Pixel 10搭載Tensor G5。多くの人の閾値を満たす性能。けど認めたくない

Googleにとって初のTSMC製を採用したGoogle Tensor G5ですが案の定ベンチマークスコアの低さからも叩かれまくっている印象を受けます。一方でGoogleとしては目的が明確に別にあるからこそベンチマークに拘っていないとも言えます。

今回9To5GooglePixel 10シリーズが搭載しているGoogle Tensor G5について言及しているので簡単にまとめたいと思います。

Googleが重視していること

GoogleがSnapdragonの採用をやめてGoogle Tensorに移行した理由は「PixelにAIをブレイクスルーする」ためとも言われており、Google Tensorの存在意義は最初から明確になっています。

一方で同サイトはGoogle Tensorについて以下のようにコメントしています。

Tensorチップが5世代目を迎えた今、ある定型的な観察結果が浮かび上がる。Googleのチップは世代を重ねるごとに進化している。ただし、現時点で明確なのは、Googleが「進化」と定義する基準において、AI性能が何よりも優先されている点だ。

そもそも性能自体は世代を重ねるごとに進化していることに違いはないです。特にCPUに関しては前モデル対比で34%も高速化されています。とはいえ日常使う上でその違いに気が付くのは非常に難しいと指摘。

何よりGoogleが重視していることはデバイス上でより多くの生成AIを実現することがだと指摘しています。

理想的なSoCとは?

少なくともGoogleにとって「理想的なSoC」は自社開発しているAIがオフライン処理できることであることは割と明確です。少なくともチップメーカーに依存している多くのメーカーは自分たちで開発/製造していないことからも「理想的なSoC」を実現させるのは実質無理だと思います。

これまでのところ、TSMCへの移行と最新の3nmプロセスによる改善は、従来の性能向上やバッテリー効率よりも、主にAI分野に活用されているように感じられます。この待望の切り替えは、モバイルゲーマーなど性能面を重視するユーザーが気にするリーダーボードのトップにTensorを押し上げるものではありません。とはいえ、Googleはとっくに性能の最低ラインを満たしており、私を含む大多数のユーザーにとってTensorは十分です。

前から言われていることでもありましたが、フラッグシップ向けのSoCを中心にパフォーマンスの部分ではオーバースペックになっていること。少なくともGoogleとしては数年前に閾値を超えていると判断しているからこそCPUやGPUの強化はAIを動かすために必要十分な強化を行っていると考えることが出来ます。

AIにそこまでを求めているユーザーが限定的であること。さらにGoogle Tensor自体が非常に割り切った存在だからこそ批判的な声が圧倒的に多いのかなという印象を受けます。

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