グローバル市場において中華メーカーが台頭している影響もあるのかSamsungが徐々に失速してきている印象を受けます。とはいえそれでも折畳式機種といえばSamsungというイメージの人が多いのかなと思います。
今回はお借りしているGalaxy Z Fold7が自分のお気に入りであるOppo Find N5を超えたので主観的にまとめたいと思います。
世界トップクラスのデザイン。
やはり端末の完成度といえばGalaxyという感じでしたが今までのコンパクトな筐体サイズはブック型を好む自分にとっては持ちやすいとはいえディスプレイサイズに物足りなさを感じていました。
一方で魅力のある折畳式機種は中華メーカーであることが多くネックなのがグローバル展開に消極的なことでした。その中で今年の上半期に発売されたOppo Find N5は自分の中でもかなりお気に入りでした。
ただGalaxy Z Fold7を短期間使ってきてお気に入りを超えてきたので確認したいと思います。
まずデザインに関して周回遅れだったGalaxyが一気に世界トップクラスになったのがすごいです。本体を開いた状態だと縦幅は1.6mmに横幅が3.2mmとOppo Find N5の方が地味にデカいです。
単純に考えると筐体サイズが大きければ大きいほど内部スペースを確保できるので薄型化をしやすい中でGalaxy Z Fold7は僅かにコンパクトでありながらも0.01mmとはいえ薄いです。
サイドフレームはアルミにフラット形状は一緒でマット仕上げと質感は両機種とも高めです。
一方で本体を閉じた状態だと横幅に1.2mm近くの差がありますが持った時の印象が違います。あくまでも自分の手の大きさでの話になりますがGalaxy Z Fold7の方が持ちやすいです。
さらに僅かとはいえ薄いことも貢献している可能性があり取り回しで最も大きな差に繋がっているのは本体の重さで14gの差は数字以上の差を実感しやすいのかなと思います。
今までのGalaxyは横幅こそスリムだったけど分厚くて重くて取り回しが正直微妙でした。
ただGalaxy Z Fold7ではデカくなったのに取り回しが改善したのはかなり大きいかなと思います。
開閉はしやすいのか。
また薄くなりすぎるとストレスになってくるのが本体の開閉で開く際の滑りやすはほぼ一緒です。ただ全体的にみるとGalaxy Z Fold7の方が僅かに緩いことからも開閉しやすいかなと思います。
カメラバンプが派手。
一方でデザインで好みが分かれる部分としてはカメラデザインで置いた時の印象が違います。Oppo Find N5はサークル型なので本体を開いている時も置いた状態でほとんどガタガタしないです。
ただGalaxy Z Fold7は開いた時こそまだマシですが本体を閉じた状態のガタガタはヤバいです。
ちなみにカメラバンプ込みで計測してみるとOppo Find N5は13.9mmでGalaxy Z Fold7は15.4mmとあくまでも実測値になりますがGalaxy Z Fold7の方が1.5mmもバンプが目立ちます。
よくカメラバンプが分厚いなら本体がどんなに薄くなっても意味がないとのコメントを頂きます。ただ実際片手で持った時にカメラバンプの厚みが手に干渉することは非常に考えにくいのかなと思います。
逆にカメラバンプがなくなってフラットになっても持ちやすさにはほとんど影響しないと思います。なので単純にカメラバンプが目立つようになっても本体が薄型化した方が取り回しは改善します。
とはいえ本体を置いた状態で何かしたいとなった時にカメラバンプは間違いなく影響します。なのでデザインを表面的に考えるより自分の使い方でどうなのか判断した方がいいと思います。
自分は置いた状態で使うとしてもフレックスモードになるのでカメラバンプはさほど影響がない使い方しかしていません。あと耐久性の部分として分かりやすい違いとしてOppo Find N5はIPX9に対応と水中撮影に対応していますが防塵性能はないので日常的に見ればGalaxy Z Fold7の方がまだ安心かもしれません。
メインディスプレイを確認。
次に折畳式機種で重要になってくるのがやはりメインディスプレイにおける視認性だと思います。実際に比較する前までは筐体サイズの差からもOppo Find N5の方がより大きくコンテンツを表示できると思っていましたが本体縦向きの状態でYouTubeを再生してみると意外な結果になりました。
Galaxy Z Fold7の方がベゼルがスリムであることからも筐体サイズの差をカバーしています。むしろこの場合はOppo Find N5はちょっと太いと考えた方が分かりやすいのかもしれません。
コンテンツの見え方を確認。
本体縦向きの状態だと実際にはほぼ同じ大きさですがぱっと見はGalaxy Z Fold7の方がコンテンツがより大きく表示されている印象を受けます。
