ハイエンドモデルを中心に近年はカメラの進化が激化しており特に中華メーカーの勢いがすごいと思います。大型センサーを搭載するのはもちろん各社何かしら差別化するためにしのぎを削っている印象を受けます。
今回はvivo X100 Ultraの大陸版を購入してから割としっかり使ってきたので改めて短期レビューをしてみたいと思います。
大陸版特有の癖があるUI
まず一つ目としてソフト面ですが中華メーカーの独自UIの中では癖が少ないという印象です。そもそも自分はカスタマイズ性に興味がなくサードパーティのランチャーアプリを入れたりSamsungのGood Lockのようにバリバリカスタマイズして使おうと思っていないです。
その中でvivo X100 Ultraを短期間使ってきた印象としてはXperiaやAQUOSのように割とピュアアンドロイドに近い印象なのでそこまで抵抗なく使える人が多いかなと思います。
ただSamsungのようにカスタマイズ性に優れているわけでもなくAppleのようにエコシステムが優れているという感じでもないのでユーザーごとに好みが大きく分かれるかなと思います。
ただその前にvivo X100 Ultraは現時点で大陸版しか存在しておらずvivoの幹部によるとグローバルモデルは展開予定がないとの話なのでソフトを気にするなら買わない方がいいです。
中国ではGoogle Play Storeが排除されているためメーカーごとに独自のアプリストアを用意しています。ただ野良アプリが溢れかえっている感じでGoogle Play Storeのように管理しきれていないのが実情です。
その結果本体自体のセキュリティを強化した上でアプリの消費電力を抑制するためにバックグラウンド含めたアプリの制御が厳しく通知も安定しないとなかなか癖があります。
ただ短期間使ったきた上だとvivo X Fold 3 Proの大陸版よりは通知が不安定という感じです。例えばYouTubeでコメントがつくと通知が表示されますがvivo X100 Ultraだとほぼないええす。
また自分はスケジュール管理にTimeTreeを使っていますがほぼ通知はないという感じです。
一方でデータ移行の際はインストールされませんでしたがChromeは正規版をインストール可能です。そしてvivo X Fold 3 ProだとChromeをホーム画面にショートカットで設置が出来ませんがvivo X100 Ultraは出来るのでChrome関係はまだ安定して動いているのかなという印象です。
なぜ同じメーカーの大陸版であっても挙動に違いが発生するのか不明ですがアプリの動作はvivo X100 Ultraの方が安定している印象で通知はvivo X Fold 3 Proの方が安定していると何とも言えない状態です。
個人的には大陸版に慣れてしまっておりソフト関連で求めるハードルがめちゃくちゃ低いです。そのためvivo X100 Ultraでも特段問題はないですがスマホとしての快適さを求めるなら少なくともメーカー関係なく大陸版は避けた方がよく最低でもグローバル版にした方がいいです。
お気に入りのケースが見つからず。
次に2つ目としてデザインですがプレス画像をみる限りはチタンが一番好みでした。ただ思っていたよりも淡い色合いだったのではっきりした色の方が好みの場合はホワイトやブラックを選んだ方がいいかなと思いますが個人的にはチタンで良かったなと思います。
一方でデザイン上で気になる部分としては本体の重さで230gとスペックで見ても重いのですが個人的な印象としてはスペック以上にvivo X100 Ultraは重いと感じることがあります。
当たり前の話ですがカメラ部分がかなりデカいので重心は本体上部にかなり寄っています。その影響もあるのか調子の悪い手首に思っていたより負担がかかっている印象を受けてしまいます。
少なくとも横幅はまだ抑えめのためGalaxy S24 Ultraと比較すると取り回しはいいです。ただスペックで想定していたよりは取り回しが悪いので地味にユーザーを選ぶ機種だと思います。
とはいえカメラ部分含めて質感はかなり高めで全体的に高級感を感じることが多いです。
