Xperia 10Ⅵ 比較レビュー。Pixel 8aとどちらがおすすめの機種なのか

半導体不足の影響はある程度落ち着いたとはいえ世界的なインフレなどの影響を受けて今やミドルレンジでも7万円前後の価格帯とひと昔前のような気軽な価格設定ではありません。

ただ一方でフラッグシップモデルは10万円オーバーが当たり前なのでミドルレンジが7万円でも安いことには違いはありません。今回は国内大手キャリアが扱うPixel 8aとXperia 10Ⅵの比較レビューを主観的にまとめたいと思います。

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デザインを比較。

まずデザインから確認していきたいと思いますが取り回しのしやすさに大きな違いがあります。Xperia 10Ⅵはアスペクト比21:9を採用していることからもディスプレイサイズは一緒とはいえだいぶ縦長の印象を受けますが横幅が68mmに抑えられていることからも持ちやすいです。

Pixel 8aは前モデル対比で四隅が丸みを帯びたことで明らかにフィットしやすくなりました。それでもやはり横幅に5mm近くの差があるので片手操作のしやすさでは全く印象が違います。

サイドフレームを確認するとPixel 8aは全体的に丸みを帯びているのに対してXperia 10Ⅵはフラット形状であることからもXperia 10Ⅵの方が手へのフィット感は物足りないです。

とはいえ圧倒的に横幅に差があることに加えXperia 10Ⅵは重さが164gとかなり軽いです。Googleもかなり頑張ったくれたのかなと思いますがPixel 8aは6.1インチであることを考えると横幅もちょい大きめかつ重めなのでXperia 10Ⅵには及ばないという印象です。

またいまだにGoogleの公式サイトを見てもよく分からないのが背面の材質でプラスチックとの記載もあればGorilla Galass 3という記載もあるので結局どっちが正しいのかよく分からずです。

両機種ともマット仕上げを採用していることもあり質感は高めですが個人的にはPixel 8aの方がカラバリによって印象が違うのかもしれませんがちょっとラメっぽい感じで好みです。

ちなみにXperia 10Ⅵの方が実際に触った感じとしてサラサラ感が強めという印象を受けカラバリによって異なる可能性がありますがXperia 10Ⅵの方が指紋が目立ちやすい印象です。

一方で耐久性の部分に関してPixel 8aがGorilla Glass 3を採用しているのであればXperia 10Ⅵの方が優秀かつIP68に対応しているので防水/防塵性能も強めという印象です。

全体的なデザインとして見れば好みの問題で両機種ともミドルレンジとしては質感は高めです。ただ取り回しの差にかなりの差が出るので持ちやすさを優先するかで最初に分岐すると思います。

ディスプレイを比較。

次にディスプレイを比較していきたいと思いますがスペック的には意外と似ている部分が多いです。ただ先ほどの話とも重複しますがアスペクト比の違いからもデザイン含めて大きく印象が違います。

ちなみにベゼルの太さに関してはPixel 8aの方が下部が太く不均等なためダサく見えるかもです。

YouTubeを再生してみても特段差があるという感じでもそもそも画質を気にするような価格帯の機種ではなく単純にPixel 8aの方が横幅があるためコンテンツが大きく表示され見やすいです。

ディスプレイ輝度を比較。

また見やすさに直結する部分としてディスプレイ輝度ですがXperia 10Ⅵは手動調節で660nitsで自動調節で1010nitsに対してPixel 8aは755nitsで自動調節では1508nitsです。

屋外にサンプル撮影をしにいった時は明らかにPixel 8aの方が明るいことを実感できました。

また屋内においてもPixel 8aの方が明るくXperia 10Ⅵより常に見やすいディスプレイに感じます。先ほどのYouTubeに関してもPixel 8aの方が明るい上にチューニングの差なのか明るく補正されています。

そのため全体的にみてもPixel 8aの方がオールシーンで見やすいディスプレイに感じます。

リフレッシュレートを比較。

そしてもう一つ大きな差としてはリフレッシュレートでPixel 8aは120Hz表示に対応しています。60HzのままとなっているXperia 10Ⅵと比較すると非常に滑らかに動作する印象を受けます。

