Googleは他社の折畳式機種と差別化するためかコンセプト含めて独自路線という印象ですが、残念なことにコンセプトを実現するのに見合ったハードの品質が担保されていないという印象です。
特にGalaxy Z Foldと比較すると「ソフト」も「ハード」も劣って見えてしまうため厳し目の評価が多かった印象です。今回Android AuthorityがGoogle Pixel Foldのプロトタイプに言及しているので簡単にまとめたいと思います。
世代が違うのでデザインも違う。
少なくともGoogleは2019年頃から折畳式機種を開発していたことを明らかにしており、2023年にGoogle Pixel Foldが発売されるまでに2回は正式発表が延期されたとも言われています。
またGoogleの幹部もPodcastにおいて「十分ではない」とプロトタイプを一度廃止していることを明らかにしています。そして今回の情報によるとPixel Foldとは別のプロトタイプである「pipit」の実機画像が判明したとしています。
少なくともこの「pipit」はPixel Foldの一年以上前に開発されていたことからも2021年から2022年頃の発表を目標していた可能性があり同世代となる「Pixel6」のデザインに非常に似ていることを確認できます。
一方でディスプレイサイズをみるとpipitは「128x66mm」に対してPixel Foldは「130x67mm」なので僅かですがpipitの方が小さかったことを確認することができます。
Googleの折畳式機種において初めてリークしたのは「passport」で実質2世代目となる「pipit」で製品版となる「Felix」との流れですが、そもそも「passport」と「pipit」は別の機種だったのがpipitに集約されて、より洗練されて製品化されたのがfelixだったと指摘しています。
このスペックじゃなくてよかった。
デザインから見てもわかるように「pipit」はPixel 6シリーズと同世代の扱いになっていた可能性があるのでスペックにおいてもPixel 7より劣っていた可能性が高いこと。つまりPixel Foldよりもスペックがさらに劣っていた可能性があり、今回同サイトが一部スペックに言及しています。
Pixel 6a (bluejay) | pipit | Pixel Fold (felix) | Pixel 7a (lynx) | |
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広角
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Sony IMX363 (12 MP) – 1/2.55”
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Sony IMX363 (12 MP) – 1/2.55”
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Cropped Sony IMX787 (48 MP) – 1/2″
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Sony IMX787 (64 MP) – 1/1.73″
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超広角
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Sony IMX386 (12 MP) – 1/2.9″
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Sony IMX386 (12 MP) – 1/2.9″
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Sony IMX386 (12 MP) – 1/2.9″
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Sony IMX712 (13 MP) – ~1/3″?
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望遠
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–
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–
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Samsung 3J1 (11 MP) – 1/3″
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–
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インカメラ (外側)
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Sony IMX355 (8 MP) – 1/2.8”
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Sony IMX355 (8 MP) – 1/2.8”
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Samsung 3J1 (11 MP) – 1/3″
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Sony IMX712 (13 MP) – ~1/3″?
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インカメラ (内側)
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–
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Sony IMX355 (8 MP) – 1/2.8”
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Sony IMX355 (8 MP) – 1/2.8”
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–
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まずカメラ構成を確認するとPipitのカメラセンサーはPixel 6aに非常に似ていることを確認することができ以前のリーク情報とも一致しています。またデュアルレンズカメラ構成で開発が進んでいたことからも今よりもカメラが弱かったことになります。
そして以外だったのがPixel FoldのメインカメラでIMX787をクロップしているみたいです。この感じだとPixel 9 Pro Foldにおいてもカメラセンサーの刷新はあまり期待できず、せめてIMX787をクロップなしで使う程度なのかもしれません。
pipit | Pixel Fold (felix) | |
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ディスプレイサイズ
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66×128 mm
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67×130 mm
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表示解像度
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1080×2100 px
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1080×2092 px
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リフレッシュレート
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10 Hz – 120 Hz
|
10 Hz – 120 Hz
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またサブディスプレイを確認するとサイズ感はpipitの方が僅かに小さいですがほぼスペックでみるとほとんど一緒です。また今回の情報によるとスタイラスペンをサポートするためのテストを繰り返していたことも判明したとしています。
pipit | Pixel Fold (felix) | |
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SoC
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Google Tensor
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Google Tensor G2
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5Gモデム
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Exynos5123
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Exynos5300
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OS
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Android12L
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Android13
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あくまでも世代が古いので当たり前ですがスペックがかなり見取りする感じで、何よりGoogle Tensorを搭載していたらPixel Foldよりもかなり発熱しやすく電池持ちも悪い上に通信関連はかなり不安定だった可能性もあります。
逆にPixel Foldに対してPixel 9 Pro Foldは驚異的なジャンプアップになるのかもしれません。今思うとpipitが製品化されていたら現行モデル以上に批判されていたのかもしれません。