あとは付属のケースは個人的にしょぼいと感じてしまいvivoの公式ストアを確認しても付属しているケースがバラ売りされている感じなのでvivo X100 Ultraの購入を考えている人は先にアリエクあたりでケースを見繕っておくのが無難という感じで何かしら買っておいた方がいいと思います。
電池持ちはあまり良くない。
そして3つ目として基礎スペック部分ですがディスプレイに関しては個人的には不満はありません。ちなみに海外サイトを参考にすると手動調節で558nitsで自動調節で1801nitsです。
今年の夏にしっかり使ってきましたが屋外の高照度の環境で困ることは特段ないです。少なくとも自動調節においてはiPhone 16 Pro Maxと同程度でPixel 9シリーズに及ばずです。
とはいえ以前のvivoは屋内においてちょっと暗いと感じることがありましたがvivo X Fold 3あたりから明るく感じるようになったので少なくとも自分の使い方で輝度に困ることはないです。
ただiPhoneやGalaxyのフラッグシップと比較すると平均値が低いのか屋内だと僅かに暗い印象を受けます。また発熱に関して外気温が25度を超えている環境で屋外で撮影している割と簡単に発熱を感じますが不快になるような熱さではなくましてパフォーマンスが不安定になる感じもないです。
ベンチマークで負荷をかける限りは本体がかなり熱くなってもパフォーマンスの安定を優先している印象を受けます。そのためよほどのことがない限り発熱が原因でパフォーマンスがガタガタになるとは考えにくいです。
そして電池持ちに関して今まで使った印象として自分の使い方だと寝る前の電池残量は70%前後です。平日でこの日はかなり使ったなと思う日でようやく60%以下になるかなという印象を受けます。
あくまでも主観ですがvivo X100 Proと比較すると電池持ちが劣るかなという印象です。ちなみに海外サイトのバッテリーテストを確認すると12時間55分なのであまり良くないです。
電池持ちが安定しているGalaxy S24 Ultraやvivo X100 Proが13時間後半で電池持ちが異常にいいiPhone 16 Pro MaxやXperia 1Ⅵが17時間以上であることを考えるとかなり劣る感じで5500mAhというバッテリー容量を考えると電池持ちはちょっと寂しいです。
仮にグローバルモデルが出るなら消費電力が多いGMSを搭載することになるのでもっと不安定なのかもしれません。
ただvivo X90 Pro+の時は自分の使い方だと寝る前の電池残量が50%以下のことが多かったので前モデル対比で見れば電池持ちはしっかり改善したなという印象で充電開始30分で65%でフル充電に要した時間が48分と充電速度で電池持ちのイマイチさをカバーできると思います。
スピーカーが優秀。
次に4つ目として個人的に想定外だったのがスピーカーの音質がかなり改善したことです。とりあえず音量を50%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。
正直自分が購入してきたメーカーの中でもvivoのスピーカーは特にひどいという印象の上にあまり強化するつもりもないのかなと思っていましたがvivo X100 Ultraではしっかりと進化しています。
まだまだ改善の余地はあると思いますが進化幅がめちゃくちゃ大きかったなという印象です。これでもう1段階くらい進化してくれればスピーカーに対するイメージが大きく変わると思います。
望遠が楽しすぎるカメラ。
そして最後にカメラですが個人的に気になる部分として動体の撮影を試してみました。前モデルと同じでブランコを正面からとる前後の動きやシーソーを正面から撮る上下の動きはそれなりに撮れるという感じで広角よりも望遠の方が意外と撮れたりする感じです。
ただブランコを横から撮るなど左右の動きには相変わらず弱いので子供がジャンプした時はそれなりに撮れる感じですがパッと振り向いた時などはブレやすいという感じになります。
ただ特徴がある意味はっきりしているので撮り方を工夫するだけでも失敗する可能性は減ります。
何より望遠画角が非常に使いやすくvivo X100 Ultraは光学3.7倍となっていますがこれこそ本当の画質劣化をほとんど感じない光学ズームなのでは?と思うくらい使いやすいです。
