先日にSamsungは例年と異なり最新機種となるGalaxy Z Fold 7と思われるティザーをすでに公開しています。おそらくですがHonor Magic V5など今後登場する折畳式機種を牽制する狙いがあるのかなと思います。
今回vivoが世界で最も軽い折畳式機種となるvivo X Fold 5を正式発表したのでざっくりとまとめたいと思います。
伸びきれなかったデザイン。
例年であればvivoは3月に折畳式機種を正式発表していましたが今年は地味に遅れた感じになります。ちなみに事前情報通りであれば発表時期が遅れた理由としては本体の薄型化に注力したからとの話です。
その上で大きな特徴となっているデザインから確認していきたいと思いますが本体サイズは前モデル対比で縦横が僅かにスリム化していますが何より開いた時の厚みが4.3mmとかなり薄いです。
ちなみに現行モデルは4.65mmなのでしっかりと薄型化しましたがOppo Find N5には及ばずです。また現時点で正式発表されていませんがHonor Magic V5にも及ばないのかなと思います。
一方で本体を閉じた時の厚みは9.2mmで前モデルが10.2mmだったので1mm薄型化したことになります。
ちなみにOppo Find N5は8.93mmでHonor Magic V5は8.8mmであることからも及ばない感じになります。とはいえUSB-Cに対してこの時点でギリギリという感じなのでこれ以上の薄型化は限界の可能性もあります。
何より0.01mmの世界になってくるとユーザーが実感するのはちょっと難しくなるかなと思います。そして薄型化と合わせて使い勝手が改善した部分としてvivo X Fold 5は217gと僅かに軽量化しています。
ちなみにHonor Magic V5は217gでOppo Find N5は229gなので現時点ではトップタイです。ただGalaxy Z Fold 7は215gになるとの予測もあるので抜かされるのは時間の問題の可能性もあります。
少なくともこのレベルになると折畳式機種だからといって取り回しが悪いということはないです。そしてサイドフレームにバックパネルとマット仕上げを採用していることで質感は高めです。
またカラバリはグレーとホワイトにグリーンの3色で個人的にはグレーの色味がどんな感じか実機をみたいところです。ちなみに9.2mmに4.3mmに217gはグレーのスペックでホワイトとグリーンはもっと重いです。
なのでカラバリによって本体の厚みや重さが地味に違うので欲しい人は要注意かなと思います。数年前までvivoの折畳式機種は重すぎましたが今や世界トップクラスなのは評価したいところです。
スペックはしっかり拘っている。
また薄型化に伴い一部スペックが犠牲になりがちですが全然妥協していない印象を受けます。まず耐久性の部分としてヒンジに新素材を採用することで耐久性をしっかり改善しています。
なので本体を開いた状態で踏まれるなど負荷がかかっても前モデルよりは壊れにくく進化しています。ただヒンジの耐久性がどんなに優秀でもディスプレイの耐久性はそこまで追いついていないです。
防水と防塵がより強化。
一方で現時点では折畳式機種では世界初となるIP58に対応しており前モデルがIPX4だったことを考えるとめちゃくちゃ強化されておりようやく防塵性能も底上げされてきたように見えます。
ちなみにライバルとなるGalaxy Z Fold 6はIP48に対応していますがIP4Xは直径1.0mm以上のワイヤーや固形物体が内部に侵入しないとされているのに対してIP5Xは機器の正常な動作に支障をきたしたり安全を損なうほどの量の粉塵が内部に侵入しないと定義されています。
IP6Xの粉塵の侵入が完全に防護されているには及ばないですがIP5Xになると粉塵が原因で壊れないと考えることができ砂場に落としたりしても故障はしにくくなったと考えることが出来ます。
黎明期は防水性能すらなかったのがvivo X Fold 5でここまできたのは感慨深いです。
バッテリー容量が増加。
そしてシリコンカーボンバッテリーの進化によりvivo X Fold 5は6000mAhの大台にのった感じになります。ストレートタイプの一部機種であれば6000mAhを超えていますが折畳式機種では世界初になります。
