総務省も加わってまさに三重苦。2026年スマホはさらに高くなる可能性

2020年頃から半導体不足に加え世界的なインフレの影響からスマホの原価コストは大幅に上昇しています。また国内で見れば円安が一気に進んだことからも輸入に頼るスマホはさらに高く感じるようになったと思います。

一方で総務省はガイドラインの改正で値引きを規制しているので余計に買いにくい状況にとまさに三重苦です。今回は2026年にスマホがさらに値上げされる可能性が出てきたのでまとめたいと思います。

AIの影響。

GoogleがPixel 6シリーズからAIを本格的に強化した影響もあるのかスマホ市場でもAIがトレンドになりつつありますがAIが原因で今後スマホの価格に影響を及ぼすと言われています。

メーカーによってかなり差がありますがセキュリティを考慮するとオフライン処理を優先している印象です。そしてオフライン処理を中心に行うとなれば大容量のRAMが必要になってくると言われています。

現にPixelもProシリーズはRAM16GBに底上げした上でAI Coreを常駐させている感じです。一方でAIはスマホに限った話ではなくパソコンメーカーもAIをより積極的に導入している感じです。

少なくともAIをより強化しようとなった時にスマホ市場以外からも当然ですがRAMの需要が高くなる上に現状だとオンライン処理がメインであることからもAI用のデータセンターが必要です。

増産しても追いつかず。

そしてAI用のデータセンターを構築するためにも大容量のRAMが必要と各業界で深刻な不足状態となっています。このことからも2026年はRAMの価格が大幅に上昇すると言われておりスマホの価格にも影響する可能性が高いです。

また知識がなくて申し訳ないですがRAMと一緒にストレージのコストも大幅に増加するとの話です。各メーカーもRAMのコスト増加はかなり深刻と受け止めておりあるメーカーはセールを活かして今の内に買い替えておくべきだとアドバイスするくらい値上げ幅がかなり大きいのかもしれません。

ちなみにSamsungはRAMの製造量を上げるとの話ですが増産した分のほとんどはデータセンター用に割り当てられるとしています。その結果増産してもコスト増加抑制には繋がらないと言われておりサプライヤーが全く追いつかずの状態です。

少なくともここまで見ると大容量のRAMがやばいことになりそうに見えますがサプライヤーは低容量のRAMの製造に手を回す余裕がなくそもそも製造自体が厳しくなる可能性があるとの指摘もあります。

実際にどこまでの値上げに繋がるのか不明ですが値上げ自体は覚悟しておいた方がいいかもです。

一律で値上げになるかは微妙。

一方で全てのメーカーが一律で値上げされるかどうかとなると個人的には何ともいえないです。AppleやSamsungがここ数年なかなかRAMの容量を増やさなかった理由としてはRAMのコストが増加していることに加えAIにキラーコンテンツがないことから消極的な姿勢だったとの話です。

つまりAIの影響によるRAMの値上げは今に始まった感じではなく数年前から始まっています。だとすれば一部メーカーは数年分のRAMを数年前に契約して確保している可能性もあります。

実際の契約方法などを把握していないため何ともですが抱え込んでいるメーカーがいても普通です。

またSamsungであればGalaxy AシリーズにGalaxy SシリーズにGalaxy Zシリーズなどラインナップ全てで抱え込んでいるとは考えにくく特に大容量のRAMが必要になるGalaxy SシリーズやGalaxy Zシリーズ向けにはある程度前もって確保していてもおかしくない感じなのかなとは思います。

つまりRAMのコストが増加するからといって全てのメーカーの全ての機種で値上げされるとは考えにくいかなと思っておりGoogleあたりもSamsungと前もって交渉している可能性があります。

中華系ほど厳しい?

一方で影響を受けやすいと思うのは中華メーカーでラインナップが多いことに加え薄利多売です。そのためコスト増加分を吸収しにくい上にRAMの在庫確保もかなり複雑化する可能性があるので結果値上げするしかない状況になる可能性がありコスト増加にコメントをしているのも中華メーカーが中心です。

仮に複数年分の在庫を抱えこんでいるのであればスペック上は最新世代ではないことになります。ただ予測されているようにRAMのコスト増加が原因で本体価格が値上げされるともいえずです。

なのでメーカーやその機種によってRAMのコストが結構変わってくる可能性があると思います。とはいえ2026年は大丈夫でも今後RAMのコスト増加が止まらないなら今後どこかで値上げが必要になる可能性があるのでメーカーによって2026年はまだ猶予期間になる可能性もあります。

