ここ近年でみると円安が進む中でGoogleは国内での値上げを可能な限り回避してきた印象。そのため他社は円安や半導体不足の影響などからも世代を重ねる度にどんどん値上げしている中でPixelの値上げの進行は遅かったという印象です。
一方で昨年発売されたPixel 8シリーズは現地価格で値上げされたこともありますが為替の影響に耐えきれず一気に値上げされてしまった印象。とはいえ今年の第2四半期においても前年対比で成長していることから堅調に売上を重ねていると思います。
今回はまもなく正式発表されるGoogle Pixel 9シリーズの価格に過度の期待をするべきではない理由についてまとめたいと思います。
予約購入特典の方向性。
少なくとも国内のGoogle Storeにおいては期間内にGoogle Pixel 9 Proをシリーズを購入することで限定コレクションがもらえることが明らかになっています。
現時点でこの限定コレクションの中身は判明していないため何ともですが海外における予約特典をみると今までと方向性がちょっと違う可能性があります。
イギリス | 128GB | 256GB | 512GB | 1TB |
Pixel 9 | £750 | £894 | – | – |
Pixel 9 Pro | £914 | £1094 | £1202(£1022) | – |
Pixel 9 Pro XL | £1022 | £1202 | £1310(£1130) | £1562(£1238) |
Pixel 9 Pro Fold | – | £1670 | £1850 | – |
少なくともイギリスやフランスにおける予約特典を確認すると一つはSamsungのように無料ストレージアップグレードとなっています。例えばPixel 9でみると£750で256GBモデルを購入できるという感じです。
ワンランク上のストレージオプションを選べると考えれば実質負担金は安くなっていますが逆に言えばPixel 9で見た場合は£750より安くならないという感じになります。
また大容量モデルにあまり興味がないユーザーほど旨味が減ります。その他フランスではGemini AdvancedがPixel 9 Proシリーズであれば最大1年間無料で使えるとしていますがそこまで魅力に感じる人はいないかもしれません。
もちろんリークしているのは「ヨーロッパ」の話であり国内ではどうなるか不明です。ただ従来のように下取り強化はあっても、ストアクレジットがないのであれば実質負担金はかなり抑えにくくなる可能性があります。
円安は着実に進行。
直近で見れば株価が乱高下した上で円高傾向となっていますが、直近の為替状況が価格に即座に反映されるとは考えにくいです。Googleがどの時点での為替を考慮して価格を決定しているのかも不明ですが仮にアメリカのリークした価格を元にPixel 8シリーズと同じ為替で計算すると以下のようになります。
ベースモデル | 価格(税込/約) |
Pixel 9 | ? |
Pixel 9 Pro | 15万9900円(Pixel 8 Pro/128GBと一緒) |
Pixel 9 Pro XL | 17万7000円 |
Pixel 9 Pro Fold | 28万9640円 |
現時点でPixel 9のアメリカにおける価格はリークしていませんが仮に据え置きになった場合はPixel 8の価格と同じになるので11万3000円前後が一つの目安に。
そしてPixel 9 ProはPixel 8 Proの価格と同じなので国内におけるPixel 8 Proの価格と一緒の可能性があり、Pixel 9 Proは$1099となっているので計算すると18万円以下で御の字です。
Pixel 9 Pro Foldに関しては高くなる未来しかないです。何より今回の価格はあくまでも仮に昨年と同じ為替であればの話であってここ一年で円安が進行していたことを考えるともっと高くなってもおかしくないです。
予約特典に万が一ストアクレジットがなくて為替の影響かなら値上げになってしまえば結構割高に感じてしまうかもしれません。逆に言えば今回の推測した価格の前後に収まってくれるのであればGoogleはかなり頑張ってくれたことになります。