Xperia 10Ⅶ 開封レビュー。デザイン刷新よりも衝撃的なことがあった

先日にSonyはXperia 10Ⅶを正式発表しましたが正直Sonyの狙いがちょっと見えてこないです。とはいえデザインは大幅な刷新となっておりSonyもかなり気合いが入っているのかもしれません。

今回Xperia 10Ⅶの香港版を購入したので開封しつつXperia 10Ⅵとの比較レビューをしてみたいと思います。

開封。

まず開封をしていきたいと思いますが従来と同じく白を基調としておりシンプルな化粧箱です。

またコストカットのためなのか付属品は何もなく説明書くらいとちょっとカットしすぎの印象です。ちなみに今回購入したのは香港版ですが今後発売される国内版に関しても同様なのかなと思います。

何よりフィルムも標準装着されているわけでもなく付属品も全くないので別途用意が必要です。Xperia用のアクセサリーがあまりないからこそ最低限は付属してほしいかなと思います。

デザインを確認。

そしてデザインを確認していきたいと思いますが前モデル対比でかなり雰囲気が変わりました。まず本体上部を確認するとイヤホンジャックにマイクでかなりスッキリしている印象を受けます。

そして本体左側面にはSIMトレイを採用しており従来と同じくSIMピンが不要なデザインです。

次に本体右側面を確認すると音量ボタンに指紋認証が統合された電源ボタンを搭載しています。

最後に本体下部を確認するとUSB-Cにマイクのみとスピーカーグリルもないのでかなりスッキリしている印象を受けます。サイドフレームはプラスチックを採用していることからもアンテナスリットすら必要はないです。

シャッターボタンを新たに搭載。

そして新たに搭載された物理ボタンはシャッターボタンとなっており即撮用となっています。ちなみに上位モデルが搭載しているのはカメラキーであることからも名称が違います。

つまり求められていることが異なりXperia 10Ⅶが搭載したシャッターボタンはあくまでもカメラをすぐに起動して撮影することがメインとなっていることからシャッターボタンの位置も本体縦向きを前提にした場所に搭載している感じで横持ちを想定していないので注意が必要です。

ちなみにオン/オフしか選べませんがシャッターボタンを押すとスクリーンショットの撮影が可能です。そしてシャッターボタンを長押しすることでカメラが起動となっておりカメラが起動した状態でシャッターボタンを押すと撮影で設定で変更が可能ですが長押しでビデオ撮影の開始が可能です。

そして本体背面を確認すると従来通りプラスチックとなっていますがフラット形状かつマット仕上げであることからもプラスチック特有の安っぽさは個人的にはあまり感じないです。

一方でカメラデザインに関しては並列型を採用したこともあり好みが分かれやすいかなと思います。

Xperia 10Ⅵと比較。

次にXperia 10Ⅵと比較してどのように進化したのかざっくりと比較していきたいと思います。まず筐体サイズに関して縦幅が2mmスリム化した一方で横幅が4mmも増したので印象が全然違います。

少なくとも今までのXperia 10シリーズのサイズ感が好きな人にとってはデメリットだと思います。

ただ横幅が72mmであることからもGalaxyやiPhoneの無印と同程度のサイズ感と変わらないです。なのでそこまで心配する必要はないかなと思っており持ちにくくなった分軽くなったように感じるくらいです。

あと僅かに気になる部分としてサイドフレームが前モデル対比でよりフラットになった印象です。

そのためサイドフレームにおけるフィット感が悪くなった印象に加えEdgeも効いている感じです。

そしてバックパネルに関して前モデルはフロスト仕上げに近い質感だったので独特の質感でした。ただXperia 10Ⅶはシンプルなマット仕上げなのでデザインから優しさが消えた印象を受けます。

また大きな違いとしてはやはりカメラデザインで並列型になったことよりもカメラフレームの存在感がすごいという感じでカメラバンプが派手になったからこそ印象が大きく異なるのかもしれません。

ちなみにカメラバンプ込みで厚みを計測するとXperia 10Ⅵは10mmでXperia 10Ⅶは10.6mmです。何より現状だと内部スペースの問題でカメラフレームが目立つデザインに変更にしたのかデザインのために変更したのか不明でざっくり言えばPixelみたいなカメラデザインになりました。

