Xperia 1Ⅵは昨年までのモデルと大きく方向性を変えておりXperia XZ3以来となる「一般向け」の進化を遂げた機種となっています。少なくとも「Sony」が好きな人からすればニッチ向けの機能が退化していることからもイマイチな評価。
一方でスマホとしてXperiaに使いやすさを求めていた人にとっては大きな進化を遂げた可能性があります。今回Phone ArenaによるとXperia 1Ⅵはスマートフォン市場で最大の復活を遂げる可能性があると報告しているのでまとめたいと思います。
過去5年の誤り。
まず同サイトはここ5年のSonyの動きに対して「間違いを犯しつつも頑固だった」と評価しています。何より最初で最大の誤りとはアスペクト比21:9のアスペクト比を採用したこと。
また専門性を貫いた結果カメラアプリは3種類に分かれたことやカメラUIの分かりにくさからも「ポートレートモード」のオプションすら満足に見つけることが出来ない。
またアスペクト比21:9もそうですがディスプレイの表示解像度に関して以下のようにコメントしています。
通常の視聴距離で2Kスクリーンがほとんどの人にとって完全にシャープに見えることが科学的に証明されているのに、なぜ私たちは最近のすべてのソニーのスマートフォンに4Kスクリーンを持っていたのですか?小さな携帯電話のディスプレイの4K解像度の利点は事実上ゼロですが、ソニーは何年もそれを続けました。
一方でアスペクト比21:9を採用するメリットとして映画などを全画面表示できることや画面分割機能を使う際の視認性が優れていること。ただスマホで映画を見るのは月にあっても数回程度で、多くのユーザーが愛用しているInstagramのリールやYouTubeのショートなどは通常のアスペクト比に最適化されており、アスペクト比21:9に最適化されておらず。
また画面分割機能が一体のどの程度の割合で使われているのか不明ですが使っているユーザーが限定的。つまりSonyの決定は完全に不当な上で5年にわたって固執したと指摘しています。
Xperia 1Ⅵで固執をやめた。
一方でXperia 1Ⅵではアスペクト比21:9をやめた上で無駄との声が多かった4Kもやめています。さらに3つに分かれたカメラアプリも新しいカメラアプリに統合された上でトレンドである縦UIに最適化されています。
また今までディスプレイの燃費が相当悪かったのかXperia 1Ⅵでは驚異的な電池持ちを実現しています。ちなみにGSM Arenaのバッテリーテスト結果を参考すると、同サイトがバッテリーテストの結果を公開している機種の中で歴代2位と圧倒的な電池持ちを実現しています。
少なくとも多くのユーザーにとってSonyの拘りは「不当」と感じていた可能性が高くXperia 1Ⅵでの進化はスマホとしてみれば非常に分かりやすいと思います。
ただ一方で懸念点としてアメリカでiPhone 15 Pro MaxやGalaxy S24 Ultraより高くなる可能性があることを指摘。ちなみに国内における直販版の価格を比較すると以下のようになります。
直販版 | 256GB | 512GB |
iPhone 15 Pro Max | 18万9800円 | 21万9800円 |
Galaxy S24 Ultra | 18万9700円 | 20万4100円 |
Xperia 1Ⅵ | 19万円前後 | 20万5000円前後 |
Pixel 8 Pro | 16万9900円 | 18万9900円 |
まだXperia 1Ⅵの価格は正式発表されていませんがGoogle Pixel 8 Proと比較すると高いですがGalaxyやiPhoneと比較すると割といい価格帯になっています。
Xperia 1ⅤはRAM16GB/ROM512GBの構成のみで19万4700円でXperia 1Ⅵで見ると同じ容量構成は21万9000円前後になると言われています。つまり前モデル対比で2万4000円程度の値上げになっていますが下位のオプションを作ることで実質安く見せているという感じです。
何より同サイトによるとアメリカでの価格は明らかになっていませんが、もしGalaxyやiPhoneと比較して安い価格設定にできるのであれば今年のスマートフォン市場で最大かつ最も予期せぬ復活を遂げる可能性があると指摘しています。
Xperia 1Ⅵの売れ行きで、今までのXperiaのコンセプトが間違っていたのか。それとも正しかったのかはっきり証明されることになります。