また本体縦向きのまま全画面表示にしても変わらずです。
そして本体横向きにしてみるとコンテンツ部分はGalaxy Z Fold7の方が大きく表示されていることを確認することが出来ます。ただ関連コンテンツ部分に関しては一覧性は変わらずともOppo Find N5の方が大きく表示されています。
そして横向きのまま全画面表示してみるとほとんど差がなくGalaxy Z Fold7の方が全体的に見た場合に大きく表示されている印象を受けるのでユーザビリティが改善するかなと思います。
ただ注意点として搭載位置からもGalaxy Z Fold7はパンチ部分がコンテンツの邪魔になります。
合わせてマンガUPで無料コンテンツを本体縦向きの状態で表示してみるとほぼ一緒に見えます。
そして縦向きのまま見開き表示にしてみると本当に僅かですがOppo Find N5の方が大きく見えます。
次に本体を横向きにした状態で拡大表示をしてみるとコンテンツの大きさはほぼ一緒に見えます。
最後に横向きにした状態で見開き表示にしてみてもコンテンツの大きさはほぼ一緒に見えます。結局のところ動画にしろ漫画にしろGalaxy Z Fold7はパンチ部分をどう評価するか次第です。
個人的には使っている時はそこまで気にならないので文句はなくUDCでコスト増加よりマシです。何より筐体サイズが僅かとはいえ小さいのにコンテンツの視認性が変わらないのは意外でした。
ディスプレイ輝度を確認。
そしてディスプレイの視認性に直結するもう一つの要素としてはディスプレイ輝度になります。実際に屋内で使っている時は明らかにGalaxy Z Fold7の方が明るく感じることが多いです。
ちなみに海外サイトによるとOppo Find N5は1188nitsでスペック一緒のGalaxy Z Fold6は1630nitsとなっていることからもGalaxy Z Fold7も同程度の明るさが出ていておかしくないです。
ディスプレイの折目に違い。
あとはディスプレイの折目に関して購入してから4ヶ月近く経過したOppo Find N5とほぼ新品に近いGalaxy Z Fold7を比較した感じだとOppo Find N5の方が僅かに目立たないように見えます。
ただOppoの折畳式機種は世界でトップクラスで目立ちにくいのでGalaxy Z Fold7もしっかり改善していることに違いはないです。今回比較してみて折畳式機種こそベゼルのスリム化は重要なんだと改めて実感した感じです。
サブディスプレイを確認。
また合わせてサブディスプレイを確認するとメインディスプレイと同様に横幅の差からもOppo Find N5の方がコンテンツがより大きく表示されると思っていましたが違いました。
サブディスプレイにおいてもベゼル幅からもGalaxy Z Fold7がほぼカバーしている印象です。
コンテンツの表示を確認。
まず本体縦向きの状態でYouTubeを再生してみましたが僅かにOppo Find N5の方が大きいです。
そして全画面表示にしてもOppo Find N5の方が僅かに大きいことを確認することが出来ます。ただ何よりスペック差を考えるとGalaxy Z Fold7が明らかに小さいという印象は受けないです。
合わせてマンガUPで無料コンテンツを表示してみるとOppo Find N5の方が僅かに大きいです。比較前はもっと顕著にGalaxy Z Fold7の方が小さく表示されると思っていたからこそびっくりしました。
正直この程度の差であれば単純に本体の持ちやすさで好みの機種を選ぶのが分かりやすいと思います。
ディスプレイ輝度を確認。
あわせて視認性に直結する部分としてディスプレイ輝度で海外サイトによるとOppo Find N5は自動調節で1178nitsに対してGalaxy Z Fold6は1559nitsとGalaxy Z Fold7も同程度なのかなと思います。
少なくとも屋外においても屋内においてもGalaxy Z Fold7の方が明るく感じることが多いです。
あとは耐久性の部分としてOppo Find N5は独自規格を採用しているので比較するのが難しいです。ただCornigの発表をみる限りGalaxy Z Fold7のGorilla Glass ceramic 2はそこまで耐久性に優れているという印象はないのでOppo Find N5の方が上なのかもしれません。
基礎スペックを確認。
次に基礎スペックを確認していきたいと思いますが標準搭載でみればGalaxy Z Fold7が最新バージョンを搭載しています。アップデートサポートに関してはGalaxy Z Fold7は最大7年なので地味に長めとなっています。
一方でソフト関連で分かりやすい差になっているのがGalaxy Z Fold7はカスタマイズ性とAIが強いです。そしてOppo Find N5はApple製品とのデータ共有や連携性とユーザーの好みで分かれます。