ただサイズ感含めて前モデルよりは馴染みやすいデザインに刷新されたのかなと思います。

ディスプレイを確認。

次にディスプレイですがアスペクト比がXperia 1Ⅵと同様に19.5:9に変更されたのが特徴です。上位モデルと体験を共通化させる狙いだったのかその影響で本体サイズも変更された感じです。

またアスペクト比の変更に伴い表示解像度も変更されていますがFHD+と表面的には一緒です。

コンテンツの表示を確認。

とりあえずYouTubeを再生してみると色味に関しては自分の目だと違いが正直よく分からないです。アスペクト比が変更されただけでディスプレイ素材やチューニングは全く一緒の可能性があります。

ディスプレイ輝度を確認。

またディスプレイの視認性に直結する部分としてディスプレイ輝度ですが海外サイトのテスト結果を参考にするとXperia 10Ⅵは自動調節で1010nitsに対してXperia 10Ⅶは1064nitsと僅かに強化されましたがスペック的にはおそらく変わらないのかなと思います。

一応屋内で実際に比較してみると明らかにXperia 10Ⅶの方が明るくなっていることを確認することが出来ます。

個人的にはかなり明るくなったと思う一方で屋外で見るとそこまでの差は感じない印象です。何より自分は屋内でスマホを使う機会が圧倒的に多いからこそXperia 10Ⅶの進化は嬉しいところです。

リフレッシュレートの強化。

そしてもう一つ大きな特徴としてXperia 10シリーズとしては初めて120Hz表示に対応しました。以前のXperia 1シリーズやXperia 5シリーズと同様で60Hz/120Hzのどちらかで表示されます。

ただ海外サイトによるとSonyのソフトチームがどのようにチューニングしたのか疑問が残ると指摘しています。少なくともYouTubeやChromeなどGoogle純正アプリは最適化されていることからも不要な場合60Hzで表示されるとしていますがほとんどのアプリでは最適化されておらず120Hzで基本表示されるとしています。

つまり120Hzで表示されることが基本になるため消費電力が無駄に多くなる可能性があります。何より前モデルとアスペクト比が変更されたことに加え輝度の改善で視認性はかなり改善しています。

基礎スペックを確認。

次に基礎スペックを確認していくとXperia 10ⅦはAndroid15を標準搭載しています。また分かりやすい特徴としてメジャーアップデートが4回にセキュリティアップデートが6年とXperia 1Ⅶと同じサポート期間に対応したことはデカいと思っておりだいぶ魅力的になったと思います。

一方でソフト面でみるとXperiaらしい部分としてはサイドセンスに加え簡単に動画編集ができるVideo Creatorを搭載していますが個人的にはないよりはマシな程度なのかなと思います。

AIは最低限。

そしてAIに関してはXperia 10シリーズでは初めてかこって検索に対応したのは嬉しいところです。その他Geminiも標準搭載していますがPixelやGalaxyのようにGemini Nanoは統合されているわけではありません。

またGoogle Photo経由で消しゴムマジックや編集マジックに対応していますがXperia 10Ⅶの機能というよりはGoogle Photo経由であれば制限ありで使える感じなので特別感はありません。

そして通信関連に関してミリ波非対応ですがBluetooth5.4に対応したのがポイントかなと思います。Sony純正のワイヤレスイヤホンであればより接続性が安定するためユーザビリティが改善します。

容量構成を確認。

次に容量構成に関してはRAM8GB/ROM128GBの一択で国内で発売されたXperia 10シリーズでは初めてRAM8GBに対応しておりSDカードスロットは最大2TBに対応と地味に強化されています。

次にパフォーマンスの持続性と発熱を確かめるためにベンチマークを3回連続で回してみました。

発熱とパフォーマンスを確認。

スコア的にはそこまで変わらない印象で両機種とも1回目と3回目のスコアがほとんど変動がないです。ちなみに計測終了ごとに外部温度を計測したところXperia 10Ⅵは35.2/35.8/35.8度でXperia 10Ⅶは36.8/35.8/36.5度と正直誤差の範囲で少し暖かくなる程度で問題ないです。

むしろ最高気温が36度の日にサンプルを撮影しにいきましたが屋外でサンプルを撮りつつポケットに入れている時の方が発熱している感じでベンチマーク程度ではほとんど発熱しないです。

次にパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild life Stress Testをしてみました。

スコアでみればXperia 10Ⅵの方が低いですが安定率が恐ろしいことになっている感じです。スコアで見れば大きな差はありませんが挙動に関しては短時間触った限りではだいぶ改善した印象を受けます。