SoCも値上げされる可能性。

もちろんスマホを構成する要素はRAMとストレージだけではなく調査会社の分解レポートだとむしろコストは低い方のコンポーネントに分類される感じで逆に恐怖なのがSoCだと思います。

一部情報によるとGalaxy向けのSnapdragon 8 Gen 5はSamsungが製造するとの噂もあります。実際にどうなるのか不明ですが半導体市場においてSamsungのシェアは下がったままの状態です。

なので結局はTSMCに集中している感じでSnapdragon 8 Elite Gen 6やDimensity9600は2nmプロセスノードを採用すると言われており単純に考えればコストがさらに増加する可能性があります。

ちなみにGoogleに関してもGoogle Tensor G6で2nmプロセスノードを採用するとの予測です。リーカーよるとTSMCはそもそも2025年時点で2nmプロセスノードを採用した半導体の大量生産を開始できる状態にあったとされていますが3nmプロセスノードが継続された理由はコストの問題だとされています。

ただ2026年では揃って2nmプロセスノードに進化することでSoCのコストは爆増の可能性があります。

最新に拘る必要はない。

ここにRAMやストレージのコスト増加も重なるとなるとハイエンドモデルの価格は恐ろしいです。こうなってくると各社フラッグシップとはいえ最新SoCを搭載すればいいとの話ではなくなります。

電力効率の改善により電池持ちの改善など恩恵もありますがパフォーマンスがインフレしすぎの印象を受けます。少なくともDimensity9500搭載機種でみればパフォーマンスが高くなった分発熱はしやすいです。

ゲームをやるユーザーには恩恵を受けるかもしれませんが多くのユーザーからすれば進化を実感出来ないのに発熱しやすくなる上に本体価格の値上げとデメリットの方が多く感じるかもしれません。

このことを考えると今後はスペックのために最新SoCを搭載するメリットはかなり減る可能性もあります。むしろAppleやGoogleのように自分たちがやりたいことを実現するために独自SoCを開発しているメーカーの方がユーザーにとっても分かりやすい存在になっていく可能性があります。

5年前との価格比較。

多くのユーザーは購入方法にもよると思いますが数年に1回の頻度でスマホを買い替えると思います。ちなみに少し前の市場調査だと国内市場において平均機種変更サイクルは4.5年との話です。

つまり5年に1回くらいの頻度で買い替える感じでサイクルが長い人ほどショックがでかいと思います。例えば2020年に発売されたXperia 1IIのdocomoにおける価格は12万3552円で2025年に発売されたXperia 1Ⅶの価格は23万6830円と約5年で価格が2倍とめっちゃ高くなっています。

ちなみにiPhone 12 Proの直販版は10万6800円に対してiPhone 17 Proは17万9800円と7万円近くの値上げでiPhoneに関してはアメリカの現地価格が変わらずなので円安の影響も強いと思います。

何より販路によって価格の感じ方に多少の差はあれどここ5年で一気に高くなった感じです。一方で自分のような毎年買い替えるオタクからすればジワジワと値上げされている感じなのであとで価格を見直すと高くなったと感じますがと購入時点では一気に高くなったという印象はないです。

なので2026年に様々な要因からコストが増加して値上げされてもユーザーによって印象が違ちいます。あくまでも希望的推測ですがいくらコストが増加したとしても一気に値上げをすればユーザーは買ってくれなくなるので国内価格でみれば1万円前後の値上げに踏みとどまるのかなと思います。

買い替えサイクルによって感じ方が違う。

そのため言われていたよりはそこまで高くなったとはもしかしたら感じにくい可能性があります。一方で2026年に5年ぶりに買い替えるとしてXperia 1Ⅲは15万4440円でiPhone 13 Proが12万2800円となっておりPixel 6 Proは11万6600円なので最新世代がどのような価格になるか気になるところです。

少なくとも2021年以降に一気に高くなった印象なので余計にギャップで面をくらう可能性もあります。おそらくメーカーもキャリアも売れなきゃ困るので一括価格は高いとしても何かしらの施策を併用することでユーザーの実質負担金を抑制できるように頑張ってくれるのかなと思います。

ただユーザーは受け身の状態だと高く感じるだけの可能性があるからこそ販促などを最大限活かして購入すべきで特にハイエンドは自分の機種変更のタイミングでみるのではなく欲しい機種が少しでもお得に買えるタイミングをみて購入していく必要があるのかなと思います。

まとめ。

今回は2026年においてスマホ市場全体で値上げされる可能性があるのでまとめてみました。もちろん高くなるのは嫌ですが今まで以上にコスパが持て囃されるようになるのはちょっと嫌です。

何より買い時が今後より重要で慎重になればなるほど買い時を逃しやすくなる可能性もあります。

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