国内のキャリアが長年キャリアアプリをプリインストールされていた理由の一つとしては、自社のサービスを使ってもらうことだと思います。例えば苛烈な競争が発生している電子決済部分においてd払いなどキャリアの電子決済を使ってもらえれば、キャリアはマージンが入る可能性があります。
今回SamMobileによると一部市場向けのGalaxyにプリインストールされているアプリに重大な問題があると報告しているのでまとめたいと思います。
AppCloudの存在。

自分は把握していませんでしたが、一部シリーズかつ一部市場向けのGalaxyには「AppCloud」と呼ばれるアプリをプリインストールしているとしています。
| 詳細 | |
| 採用しているシリーズ | Galaxy M/Galaxy F/Galaxy A |
| 主な市場 | 西アジア及び北アフリカ |
なので国内市場は関係ない話で、主に廉価版がよく売れる地域が中心になります。ただSamsungとしては廉価版とはいえ収益性を改善させるためにApplCloudを搭載していると推測することができ、これは簡単に言えば初期設定の際に表示されるサードパーティアプリのおすすめを表示するためのアプリになります。
これらのラインナップの新しいGalaxyデバイスでは、AppCloudは初期オンボーディングの一部として表示され、セットアップが完了する前に特定のアプリをインストールするかどうかをユーザーに選択させます。「後で」オプションを選択することでこれを延期できますが、選択プロセスが完了するか、完全に無効になるまで、アプリは永続的な通知をプッシュし続けます。
Samsungに限らず、他のメーカーの機種でも初期設定の際に似たような動線を持っている機種は存在しており、Xperiaも初期設定の際にあったと思います。なので珍しいことではありませんが問題になっているのは「AppCloud」のセキュリティ面です。
セキュリティ的に懸念。

そして今回の情報によると非営利団体SMEXによる調査結果からAppCloudは想定していたほど無害ではない可能性があるとしています。まずAppCloudはイスラエルで設立され、現在米国を拠点とするUnityが所有する会社であるironSourceによって提供されており、セキュリティ上の懸念があるとしています。
同社は以前、明確なユーザー許可なしにソフトウェアをインストールし、セキュリティ警告をバイパスすることで悪名高い「InstallCore」プログラムを運営していました。その結果、いくつかのマルウェア対策ツールによって広く批判され、ブラックリストに登録されました。
すでに同社は過去にやらかしているからこそ危険視されるのも納得で、さらにオンラインでプライバシーポリシーを簡単に入手できないからこそ余計に不安が広がるとの話です。
また北アフリカの一部地域ではイスラエル企業の運営を法的に禁止しており、いくらアプリとはいえイスラエル企業が提供しているものを使っていることになっているからこそ問題視されています。
AppCloudが今日疑わしいデータ慣行に従事しているという具体的な証拠はありませんが、アクセス可能なプライバシーポリシーの欠如とironSourceの過去の評判は、ユーザーの間で不安を引き起こしています。
少なくともフラッグシップモデルなどは関係ない話で、今後登場するGalaxy S26シリーズなども関係ない話だと思います。一方で政治的な面からも、そもそもGalaxyの販売を禁止する地域が出てきてもおかしくないので、今後Samsungとしても見直しが必要かもしれません。