意外と知らない?PixelとiPhoneは同じ企業が作っているよって話

相互関税の影響を出来るだけ抑制するためにAppleやGoogleは主要製造拠点を「中国」から出来るだけ移動させていると言われています。とはいってもすぐに移動できるわけではなく、アメリカ向けの在庫は中国以外で製造できるように注力していると言われています。

今回Android AuthorityによるとPixelとiPhoneは同じ会社によって製造していることに言及しているので簡単にまとめたいと思います。

自社では製造していない。

オタク界隈では今更という話ですがAppleやGoogleはファブレス企業として有名です。つまり「自社工場」を所持しておらず、開発は自社でやりますが製造に関しては外部に委託しています。

そして全ての製品ではないですが、GoogleもAppleもFoxconnに製造を委託しています。

正式にはHon Hai Technology Groupとして知られています。台湾を拠点としていますが、いくつかの国に製造施設があります。Foxconnは世界最大のEMS企業であり、市場全体の40%以上を占めていると主張しています。フォックスコンの規模を理解するために、同社は世界中で約90万人の従業員を擁しています。その製造施設は、中国、インド、ベトナム、メキシコ、さらには米国の主要なハブを含む24カ国に広がっています。

ちなみにFoxconnは製品の「組み立て」を行う企業であり、ディスプレイやSoCなど他のメーカーが製造した製品を最後Foxconnに集約して組み立てる感じになります。

ちなみにFoxconnはスマホ以外でみればPlayStationやNintendo Switchの組み立てを行なっています。

依存するのは危険。

Appleが政治的リスクがありながらも中国での製造を続けている理由としては「品質」だとしています。Foxconnは莫大な従業員を抱えた上で様々な製品を長きにわたって製造してきたからこそのノウハウがあります。

だからこそAppleの求める品質を達成することが出来ます。とはいえ一つの企業に依存することはリスクでもあります。

企業は場所も考慮する必要があります。外国政府がその地域からの輸入品に関税を引き上げ、米国などの主要な消費者市場にとって製品が突然高価になる可能性があるため、1つの国(歴史的には中国)での製造は危険です。そのため、AppleとGoogleの両方が、パートナーに世界中のさまざまな国で製造するよう戦略的に推進しています。

政治的なリスクを回避するために中国以外での製造にも力を入れていますが、結局Foxconnに依存している場合が多く、リスクをそこまで低減できているか微妙なところでもあります。

FoxconnはGoogleとAppleの両方と協力する大きな製造パートナーですが、唯一のパートナーではありません。両社は、ペガトロン、ラックスシェアプレシジョン、ウィストロンなどの他のEMSプロバイダーとも取引しています。しかし、AppleやGoogleなどの企業は、交渉不可能な品質要求を維持しており、EMSプロバイダーや工場の場所に関係なく、組み立てられたすべての電話が同じ基準を満たしていることを保証します。

Googleに関してはベトナムやインドでの製造比率を高めるとしていますが、Appleに関してはまだ中国への依存度が高いです。その中で今後どのような対策をとるのか気になるところですが、単純にお金だけの問題ではないからこそ、長いスパンで見守る必要があるのかなと思います。

 

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