多くのユーザーにとってメリットになるのは残像が感じにくいことで目の疲れ方が違います。少なくとも自分は120Hz表示になれているので60Hz対応機種を久しぶりに使うと疲れます。

リフレッシュレートは実際に使ってみないと分からない部分で店頭で触った程度であればそこまで気にならないと思いますが数日だけでも120Hz対応機種を使った後に60Hzに対応した機種を使うと今まで分からなかったリフレッシュレートの違いをはっきりと実感すると思います。

何よりPixel 8aの方がコンテンツが大きく表示され見やすく目に優しいディスプレイだと思います。ただ懸念点としてはGorilla Glass 3を採用しているので耐久性の部分は正直イマイチです。

またGorilla Glass Victusを採用しているXperia 10Ⅵの方が安心できると思います。

基礎スペックを比較。

そして基礎スペックを確認するとXperia 10Ⅵは前モデル対比でサポート期間が拡張されました。とはいえAndroid最長となるPixel 8aには及ばない感じですがユーザーの使い方次第です。

ちなみに一般層の買い替えサイクルは国内において4.5年とされている中でPixel 8aは余裕があります。そのためPixel 8aの方が長く使うのであればおすすめですが購入方法次第かなと思います。

また通信周りでみるとPixel 8aはDual eSIMに対応するなど幅広いニーズにも対応しておりXperia 10Ⅵの国内版でどうなっているか不明ですがPixel 8aに関してはeSIM転送機能にも対応しています。

その他デバイス検索機能においてPixel 8aは電源が切れてから23時間以内であれば検索可能です。本当に細かい部分ですがPixel 8aの方がよりGoogleのサービスを享受できる感じです。

容量構成を比較。

容量構成に関してXperia 10Ⅵの国内版はなぜかRAM6GBに制限されているのがマイナスです。ストレージ容量は一緒ですがXperia 10Ⅵは最大1.5TBのSDカードスロットに対応しています。

ちなみに勘違いしている人がいますがPixel 8aはSDカードスロットを搭載していないだけでSDカード自体はアダプターをかませば使えるのであくまでも使い方次第かなと思います。

パフォーマンスと発熱の比較。

そして発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回連続で回してみました。スコアに関してはPixel 8aの方が上ですがこの程度の差であれば体感するのが難しいです。

正直な話Xperia 10Ⅵのこのもっさり感はSnapdragon 6 Gen 1が原因なのか60Hzが原因なのか不明という感じでベンチマークの差以上にこの動作性の差の方が気になります。

一方で気になる部分としては内部温度で同じ条件で計測するとPixel 8aの方が高めです。ちなみに計測終了ごとに外部温度を計測してみましたがXperia 10Ⅵは34.5/35.1/37.6度でPixel 8aは36.1/36.7/37.3度と実際に持った感じはPixel 8aの方が発熱を感じます。

ただ内部温度の割にはそこまで熱いという感じでもなく地味に暖かいかなという印象です。

またパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testを実施してみました。スコアで見れば3倍以上離れていることもありますがPixel 8aは持続性が中価格帯の機種としてみれば微妙という感じです。

一方でXperia 10Ⅵは持続性を気にするようなパフォーマンスがないといった方が分かりやすいです。少なくともPixel 8aの方がパフォーマンスが高い分消費電力も多く発熱もしやすいです。

バッテリー関連を比較。

バッテリー関連を確認するとXperia 10Ⅵは5000mAhの大容量バッテリーを搭載しています。また前モデル対比で電池持ちが悪化したとはいえ海外サイトのバッテリーテストを参考にすると13時間56分と電池持ちがあまり良くないPixel 8aに対しては電池持ちが圧倒的に優秀という感じです。

少なくともターゲット層を考えるとXperia 10Ⅵの方が電池持ちが良く発熱もしにくいと安定して使える印象で逆にPixel 8aなどGoogleのaシリーズは最も足りない部分です。

また充電速度を確認するとXperia 10Ⅵは充電開始30分で37%でフル充電に要した時間は113分でPixel 8aは充電開始30分で33%でフル充電に要した時間は129分なので地味に遅いです。

