先日より叩かれまくっているGoogle Pixel 10シリーズですが原因としてはGoogle Tensor G5の「ベンチマークスコア」です。少なくともベンチマークスコアを改善させるだけであればCPUにしろGPUにしろ最新のアーキテクチャを採用すればいいだけ。
つまりGoogleとしてはベンチマークスコア以外の部分にフォーカスしていると判断することが出来ます。今回Android AuthorityがGoogle Pixel 10のRAMに言及しているので簡単にまとめたいと思います。
AIをより強化。
そもそもGoogleがGoogle Tensorに切り替えた理由として「PixelのAIをより強化する」ためであることを明らかにしています。そしてGoogle Pixel 10シリーズが搭載しているGoogle Tensor G5は前モデル対比でTPUのパフォーマンスが60%も改善していることを明らかにしています。
Googleは、新しいTPUが発売時に20のオンデバイスAIエクスペリエンスを強化し、スクリーンショットとレコーダーでのNano使用のパフォーマンスが最大2.6倍であると述べています。新しいMatformerモデルアーキテクチャは、基本的により大きなモデル内に小さなサブモデルを埋め込んでおり、アプリケーションはユースケースに応じて速度と品質のどちらかを選択できます。
何より既存のベンチマークアプリはモバイルAIを計測することが出来ないです。だからこそGoogle Tensorは最大の特徴を計測することが出来ず、CPUやGPUの面で進化がないと批判されがちです。
冷静に考えるとオフライン処理ができるAI機能が20個も搭載しているのは頭ひとつ抜けている証拠でもあります。
今年のAIアーキテクチャのもう1つの重要な変更は、画像とデジタル信号プロセッサ(ISPとDSP)間のメモリ統合の緊密です。その結果、ISPは、より洗練されたオブジェクトセグメンテーションのために、詳細なシーンの詳細をより適切に識別できます。より緊密な結合と改善されたTPUパフォーマンスは、Pixel 10 Proの100倍の超解像度ズームのためのAI拡散の使用にも動力を与えました。
またGoogle Tensor G5でTPUを強化したからこそ100倍ズームにおける生成AIでも即時に処理が可能となっており、ユーザーも知らず知らずの内に恩恵を受けている可能性があります。
Pixel 10のRAM
一方で今回の情報からも気になった部分としてはPixel 10のRAMです。Pixel 9 Proシリーズに関してはRAMの一部にAI Coreを常駐させた結果3GB分がロックされている状態となっています。
つまりスペック上ではRAM16GBとなっていますが、AI以外で使えるRAMの容量は12GBちょいしかありませんでした。ちなみにPixel 9に関してはAI Coreを常駐させていなかったでの11GBに近い容量を使うことが出来ました。
ただ今回の情報によるとPixel 10では3GB強の容量をAI Coreのためにロックしていることが判明したとしています。
これにより、オンデバイスAIは可能な限り応答性が保証されますが、アプリやゲームには9GB未満の使用可能なメモリがあります。たくさんありますが、マーケティングがあなたに信じさせるほどではありません。
Gemini Nanoの統合などGoogleはAIのためにPixelを最適化している印象です。ただRAMの容量などスペックとはある意味違う部分もあるのでちょっと注意が必要なのかなと思います。