中華系はApple製品との連携をより強化してきている中でGalaxyはちょっと物足りないです。自分はカスタマイズに拘りがない一方でスマホはAndroidでパソコンはMacを使っているのでOppo Find N5の方がiPhoneやMacとデータ共有が出来て便利と感じることが地味に多いです。
中華系と比較してGalaxyが大きく劣る部分がApple製品との連携性なのかなと思います。ただAIに関しては比較にならない感じでOppo AIは結局Galaxy AIの後追いに過ぎないです。
容量構成を確認。
そして容量構成に関してOppo Find N5のグローバルモデルはストレージオプションが一択です。そのためユーザーのニーズに合わせやすいのは明らかにGalaxy Z Fold7なのかなと思います。
そもそもOppo Find N5はグローバル展開してくれただけでも非常に嬉しいところですが国内で正規販売されていないことからもローカライズが完璧なGalaxy Z Fold7と比較にならないです。
世界トップクラスの折畳式機種が欲しい場合今までは海外スマホを購入する必要があったのがGalaxy Z Fold7で大刷新され個人輸入などせずとも国内で手に入るようになったのが大きいです。
発熱とパフォーマンスの持続性を確認。
そして発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回連続で回して負荷をかけてみました。Galaxy Z Fold7はオーバークロック版に近いSnapdragon 8 Eliteを搭載していますがOppo Find N5は7コアバージョンとむしろクロックダウン版のSnapdragon 8 Eliteを搭載しています。
ただ今回のスコアを確認するとOppo Find N5の方が200万点超えとスコアに地味に差があります。
計測終了ごとに外部温度を計測したところGalaxy Z Fold7は38.5/42.1/40.8度に対してOppo Find N5は44.5/45.1/45.0度とOppo Find N5の方が温度はかなり高めとなっています。
これはチューニングの違いでOppo Find N5はダウンクロック版を採用することで下手にソフトで抑制していない印象を受けます。ただその分本体は発熱しやすい一方でGalaxy Z Fold7は発熱抑制のために抑え込んでいる印象を受けます。
またパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress testをしてみました。
トップスコアでみるとOppo Find N5の方が高いですがロースコアでみるとそこまでの差はないことを確認できます。安定率でみてもOppo Find N5の方が低く計測終了後に外部温度を計測したところOppo Find N5は45.0度に対してGalaxy Z Fold7は38.7度と実際に比較してもかなり違います。
自分はゲームをやらないため何ともですが長時間負荷をかける場合はGalaxy Z Fold7の方が発熱が抑制される結果ユーザビリティは改善しやすいと思いますが自分はどっちでも快適です。
バッテリー関連を確認。
そしてバッテリーに関してバッテリー容量で見れば雲泥の差ですが重要なのは電池持ちです。海外サイトを参考にするとOppo Find N5は13時間ちょいと折畳式機種の中では悪くないです。
ちなみに自分の使い方だと寝る前の電池残量が60%前後のことが多く50%をきることはほぼないです。一方でGalaxy Z Fold7をここ数日使ってきた感じだと寝る前の電池残量は50%前後の印象です。
普段と比較して触っている時間が少なくてこの電池残量なので決して電池持ちは良くないです。海外サイトのテスト結果待ちですがGalaxy Z Fold6のスコアが11時間31分に対して自分の使い方だとGalaxy Z Fold7は11時間以下であってもおかしくない印象で正直良くないです。
バッテリーの最適化も終了していないため何ともですが11時間以上11時間30分以内くらいが一つの目安なのかもしれません。
そして充電速度に関しては雲泥の差でOppo Find N5は充電開始30分で72%でフル充電に要した時間は52分です。バッテリー容量も充電速度も一緒であるGalaxy Z Fold6は充電開始30分で49%でフル充電に86分と雲泥の差でワイヤレス充電だと3倍以上の差があると充電速度は勝負にならないです。
ちなみにGalaxy Z Fold7はQi2.1に対応していますがOppo Find N5は非対応との話です。ただ独自規格の採用で最大50Wのマグネット充電が出来るのは中華系の中でも特に魅力に感じます。
その他を比較。
