先日より国内でも発売されたPixel 10シリーズですがベンチマークの低さから大炎上中です。それだけGoogleが力を入れているAIに対して現時点で興味を持っているユーザーが少ないことにもなるのかなと思います。
今回Phone ArenaがGoogle Pixel 10aの一部スペックに言及していることが判明したので簡単にまとめたいと思います。
SoCが刷新されない可能性。
従来通りであれば2026年上半期に正式発表が予測されているPixel 10はGoogle Tensor G5を搭載する流れになりますが今回の情報によるとGoogle Tensor G4を継続採用するとの話です。
つまり2年連続同じSoCを採用することからもパフォーマンスの劇的な改善には期待出来ないです。ちなみに以前から噂されていましたがGoogleはGoogle Tensor G5からのコストカットに苦戦していると言われており特に廉価版であるaシリーズに対して決まらないと言われていました。
Google Tensor G4まではサプライヤーがSamsungということもあったのかアーキテクチャは一緒でもパッケージング方法を変更することでaシリーズ向けGoogle Tensorのコストを抑制していました。
ちなみにパッケージング方法を変更したデメリットとして半導体自体が大きくなるので発熱しやすいと言われています。発熱がしやすいということは消費電力が多くなるので電池持ちにも悪影響が出やすいことになります。
ただGoogleは最適化を優先したのか発熱を抑制しつつ電池持ちの改善に注力してきた感じです。
型落ちの採用でコストカット。
一方でサプライヤーがTSMCに変更された影響でパッケージング方法を変更することは厳しいとの話です。理由は明らかにされていませんがTSMC自体が需要過多であることからも製造に余裕がない状態です。
つまりパッケージング方法を変更して少量製造すると逆にコストが増す可能性があると推測することも出来ます。またTSMCでさえ歩留率は70%前後と言われているので100個作れば30個近くは不良品になります。
そのためGoogleは品質を満たせない30個の方をGPUを制御した上で再利用するとの話もあります。これだとコストを抑制できることに加え上位モデルと同じSoCでありながら差別化も出来ます。
ただ今回の情報通りであれば残念なことにGoogle Tensor G4をそのまま採用することになります。厳密に言えば違いますがPixelはフラッグシップでも廉価版でも同じSoCを採用することで同じパフォーマンスを享受出来るのが分かりやすい魅力の一つでしたが今後変わる可能性があります。
少なくともAppleはコスト抑制のために型落ちのSoCを採用することは今まで当たり前でした。ただGoogleの場合はまたパフォーマンスを犠牲にしたとか今から叩かれる未来しか見えないです。
何よりGoogleがコストカット以外の面で搭載SoCを継続する理由があるのか気になるところです。
一部スペックに言及。
また今回の情報では一部スペックに言及しているのでざっくりと確認していきたいと思います。まずデザインに関してPixel 9からPixel 10で大きなデザイン変更がなかったことからもPixel 10aでも大きなデザイン変更はないと推測することができカラバリが変更される程度かもしれません。
残念なことに今回の情報では言及していませんが仮にQi2に正規対応する流れになるのであれば本体の厚みは変わらなくても現行モデル対比で本体は僅かに重くなったとしてもおかしくないと思います。
おそらくですがPixel 9aでカメラバンプがほとんどなくなってもGoogleの中でデザイン言語は変更されていない可能性があり刷新されるとすればフラッグシップが刷新された時だと思います。
つまりPixel 11シリーズで刷新されるのであればPixel 11aでは刷新される可能性があります。
ディスプレイ輝度が改善。
次にディスプレイに関して今回の情報によるとピーク輝度は2000nitsに強化との予測です。ただ現行モデルでさえ2700nitsに対応していることからもおそらくですがPixel 10aではHDR表示で2000nitsに対応する可能性がありピーク輝度は3000nitsになる可能性があります。
あくまでも推測に過ぎませんがPixel 9 Proと同じディスプレイ輝度に対応する可能性があります。何より現行モデルでも十分な視認性を確保しているので恩恵はそこまで大きくない可能性があります。
ただディスプレイ輝度の最適化を頑張ってくれれば現行モデルよりさらに見やすくなる可能性があります。そして残念なことにディスプレイサイズなどは不明ですがコストを考えれば大きな変更はないかもしれません。
またアスペクト比や表示解像度も現行モデルから踏襲される可能性が高いのかなと思います。一方でそろそろGorilla Glass 3からは卒業して欲しいところですが情報は何もないです。
あとはディスプレイにあまりコストをかけないのであればベゼルも太いままなのかなと思います。
基礎スペックを確認。
そして基礎スペックに関して登場時期を考えればAndroid16でサポート期間はおそらく一緒だと思います。容量構成に関してRAMに言及はありませんが差別化のために8GBを継続する可能性は十分にありえます。
また今回の情報によるとストレージは128GBでストレージ規格はUFS3.1になるとの予測です。おそらくですが現行モデルと同じく市場によっては256GBモデルが用意されている可能性があります。
バッテリー関連の情報はないですが注目したい部分としてはバッテリー容量が増えるかどうかです。また仮にバッテリー容量が増えるのであれば充電速度も僅かに強化される可能性があります。
あとはPixelsnapが使えるようにQi2にしっかり対応して最大15Wで充電できるようにしてほしいところです。
