Sonyによるとユーザビリティを改善することを優先したとしていますが、スペックで見ればXperia 1Ⅵは前モデル対比で「一般化」した印象を受けます。分かりやすい部分としてはアスペクト比が19.5:9になった上で表示解像度がFHD+になっています。
一方で個人的に大きな転換期になったと思うのがカメラアプリの統合だと思います。今回は来年登場するXperia 1Ⅶで一般化を進めるのであればカメラをよりシンプルにしてほしいと思うので主観的にまとめたいと思います。
望遠の底上げ。
Xperia 1Ⅵの進化ポイントの一つとして望遠機構の強化があります。
光学ズーム | |
Xperia 1Ⅴ | 3.5〜5.2倍 |
Xperia 1Ⅵ | 3.5〜7.1倍 |
厳密に言うと望遠センサーは微妙に違うみたいですが「同じ」といっても差し支えがないとされています。一方で望遠機構を強化することで光学ズームレンジが拡大していますが、正直なところ画質自体は微妙に感じてしまうことが多いです。
何より一般向けをするのであれば3.5〜7.1倍が光学ズームとするよりも、例えば他社のように2/3/5倍みたいにワンタップで光学ズーム範囲を切り替えられた方が便利に感じるユーザーが多いのかなと思います。
また光学ズームも5倍程度までであれば十分に感じます。Sonyによると望遠機構を強化した理由の一つと、より臨場感の写真や動画を撮れるためとしていますが、個人的には中華メーカーのように35mmなど5倍以下の倍率を充実させた方が汎用性が高くなるのかなと思います。
結局スマホレベルの望遠で画質を担保しようとなると大型センサーを搭載するしかないかなと思います。
どうしてもハード勝負になりがちでSonyのデザインのポリシーに反すると思うので5倍程度までの倍率でもっと安定した写真が撮れるようになってほしい感じで、Xperia 1Ⅲの時のように光学範囲はワンタップで切り替えができた方がユーザーにとって分かりやすいと思います。
カメラソフトの強化。
SonyによるとXperiaのカメラに求めることの一つとして「αシリーズ」のような色味で撮影できること。ただ一方でハードの差が要因なのか条件が悪いシーンだと、簡単に白飛びやフレアが発生しやすい印象を受けます。
やはりハードに頼るとしても限界があると思うのでカメラソフトによる加工感はちょっと強めにしてもいいのかもしれません。撮りやすい条件だと現実に忠実な写真を撮れますが望遠や超広角は不安定になりがち。
またXperia 1Ⅵでどのような立ち位置と考えているのか不明ですが、以前のようにaシリーズの入門機的な役割を求めていないのであればXperiaのカメラにはもうちょっとスマホらしさを求めていいのかもしれません。
現にXperia 10シリーズのカメラはスマホらしさを求めているのかフラッグシップと比較すると加工感は強めです。だからといってXperiaのカメラから大きく乖離しているわけではありません。
低照度の環境になるとXperiaのカメラは特に弱くなるので、後継機種ではスマホらしいカメラソフトへの強化に期待したいところです。カメラUIがシンプルになったのにハードはシンプルになっていないという感じに見えるので来年はより一般化向けの進化を遂げるのであれば、ハードもソフトも一貫してシンプルにしてほしいように感じます。