生体認証に関して両機種とも一緒ですが横幅の違いからOppo Find N5は持った時に自然と親指が電源ボタンの位置にくる感じでGalaxy Z Fold7は僅かに低いのがちょっと気になるところです。
そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみましたがとりあえずスピーカーに関して特に折畳式機種だとGalaxyに勝てる機種はほぼいないと思います。
カメラを確認。
最後にカメラを確認していきたいと思いますが方向性として見れば今回の2機種は真逆の流れです。薄型化のためにカメラを犠牲にしたOppo Find N5に対してUDCの廃止をどう評価するかはユーザー次第ですがインカメラとしては強化してきたGalaxy Z Fold7とかなり違います。
とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
超広角で撮影。
今回のサンプルはOppo Find N5/Galaxy Z Fold7の順番になっているので予めご了承下さい。
超広角でみるとOppo Find N5の方が赤みが強い印象を受けます。
広角で撮影。
広角になると色味はそこまで差がない印象を受けますが、Oppo Find N5の方が僅かに明るく補正されている印象を受けます。
接写しようとしてみましたがセンサーサイズの差からもGalaxy Z Fol7は寄りにくいです。
今回のサンプルだとOppo Find N5の方が色味が派手に見えます。
ポートレートで撮影。
デフォルトだとGalaxy Z Fold7の方がボケ感が強めです。
ただやはり1倍だとGalaxy Z Fold7の方が被写体に寄りにくい印象です。
次に2倍で撮影してみました。
Galaxy Z Fold7の方がまだ色味が落ち着いている印象を受けます。
そして3倍で撮影してみました。
3倍になるとGalaxy Z Fold7の方が被写体に寄りにくい印象を受けます。
マクロで撮影。
次にOppo Find N5は望遠を利用したマクロモードでGalaxy Z Fold7は超広角を利用したマクロモードで撮影してみました。
超広角を利用したマクロモードは被写体による必要があるのでシーンによっては暗くなりがちです。
次に両機種とも超広角を利用したマクロモードで撮影してみました。
望遠で撮影。
最初に両機種とも光学となる3倍で撮影してみました。
次に5倍で撮影してみました。
そして10倍で撮影してみましたがGalaxy Z Fold7の方が僅かにノイズが多い印象を受けます。
次に20倍で撮影してみましたが明確にGalaxy Z Fold7の方がノイズが多い印象です。
最後にGalaxy Z Fold7にとっては最大となる30倍で撮影してみましたが雲泥の差です。
ズームで撮影。
次に3倍で接写してみました。
フォーカス精度などにそこまで差はなく気になるとしたら色味でしょうか。
次に3倍のまま中距離を撮影してみました。
そこまで明確な差はない印象を受けます。
次に10倍で接写してみましたがGalaxy Z Fold7の方がノイズが多い印象を受けます。
Oppo Find N5の方がノイズは少ないですがフォーカスが甘い印象を受けます。
次に10倍のまま中距離を撮影してみました。
やはりGalaxy Z Fold7の方がノイズが多い印象を受けますがOppo Find N5は加工感が強くなります。
超広角(低照度)で撮影。
次に低照度の環境で手持ちかつナイトモードでサンプルを撮影してきました。
明らかにGalaxy Z Fold7の方がノイズが少なく撮影が出来ています。
広角(低照度)で撮影。
Oppo Find N5の方が暗い印象を受けます。
やはりOppo Find N5の方が赤みが強い印象を受けます。
広角はGalaxy Z Fol7の方が安定している印象を受けます。
望遠(低照度)で撮影。
最初に2倍で撮影してみました。
次に3倍で撮影してみましたがGalaxy Z Fold7の方が看板の文字の部分がクッキリしている印象を受けます。
最後に5倍で撮影してみましたが夜はGalaxy Z Fold7の方が安定している印象です。何より低照度の環境だとOppo Find N5はチューニングの甘さが目立つ印象を受けます。
まとめ。
今回はここ数日間お借りしていたGalaxy Z Fold7とお気に入りのOppo Find N5を比較してみましたが不満はあれどGalaxy Z Fold7はこれでいいじゃんと思える仕上がりになったと思います。
まさかお気に入りを超えてくると思っていなかったのでやはり比較してみないと分からないです。あとは今後vivo X Fold 5やPixel 10 Pro Foldなどとの比較も検討したいところです。
製品貸与: Samsung Japan