Googleは2023年において1000万台以上のPixelを出荷されたと言われており、僅かとはいえシェアをも順調に拡大している印象です。一方で国内においては四半期にもよりますがAndroid部門ではシェア1位のことが多く、キャリアもゴリ押ししていることを考えると今後も勢いが続く可能性があります。
今回Phone Arenaが2024年第1四半期/アメリカ市場におけるGoogleのシェアに言及しているので簡単にまとめたいと思います。
シェアが減少。
今回市場調査会社である「Counterpoint Research」が2024年第1四半期/アメリカ市場における調査結果を公開したことが判明しました。上記の画像からもAppleはシェアを維持して1位を獲得しています。
一方でSamsungに関しては前年同期比でシェアを拡大していることを確認することができ、今回の情報によると2020年第1四半期以来最高の数値となっており、その要因としてはGalaxy S24シリーズの売上が好調であったこと。
一方でGalaxy S24シリーズの好調によって影響を受けたメーカーの一つがGoogleで昨年は2%のシェアがありましたが今年は減少したとしています。
Googleは第1四半期に市場シェアを低下させた。サムスンのS24の発売との激しい競争に直面した。また、Googleがほんの数日前に8aの発売に向けて準備を進めていたため、四半期末に向けてボリュームが減少しました。
Pixel 8aの登場を第2四半期に控えていたことがどこまで影響したのか不明ですが、最新機種であるPixel 8シリーズのセールだけではシェアを上手く拡大することが出来なかったと思われます。
また2023年においてPixel 7が売上の主軸だったと言われている中で、Pixel 8は前モデル対比で値上げされたことも大きく影響している可能性があります。何よりGoogleにとってはちょっと厳しい第1四半期になってしまったのかもしれません。
シェアよりも深刻な問題。
正直シェアに関しては新製品の売れ行きに大きく左右されるので成長する時もあればマイナスになる時もあるので短期間の数字で見るべきではないと思います。一方でシェア減少よりも深刻なのがPixelのブランドロイヤリティです。
分析会社である「Stocklytics」は1万人のアメリカ人を対象にブランドロイヤリティの調査を実施。そして調査結果が上記のグラフとなっておりAppleでみれば次の機種変更の際にiPhoneを継続するユーザーは50%に対して他社のブランドを選択する可能性があるユーザーは34%となっています。
Appleはスマートフォンメーカーの中でもブランドロイヤリティが非常に高い方でiPhoneを気に入ったユーザーは基本ずっとiPhoneを使い続ける傾向が強いです。
一方でGoogleで見ると次もPixelを選ぶユーザーは25%しかおらず他社への買い替えを検討しているユーザーは57%とブランドロイヤリティが今回の3社の中では圧倒的に低いということになります。
結局今回の調査結果だけで見れば依然としてリピーターの増加に失敗していることになります。Googleのブランドロイヤリティが低い理由としてはハードの品質の低さや不具合やバグの多さやサポート体制の弱さなど様々な要因があると思います。
何よりシェアを改善する以上にブランドロイヤリティを改善しないと長期的に見れば成長は必ずとまります。何より今回の結果をみる限り既存ユーザーを満足させることに失敗していることになり、Googleの最重要課題になると思います。