Xperia 1Ⅵは超おすすめしやすくなった。ただSonyが選んだのは修羅の道かも

国内では6月上旬以降の発売予定となっているXperia 1Ⅵですがアスペクト比の変更や表示解像度の変更など賛否両論があるとはいえディスプレイ輝度や可変式120Hz表示への対応など多くのユーザーにとって分かりやすい進化を遂げている印象。

今回SonyがXperia 1Ⅵで選んだ道は歴代で見れば最も苦手な分野で勝負する修羅の道になる可能性があるので主観的にまとめたいと思います。

サポート期間は決して長くはない。

世界で良く売れているiPhone 15 Pro MaxやGalaxy S24 Ultraを見て思うのは「尖った特徴」よりも「使いやすさ」を求めているユーザーが圧倒的に多いこと。特にSamsungはスペックでのゴリ押しをやめ近年は使いやすさにフォーカスしています。

このことを考えるとSonyがXperia 1Ⅵで選んだ道は売上を拡大させるためにも、市場のニーズに合わせるという面でも間違っていないと思います。ただこの選択はSonyにとって修羅の道になる可能性があり一つ目としてはアップデートサポート期間です。

Xperia 1Ⅵでは長年批判され続けてきたアップデートサポート期間がようやく拡張に。メーカーとしてもコストが増加することを考えると個人的には英断だと思いますが他社と比較するとまだまだ短い方です。

どのような事情があるのか不明ですがGoogleで見ればミドルレンジであるPixel 8aですら最大7年のアップデートサポートに対応しており、今後登場する全てのPixelは最低でも7年に対応する可能性があります。

またSamsungで見ればフラッグシップモデルを中心に今後7年に対応する可能性があり、いずれはGalaxy Aシリーズの売れ筋モデルにおいても7年に拡張される可能性がありiPhoneで見ても最低で5年は対応している感じです。

その中でXperia 1Ⅵは決して長いというわけではなくスペックで尖りがなくなったからこそ基礎的な部分は今まで以上に比較されるようになる可能性があります。

AIへの対応の遅れ。

Sonyは世代を重ねるごとにAIを技術を採用していますが基本はカメラ関連のみ。一方でGoogleの音声消しゴムマジックや編集マジックのようなGoogle AIもなければSamsungのGalaxy AIのような分かりやすいAI機能にも対応していません。

ユーザーによっては「AIなんて要らない」と思うかもしれませんが対応と非対応で大きな違いがあります。少なくともAIはスマホ市場に限らずガジェット市場で最優先事項となっておりAI対応の遅れは致命的になりかねない可能性があります。

GoogleはGeminiで致命的な不具合を出したことや、AppleはAI対応に大きな遅れが出ていることからもCEOの責任問題に発展するのでは?とも言われているくらいです。

先日にスペシャルイベントでAIへの対応に関して質問したところで積極的でもなければ消極的でもない感じです。Googleが今後より多くのメーカーがAI関連機能を使えるようにGeminiやGoogle Cloudの強化に努めていることからもSonyとしてはGoogleと協力して強化していくとの話です。

つまり最低限のAI機能には対応していく可能性があるとはいえGoogleのサービスに依存する可能性が高いです。AppleはWWDCで発表するiOS18やiPadOS18の新機能としてAI強化が大きな特徴になると言われています。

そのため下準備の一つとしNPUやGPUを強化したM4チップをiPad Proで先に採用したという感じです。かこって検索や文字起こし機能やリアルタイム翻訳機能など分かりやすいAI関連機能の非対応は今後大きなネックになる可能性があります。

不具合やバグへの対応。

2023年モデルは比較的安定していたと思いますが、歴代Xperiaはかなり不具合に悩まされています。有名なものとしては指紋認証が設定ごと消失することや、メジャーアップデートの場合にアップデートに失敗して無限ループになってしまう現象。

また自分の手持ちで感じたことはありませんが電波感度が悪いとかBluetoothが安定せずイヤホンはもちろんAndroid Autoがまともに使えないなど不具合を気にし始めたらキリがないです。

さらにGalaxyのようなカスタマイズ性があるわけではなくiPhoneのような強固なエコシステムに加え安定性もありません。今まではハードが尖りすぎていたことからもソフト面はある程度目を瞑ることができる感じでしたがXperia 1Ⅵからはソフト面でもかなり比較されるようになると思います。

正直Xperiaはソフト面に強いというイメージはなくXperia 1Ⅵではハードで「使いやすさ」にフォーカスした進化を遂げたからこそソフトの進化が非常に重要になってくると思います。

特にハード面で使いやすそうに見えてXperiaを購入したユーザーに不具合だらけのイメージを与えることがあったら致命的になりかねないです。

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