バッテリー容量も少ないPixel 8aがちょっと充電に時間がかかりすぎという印象を受けます。一方でPixel 8aはワイヤレス充電に対応していますが充電速度は有線よりさらに遅くなります。

その他を比較。

その他Pixel 8aはIP67なので水没NGですが両機種ともお風呂やプールなどでは使えないです。またイヤホンジャックはXperia 10Ⅵのみ対応しておりユーザーによっては嬉しいかもしれません。

そして生体認証に関してPixel 8aはクラス3に対応した顔認証に対応しているのがメリットです。2D顔認証は本体ロック解除に限定されることが多いですがPixel 8aは支払い時にも使えます。

一方で指紋認証に関して自分の指紋で判断するとPixel 8aの方が相性が出やすいかなと思います。やはり画面内指紋センサーに加えスクリーンプロテクターによってもさらに相性が出やすいです。

Xperia 10Ⅵは基本アクセサリーによって影響されることがないので分かりやすいと思います。

そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。音量に関してはPixel 8aですがXperia 10Ⅵの方が音質はしっかりしている印象であくまでも自分の耳だと音の輪郭がはっきりしているので音のバランスが優秀に感じます。

カメラを比較。

最後にカメラを確認していきたいと思いますがXperia 10Ⅵは1/2.0インチのIMX582を採用しています。一方でPixel 8aは1/1.73インチのIMX787を採用しておりセンサーサイズに差があります。

少なくともカメラソフトに大きな差があるのでスペックの差が余計に広がる感じになります。とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。

超広角で撮影。

今回のサンプルはXperia 10Ⅵ/Pixel 8aの順番になっているので予めご了承下さい。

個人的な印象としてPixel 8aは色が濃いめでXperia 10Ⅵではちょっとあせてみえる感じです。

広角で撮影。

Pixel 8aの色味が適正かどうかは微妙なところですがXperia 10Ⅵの方が色味のバランスがおかしいように見えます。

接写をしてみるとPixel 8aのフォーカス精度が優秀です。

センサーサイズの差があるせいかPixel 8aの方がノイズが少ないように見えます。

望遠で撮影。

次に実質光学相当なる2倍で撮影してみました。

次に4倍で撮影してみましたがPixel 8aの方が明らかにノイズが少ないです。

最後にXperia 10Ⅵの最大となる6倍で撮影しています。

ポートレートモードで撮影。

Pixel 8aはポートレートの最小倍率が1.7倍からとなっています。

Xperia 10Ⅵの方が最短撮影距離が長めなので撮影のハードルが地味に高いです。

2倍で撮影。

ズームで撮影してみましたがPixel 8aの方がフォーカス精度が優秀に感じます。

Xperia 10Ⅵはズームになると白飛びしやすくなります。

超広角(低照度)で撮影。

次に低照度の環境で手持ちで撮影してみました。

超広角でみるとXperia 10ⅥはフレアがひどくてPixel 8aは白飛びがひどいです。

広角(低照度)で撮影。

Pixel 8aはナイトモードで撮影しています。

Xperia 10Ⅵの方が手ブレが圧倒的にしやすい一方で白飛びは一貫してまだマシな感じです。

強い光源になるPixel 8aの方がまだ安定している印象です。

望遠(低照度)で撮影。

次に2倍で撮影してみました。

そして3倍で撮影してみました。

最後に4倍で撮影してみましたがPixel 8aの方が安定している印象です。

まとめ。

今回はXperia 10ⅥとPixel 8aを比較してみましたがPixel 8aは直販版で約7万2000円です。一方でXperia 10Ⅵは執筆時点で価格は発表されていませんが市場推定価格は7万円前後になるとされています。

そのためXperia 10Ⅵの方がわずかに安くなる可能性もありますがほぼ一緒なのかもしれません。

Xperia 10Ⅵは非常に割り切っておりスマホはあまり使わない/持ちやすい方がいい/電池持ちがいいと思うユーザーをターゲットにしている印象でPixel 8aはそつなくなんでも使いたいとけど価格はできるだけ抑えたいと思うユーザーをターゲットにしている印象です。

電池持ちの優先度がどこまで高いか次第で全体的に見ればPixel 8aが圧倒していると思います。

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