Xperia 10Ⅵはロック解除やアプリの切り替えでももたつきが発生していた印象ですがXperia 10Ⅶではだいぶ軽減された印象で120Hz表示に対応したことよりも大きいかもしれません。

もちろんフラッグシップと比較すれば全然ですが実際に使ってみると想定以上に快適になりました。

バッテリー関連を確認。

バッテリーに関してバッテリー容量は変わらずですが電池持ちに関してはちょっと疑問です。海外サイトのバッテリーテストの結果を参考にする限り前モデル対比で1時間近く悪化しています。

ちなみにXperia 10Ⅴは16時間を超えていたので3世代で4時間弱スコアが悪化しています。おろらく電池持ちが悪化した原因の一つとしては120Hz表示に対応したことかなと思います。

そしてもう一つはSonyのチューニングでSonyは実用的な部分での電力効率を改善させるために最適化を行なっており長時間のゲームや動画視聴など負荷がかかるタスクに最適化していないのかもしれません。

その結果海外サイトのテスト方法ではどんどん悪化していっている可能性があるかなと思います。そして充電速度に関して充電開始30分で40%でフル充電に要した時間は107分と速くはないです。

前モデルと比較して6分しか変わらないのでスペック上はおそらく一緒なのかなと思います。

その他を比較。

その他IP68に対応しており生体認証は電源ボタンに統合された指紋認証とお馴染みの感じです。次に音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみましたが自分の耳だとXperia 1シリーズのようにサラウンド感を重視したチューニングに変更した印象を受けます。

そのためXperia 10Ⅵの方がステレオ感が強いため音質がよく聞こえやすいのかなと思います。

カメラを確認。

カメラに関してはセンサーでみれば全て刷新されておりメインカメラセンサーは1/1.56インチに強化されました。一方で超広角はオートフォーカスに非対応でマクロ撮影にも非対応など残念なことが多いです。

とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。

超広角で撮影。

今回のサンプルはXperia 10Ⅵ/Xperia 10Ⅶの順番になっているので予めご了承下さい。

センサーが変更されたことが大きいのかXperia 10Ⅵは全体的にボヤッとしているのがXperia 10Ⅶではキリッと撮れている印象を受けます。

広角で撮影。

Xperia 10Ⅶの方が全体的に明るく補正されている分白飛びしているように見えます。

次に接写してみましたがセンサーが大型化したとはいえそこまではないので被写体に寄りにくいという印象は受けません。

Xperia 10Ⅶの方が現実寄りの色味となっていますが、実際よりは暗めという印象です。

ポートレートで撮影。

両機種ともボケモードに対応していますが、相変わらず倍率を変更することは出来ません。

ただ今回のサンプルでみる限りはXperia 10Ⅶの方が被写体に寄りやすくなった印象です

望遠で撮影。

まずは2倍で撮影してみました。

次に3倍で撮影してみましたが空の色味が全然違います。

最後に6倍で撮影してみましたが意外にもそこまで変わらずです。

望遠で接写。

まず2倍で撮影してみました。

センサーサイズの差か僅かにXperia 10Ⅶの方がボケ感が強いように感じます。

そして3倍で撮影してみました。

3倍になるとXperia 10Ⅶの方がフォーカスを合わせやすい印象を受けます。

超広角(低照度)で撮影。

次に低照度の環境で手持ちでサンプルを撮影してきました。

やはりセンサーサイズの差かXperia 10Ⅶの方がまだマシです。

広角(低照度)で撮影。

両機種ともナイトモードは自動判定となっていますが、センサーサイズの差か明らかにXperia 10Ⅶの方が綺麗に撮れています。

むしろ下手なフラッグシップより雰囲気のある写真を撮影出来ています。

望遠(低照度)で撮影。

まず2倍で撮影してみました。

次に3倍で撮影してみました。

最後に4倍で撮影してみましたがXperiaの場合他社と比較してカメラソフトでの補正が最低限だからこそ、単純にハードが強化された分しっかり底上げされます。

まとめ。

今回はXperia 10Ⅶの香港版を購入したので開封しつつ前モデルと比較レビューをしてみました。

今回もお馴染みのまめこさんのところで購入しており自分が購入した時は7万円でした。

前モデルの時と比較すると動作性が改善した印象で日常使いにおいてだいぶストレスが減った印象を受けます。動作性がここまでになれば今まで以上にはおすすめしやすくなったのかなと思います。

最新情報をチェックしよう!