スペック競争の時代は終焉へ。「体験」を提供できるメーカーが今後は強い

2026年は多くのスマホが値上げされると予測されており比較的優位にたつと言われているのがプレミアムモデルを開発しているメーカーでSamsungやAppleはダメージが比較的少ない可能性があると言われています。

今回NothingのCEOであるカール・ペイ氏によるとスマホ市場において今年は大きな転換期になると指摘しているのでまとめたいと思います。

今年の市場動向。

あくまでも海外の市場調査会社の調査レポートによると前年対比で平均売価は7%上昇すると予測されています。またコスト増加は利益率が薄い機種ほど直撃すると言われておりハイエンドモデルは平均で15%の値上げに対してミドルレンジモデルは20%前後でエントリーモデルは25%前後の値上げになると予測されています。

調査会社によればエントリーモデルにおけるコスト増加は今に始まったことではなく昨年時点ではメーカー側が利益を削ることで値上げを回避していたのが今年はそれすら出来なくなると言われています。

もちろんメーカーやその機種によって対応は異なると思いますが薄利多売でシェアを拡大している中華メーカーほど厳しい状況になると言われており理由としてはエントリーモデルの売上が減少するからだと言われています。

そもそも今までのようにエントリーモデルのラインナップを充実させておくことが難しいとも言われています。そのためラインナップを集中させることでコストカットを図る可能性がありますがそれもで厳しく値上げに繋がる可能性があると言われています。

結果エントリーモデルを中心にシェアを維持しているメーカーほど厳しい状況になるとの話です。これはSamsungに関しても同様でGalaxy A10シリーズの価格設定は非常に難しいのかなと思います。

Appleの強さ。

一方でAppleに関してはここ近年でスーパーサイクルが発生したのはiPhone 12シリーズの時だと言われています。発売から5年以上経過したこともあり多くのユーザーが買い替えのタイミングになるとの話です。

そのためiPhone 17シリーズの販売が好調とも言われており今後数年は継続する可能性があります。一方でSamsungはシェア拡大に貢献しているエントリーモデルの販売台数減少が予測されており今後数年はAppleから通年で世界シェア1位を奪還することは難しいとも予測されています。

何より当面世界全体で見た時にAppleの今までの戦略が大きくプラスに作用する可能性があります。そしてAppleの強さの秘訣になっているのがブランド力の高さでこればかりは圧倒的だと思います。

大きな転換期に。

そして今回NothingのCEOであるカール・ペイ氏によると今年は大きな転換期になると指摘しています。そもそもスマホ市場は過去15年間において確かな一つの前提の上に成り立ってきたとしています。

それは技術の成熟や製造が安定すればコンポーネントのコストは必ず下がるということです。もちろん短期的に見ればコストが増減することはありますが長期でみればほぼ間違いなく下落することに違いはありません。

だからこそメーカーは本体価格を上げずともスペックを強化することが出来たと指摘しています。ただ今年はRAMやストレージのコストが爆増となっておりここ数ヶ月だけで見ても急激な上昇となっています。

パンデミックの頃も半導体の取り合いになりましたが今年はAIという今後のインフラにもなる可能性がある市場と真正面からコンポーネントを奪い合う状況になっており非常に厳しい状況に直面しています。

このAI需要が今後どの程度継続するか不明ですが同氏によればコンポーネントのコスト増加は今までの市場の構造を大きく変えたとしており時間が経過してもコンポーネントは安くならない可能性があることになります。

つまりメーカーがスマホを開発する際の根底が大きく変わる可能性があり影響はかなり大きいです。

メーカーのとる行動。

そして同氏はこれからメーカーが取る選択肢としては非常にシンプルな2択に収束すると指摘しています。一つ目の選択肢はコスト増加に伴い本体価格の値上げで2つ目としては価格を維持するためにコストが増加した分RAMやストレージやSoC以外の部分でスペックダウンさせるの2択です。

ちなみにNothingにおいても他人事ではなくまもなく発表予定の一部新製品はUFS3.1を採用することを明らかにしました。昨年の第1四半期に発表されたのはNothing Phone (3a)シリーズで一部としているのでNothing (4a) ProはUFS3.1を採用することでコストがかなり増加すると捉えることが出来ます。

同氏は機種名に言及はしていませんがNothing Phone (4a)シリーズは値上げ回避は非常に厳しいことを明らかにしています。

何より高いスペックでより安くという今までの前提は大きく崩れるとしており特にエントリーやミドルレンジモデルの市場は20%以上縮小すると言われているので低価格帯の機種を中心に展開を強化してきたメーカーは特に厳しくこれはNothingにとっても同様なのかなと思います。

スペック競争の時代は終わり。

一方で同氏によれば今年の値上げ問題はむしろNothingにとって朗報でありチャンスだと指摘しています。同社は大手メーカーのようにコスト優位性を持てなかったことからも早い段階から別の形でのイノベーションを余儀なくされたことでスペックではなく体験での完成度を高めることに注力したとしています。