一方で子供の行事をズームで撮っている時にバグなのか気になったのは全体的に暗めに補正される時があったことです。ちょっとモザイクをかけるにしても限界があるので写真の下の部分だけのサンプルで申し訳ないですが日陰もない場所で娘の足が変に暗く補正されていることを確認できまます。
他の写真だと同程度の倍率でも明るく補正されたので何かしらのバグが発生している可能性があります。何よりズームが手持ちの中ではもっとも安定しておりこれさえあればどうにかなるスマホです。
カメラキットを購入してみた。
またまめこさんにお願いしていたvivo X100 Ultra用のSmallRigが届いたので開封してみたいと思います。
まず起点となるvivo X100 Ultraのケース。
そして67mmのレンズフィルターを装着するためのアダプター。
最後になんと表現するのが正しいのか不明ですがカメラグリップ部分と大きく3つです。起点となるケースはカメラキットとして使わない時でも通常のケースとして十分な実用性があります。
ただ通常のケースと異なりケース内側もアルミが剥き出しという感じでクッション性はないです。
さらにケース自体もかなりピッタリという感じで頻繁に着脱すると本体に傷がつきそうな感じです。ただ下手なケースに投資するのであればカメラキットをケースの代用にした方が分かりやすいと思います。
色は好みが出ると思いますが背面はレザー基調となっているため質感は悪くないです。
そしてカメラグリップ部分ですがvivo X100 Ultraにケース部分を装着した状態で本体下部の方から差し込む感じになりますがケースと同様に余裕がまったくない感じでキツめです。
また差し込んだ後にはずれないようにするためのロックボタンがあるのでちょい安心です。カメラユニットの下部分にはUSB-Cが搭載されており充電することが可能になっています。
自分が勘違いしていた部分としてカメラキットとvivo X100 UltraはBluetoothで接続します。
本体に装着した状態でシャッターボタンを長押しするとポップアップ表示がでます。もしくはBluetoothの設定から検索してペアリングすることが可能となっておりBluetoothでペリアングしているからこそカメラグリップも充電が必要になってくる感じです。
ちなみにUSB-Cで経由でvivo X100 Ultra自体を充電することは出来ないので注意が必要です。また個人的にはストラップホールもあれば良かったという感じですがなさげっぽいです。
そして使用面ですがカメラキットを本体から外すとペアリングが改善されるみたいです。そのため装着したらシャッターボタンを長押ししてペアリングモードにして接続が必要です。
画面がオフになっている状態であればシャッターボタンを2回連続押すことでカメラが起動します。一方で画面がついている場合はシャッターボタンを一度押すだけでカメラが起動します。
この時に本体のロックが解除されていることは関係なく起動するとマニュアルモードになります。ただ自分はいつものオート撮影がしたいのでスワイプで終了をタップしていつものUIに切り替えます。
通常モードだとシャッターボタンの半押しでフォーカスをロックで押すとシャッターを切ります。その他露出の調節とズーム倍率の調整が可能ですがオートならこの程度できれば十分です。
ちょうど子供の行事ごとを控えているのでカメラキットを使ってみたいと思います。
まとめ
今回はvivo X100 Ultraを中期間使ってきたので改めてレビューをしてみました。個人的には非常に満足度が高い機種でグローバル版が出てくれれば本当に文句なしの状態ですが10月14日に発表を控えているvivo X200 Proでは同じ望遠機構を採用する可能性があります。
さらにマイクロクアッドディスプレイの搭載でデザインが全体的にフラット化する可能性があります。そしてバッテリー容量が6000mAhになるとの予測なので力づくで電池持ちを改善するかもしれません。
何よりvivo X200 Proではグローバル展開される可能性があるのでめっちゃ楽しみです。メインカメラセンサーこそ劣りますがvivo X100 Ultraの不満をしっかりと改善してくれそうです。
そして来年の初頭にはvivo X200 Ultraが出ると言われているので当面楽しみが続きそうです。