | |
Google Tesnor | Exynos2100 |
Google Tensor G2 | Exynos2200 |
Google Tensor G3 | Exynos2300 |
Google Tensor G4 | Exynos2400 |
一部情報によるとパフォーマンス不足からもモバイル部門が採用されたと言われているExynos2300ですが、事前情報通りであれば製品化は出来なかったものの、Google Tensor G3のベースになっていることからも開発研究費が完全に無駄になったわけではない可能性があります。
一方でExynos2500はこのままいくとお蔵入りになりますが、従来のようにExynos2500をベースにしたGoogle Tensor G5が出てくるわけではないので、ある意味Exynos2500は完全に無駄に終わる可能性があり、Samsungからすればコストがかかっただけで利益を生み出さずに終わる可能性があります。
Googleはコスト増加。
以前よりGoogleはTSMCに切り替えることを計画していたと言われており、Google Tensor G4のタイミングには開発の遅れから間に合わなかったとも言われています。
またTSMCに切り替えることがスムーズにいかなかった理由の一つとしてはコストの問題とされており、実際にどの程度のコストがかかるのか不明ですがSamsung製よりはかなり高価になると言われています。
そしてGoogleもある程度覚悟していた可能性がありますが、TSMCの需要過多の影響からもTSMCをサプライヤーとしているSoCのコストは最新世代から増加しているとも言われています。
このことからもGoogle Tensor G5もそもそもTSMCに切り替えるだけでコストが増加するのに、TSMCへの需要過多の影響でさらにコストが上昇とGoogle Tensor G4と比較してコストは爆増している可能性があります。
直近の情報からもSnapdragon 8 Eliteは$200前後と言われており、SoCのコストとローエンドモデルの価格がほぼ一緒になってきています。この状況の中で各社他の部分でコストカットすることで値上げを避けているとも言われていますが限界の可能性もあります。
何よりPixel 10シリーズでの値上げは厳しいと思いますがSoCのコスト上昇を考えると仕方ないのかもしれません。またTSMCの方が単純にコストが高いのであれば従来のようにaシリーズ向けのSoCのみパッケージング方法を変更してコストカットというのも難しくなるのかもしれません。
何よりGoogle Tensor G5からのコスト増加で最も影響が出やすいのはPixel 9aになるのかもしれません。