生体認証は現行モデルと同じくクラス3に対応した顔認証と光学式画面内指紋センサーかと思います。またPixel 10シリーズのようにアクセサリーをソフトで最適化できるかは微妙なところです。
最後にカメラはPixel 10やPixel 10 Pro FoldがPixel 9a寄りのカメラセンサーを採用しています。このことを考えるとPixel 10aでカメラセンサーを刷新するとは正直考えにくいかなと思います。
もし変更されるとしてもコストカットのためにさらにセンサーが小型化することくらいです。
SoCの懸念点。
一方でGoogle Tensor G4を継続採用することで懸念点になりえるポイントもあります。一つ目としては5Gモデムでおそらく現行モデルと同じくExynos5300を採用している可能性があります。
衛星通信に対応しているExynos5400のコストが高いのかaシリーズはなかなか搭載しないです。またユーザーからの評価をみる限りExynos5300とExynos5400では通信関連の不具合報告に地味に差がありExynos5300の方が何かしら問題を抱えている可能性が高いのかなと思います。
またモバイルデータ接続時における消費電力も多いので電池持ちにも悪影響が出る可能性があります。
AIでより顕著に差別化。
次に2つ目としてはAI関連の機能でPixel 10シリーズはGoogle Tensor G5のベンチマークの低さだけで語られることが多いですがAI関連の底上げにかなり貢献しているとの話です。
例えばPixel 9 ProとPixel 10 Proでは同じカメラセンサーを搭載していることからもPixel 9 Proシリーズでも超解像ズームProに対応してほしいところですが撮った写真を即時にAIで加工できるのはGoogle Tensor G5のお陰でPixel 9 Proが今後対応する可能性は低いのかなと思います。
またGoogle Tensor G5の大きな特徴としてGoogle独自のISPを初めて搭載したSoCであることです。なのでPixel 10とPixel 10aが望遠以外のセンサーが一緒でも色味などに違いが出る可能性があります。
またPixel 10シリーズは低照度撮影において明らかに改善していることを確認することが出来ます。
ただPixel 10aは搭載SoCが変わらないのであればそこまで大きな改善はない可能性があります。またPixel 10シリーズで対応したカメラコーチやマジックサジェストなどに対応できるのか不明です。
もともと廉価版であることからもフラッグシップモデルと比較して差別化されていた部分もあります。ただそれはハード的な制約の側面も強かったりしていましたがPixel 10aでは搭載SoCが異なることからも今まで以上にAI関連で差別化されていく可能性が高くなるのかなと思います。
Samsungでさえミドルレンジには十分なGalaxy AIを提供出来ていないことを考えるとPixel 10aがPixel 10シリーズに劣ったとしても問題はないですが今まで以上に分かりにくくなる可能性があります。
それこそGoogleがAIに力を入れているからこそ価格帯関係なくAIはあまり差別化してほしくないです。
SoCを踏襲するメリット。
そして搭載SoCが継続されることで期待できるメリットもあり一つ目としては電池持ちの改善かなと思います。海外サイトのバッテリーテストを確認するとPixel 10シリーズの電池持ちが前モデル対比で大幅に悪化している理由として考えられるのが5Gモデムに加えGPUの燃費の悪さなのかなと思います。
ウェブサイトをブラウジングしたり音楽を再生している感じだと前モデル対比で改善傾向にありますがYouTubeで動画を再生したりゲームをしたりGPUに負荷がかかる場合は電池持ちが悪化傾向にあります。
海外のユーザーによるとGPUドライバーが最新状態ではないことからも本領発揮が出来ていないと指摘しています。なので今後アップデートでパフォーマンスも電力効率も大幅に改善する可能性があります。
とはいえ2世代にわたって同じSoCを搭載するとなれば最適化はよりしやすくなる可能性があります。つまりバッテリー容量が変わらずとも最適化で電池持ちが改善する可能性があると思います。
価格が抑制される可能性。
そして2つ目としては完全な推測になりますがSoCの刷新によるコストの増加がないのであれば価格が下がる可能性があり現行モデルより高くなる可能性は割と低いのかなと思っています。
何より海外サイトが指摘していたことで納得したのが実使用における閾値を設定していることです。少なくともGoogleは80%ルールを採用していることからもあくまでも一般層にフォーカスしている印象を受けます。
またSoCのパフォーマンスはどんなに向上したとしても一定ラインを超えてから実使用における使い勝手の部分に違いを感じなくなりGoogleとしても日常使用で実感がないなら無駄に強化しない可能性があります。
むしろユーザーが違いを感じる部分としてはディスプレイ輝度やアプリの応答速度などSoCの処理性能というよりは最適化の部分でSoCのパフォーマンスは閾値を超えていることからもTPUを強化してAI関連の機能を強化するという流れに持っていっている可能性が高いのかなと思います。
何よりGoogle Tensor G4でもユーザーの閾値を超えている可能性があるのでSoCの性能向上にコストをかけるのであれば他の最適化にコストをかけた方がいいと判断した可能性があります。
まとめ。
今回はPixel 10aがGoogle Tensor G4を搭載するとの話が出てきたのでまとめてみました。何よりも重要なのがベンチマークにおける改善ではなくAIがどこまで対応しているかだと思います。
これで上位モデルとある程度同じ新機能に対応しているのであればそれなりに強いと思います。