何よりスマホはスペックにおける数字よりも見た目や触った時の感触などがより重視される傾向がある。だからこそ同社はデザイン性や持ちやすさなどユーザビリティの改善に尽力してきたからこそ今年で終わるであろうスペック競争の時代でも勝負をしていけるとアピールしている感じです。

コスパという安直な言葉

日本でもコスパという言葉がよく使われますが安いという意味で使われることが非常に多いです。また安い=コスパが良いというわけでもなく=お得という意味でもないので注意が必要です。自分が気になる機種を安く買えた時はお得だと思いますが安いだけでは満足度には直結しないです。

また中華系を中心にコスパの見せ方が非常に上手いと思いますがいい変えればデメリット部分を隠すのが上手いともいえスペックではいいのに実際に使ってみるとイマイチと感じることもあります。少なくともシェアを維持するために売ることが優先になると思うので価格は頑張る可能性があります。

だからこそユーザーは今まで以上にコスパという安直な言葉を信じない方がいいのかなと思います。

スペックより優先すること。

先ほどの話に戻りますが結局Appleが強いのはブランド力の強さで価格に大きく左右されないです。またiPhoneはブランドロイヤリティが非常に高いのが他社にはない大きな強みだと思います。

もちろん値上げされれば最新世代を買うのが難しくなるユーザーもいると思いますが中古にしろ型落ちにしろiPhoneの中から選ぶ可能性が高く何より近年はスペックでも勝負していないです。

同氏が指摘するように体験を重視することでユーザーの満足度を高めてきたことが今に繋がっていると判断することができユーザーとしてはスマホに何を求めるか見つめ直すべきです。

言い方はきついかもしれませんが安くお得にスマホを購入できる自分は情強みたいなコメントを地味にみかけますが何よりの情強は自分の使いたいと思えるスマホに出会えた人かなと思います。正直価格や他人からの評価は関係ないと思っており使っていて満足できる機種であることが重要です。

安直なアピールに惑わされるな。

あくまでも同氏の指摘をもとに考えるとAppleは市場の中でもかなり強いのかなと思います。一方で今後存在感を示せるかどうかは長期的にみれば分かりやすい特徴があることだと思います。

フラッグシップレベルでみた場合にカメラスマホやゲーミングスマホをニッチな市場だとしてもしぶとく生き残る可能性がある一方で厳しいと思うのはブランド力がないバランス型の機種です。

多くのユーザーにとって使いやすさは非常に重要だと思いますが全部が80点の機種は悪く言えば特徴がないのと一緒で値上がりすれば値上がりするほど満足度が下がっていく可能性があります。何より使いやすさという部分にフォーカスするのであればそもそもハイエンドである必要もないのかもしれません。

なので明確な特徴がないメーカーのフラッグシップモデルは値上げの影響は大きいと思います。

またそのメーカーのファンであったとしてもハードの進化が乏しくソフトが主軸であれば最新世代に拘る必要もなく値下げされた型落ちの需要がます可能性もあれば買い替え頻度自体がさらに下がる可能性もあるのでメーカーにとってはまさに負のスパイラルになる可能性もあります。

比較的バランス型の中でも絶妙な立ち位置にいると思うのがPixelでAI主軸がどう評価されるのかです。歴代Pixelを見ると最新のAIは最新SoCに依存していることが多く結局新しい機能を使いたいなら最新世代に買い替える必要性も出てくるので正直なんとも言えない絶妙なラインだと思います。

ベンチマークスコアに投資をできるのか。

現時点でフラッグシップモデル向けのSoCはオーバースペック気味なのかなと思っています。それこそゲームをやるユーザーであっても最新SoCまでのパフォーマンスは不要に感じるレベルに達しているのかもしれません。

一方で今年登場する最新SoCは2nmプロセスノードを採用することでコストが爆増との話です。つまりフラッグシップモデルはさらに値上げ要因が強めですが値上げに対するスペックの合理性がないというかユーザーへの説得力がないというかアピールが難しくなると思います。

ベンチマークが分かりやすいアピール方法だと思いますが正直300万点が400万点になっても500万点になっても差を実感しにくくベンチマークのために値上げを許容できるかという話です。単純に考えればと今年登場するスマホはメーカーが見せ方を変えてくる可能性が高いと思います。

さらに2極化すると思っており中華系などは今まで以上に価格をアピールしてくる可能性があります。一方でAppleなどは今まで以上に体験やユーザビリティをアピールしてくるのかなと思います。

まとめ。

今回はNothingのCEOが今年のスマホ市場において言及していたので簡単にまとめてみました。実際にどの程度の値上げになるのかはその機種が正式発表されるまでは分からないです。そして値上げは覚悟しておくべきでユーザーが重視すべきは値上げに対しての合理性を感じるかどうかなのかなと思います。

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