ヨーロッパでもいよいよ発売されたXperia 1Ⅶですがスペックで見ればバッテリー容量は5000mAhとちょっと残念な感じに。少なくとも中華系はシリコンカーボンバッテリーを搭載していることからも6000mAhに到達する機種が増えており物足りなく感じてしまいます。
今回PhoneArt氏がPixelやXperiaのバッテリー容量が増えない理由について言及していることが判明したので簡単にまとめたいと思います。
アメリカの規制が原因?
今回同氏が以下のようにポストしていることが判明しました。
The mystery behind why Samsung, Apple, and Google don’t significantly increase battery sizes has been solved, with the primary reason being U.S. federal regulations on lithium battery transportation, 49 CFR 173.185: For lithium-ion battery cells, the limit is 20 Wh.
Overview of… pic.twitter.com/NbdDR7wais
— PhoneArt (@UniverseIce) July 3, 2025
特に北米で販売されているGalaxyやPixelにiPhoneなどは中華系と比較するとバッテリー容量は見劣りしてしまいます。またGalaxy S25 UltraでみるとGalaxy S20 Ultraからバッテリー容量が変わっておらず、Galaxy S26 Ultraでも5000mAhのままだとしています。
そして今回のポストを確認するとチウム バッテリーの輸送に関する米国連邦規制 「49 CFR 173.185 」がネックとなってバッテリー容量を増やせずにいる可能性があるとしています。
またこの規制からもリチウムイオンバッテリーの場合、制限は「20Wh」までになっているとの話です。
規制ギリギリの機種も。
その上で同氏が各機種ごとに計算しているのでまとめると以下のようになります。
機種名 | WH |
iPhone 16 | 12.75Wh |
iPhone 16 Pro Max | 17.87Wh |
Galaxy S25 | 15.4Wh |
Galaxy S25 Ultra | 19.4Wh |
Galaxy Z Fold 6 | 16.94W |
Pixel 9 Pro XL | 19.68Wh |
Xperia 1Ⅶ | 19.25Wh |
iPhoneでみるとまだ規制に対して余裕がかなりあります。またGalaxy S25もかなり余裕がある感じなので、少なくともバッテリー容量が増えないのは規制が原因ではないと判断することが出来ます。
一方でSonyにGoogleにSamsungと最上位は規制ギリギリと余裕が全然ないです。なのでこれ以上バッテリー容量を増やしたくてもバッテリーの仕様を一から見直す必要があることから難しいのかもしれません。
Xperia 1Ⅶはアメリカで販売されていないからアメリカの規制を遵守する必要はないと思うかもしれません。ただ毎回最新機種を発表する際はFCCの認証を通過させるので、この際にバッテリー規制を遵守している必要があるのかなと思います。
一方でOnePlus 13など6000mAhの大容量バッテリーを搭載している機種もアメリカで発売されています。同氏によると全体でみれば「23.22Wh」と規制をオーバーしているが、デュアルセル設計を採用していることからもバッテリー一つずつでみた場合は規制にひっかからないとしています。
何より今後のこの規制がネックになってくる可能性があり、アメリカでほぼ販売しない中華メーカーほどしがらみがないので強化しやすい状況にあると思います。