ちなみに前モデルは5500mAhでvivo X Fold 3 Proは5700mAhでOppo Find N5は5600mAhになります。また有線だと充電速度が前モデルから強化されて80Wでついにワイヤレス充電にも対応しました。
前モデルは薄型化の影響か非対応でしたが最大40Wとはいえワイヤレス充電に対応したのはデカいです。ただvivo X Fold 3 ProやOppo Find N5と比較すると有線含めて充電速度はちょい遅いです。
一方でGalaxy Z Fold 7は4400mAhで充電速度は有線で25Wでワイヤレスが15Wとの予測です。
電池持ちの改善に期待。
なのでスペックで見れば圧倒している可能性が高くそして気になる部分として電池持ちです。9月下旬には2世代分の型落ちとなってしまいますがSnapdragon 8 Gen 3を搭載しています。
発熱のことを考えるとSnapdragon 8 Eliteを下手に制御するならむしろ効率的な可能性もあります。何よりvivo X Fold 3 Proと搭載SoCが一緒でバッテリー容量が多いなら電池持ちは優秀かもしれません。
ちなみに海外サイトのバッテリーテストにおいてvivo X Fold 3 Proは13時間26分です。単純に電池持ちが改善しているのであれば現状折畳式機種の中では最も優秀な機種の可能性もあります。
ストレートタイプでみれば15時間前後が今や一つの目安になっているので比較すれば悪いです。ただブック型はディスプレイサイズが2倍近くあるので十分な電池持ちなのかなと思います。
スコアだけでみれば2年くらい前に電池持ちが良いと言われた機種と同程度の感じになります。何より薄型化が原因でバッテリー容量やワイヤレス充電は犠牲になりがちの中でしっかり強化されたのは嬉しいです。
さらにvivo X Fold 5は耐久性も強化してきたのでより死角がなくなったように感じます。
その他のスペック。
ディスプレイに関しては前モデルから大きく変わっている部分はなく進化も打ち止めかもしれません。一時期あったピーク輝度競争も今は落ち着いた感じで正直ピーク輝度が高くても実用性は低いです。
ちなみに海外サイトを参考にするとvivo X Fold 3 Proのメインディスプレイは自動調節で2129nitsでサブディスプレイは自動調節で1835nitsとなっておりスペックでみれば同程度の明るさの可能性があります。
ストレートタイプの機種よりも明るい可能性が高く対抗できるのはPixelくらいだと思います。
望遠が強化されたカメラ。
一方で評価が難しい部分としてはカメラで前モデル対比だとメインカメラセンサーは小型化しています。センサー名で見れば前モデルが搭載していたセンサーの後継になりますが小型化しています。
超広角は前モデルと同じく1/2.76インチのJN1で望遠はvivo X200 Pro miniと同じく1/1.95インチのLYT-600を採用しており光学3倍に加え最大100倍ズームに対応しています。
前モデルは1/2.93インチのIMX816でポートレート専用のチューニングだったので方向性が違います。テレマクロに対応しており最短撮影距離は15cmで望遠はマルチ性能を求めて進化した感じになります。
一方で実際に比較してみないと何ともですがvivo X Fold 3 Proと超広角はセンサーが一緒です。そして望遠に関しては1/2.0インチのOV64Bなのでセンサーサイズで見れば大型化しています。
ただLYT-600を搭載している機種のほとんどは最短撮影距離が長いので取り回しは悪いかもしれません。そして一番差がつくとすれば広角でvivo X Fold 3 Proは1/1.3インチのOV50Hを搭載していることです。
ズーム倍率が1倍から2倍程度で特に低照度の撮影において地味に差がつくのかなと思います。何よりvivoにしてはスペックがちょっと物足りない感じですがProでないから仕方ないのかもしれません。
個人的にはvivo X Fold 5 ProでLYT-818を搭載すると期待していたからこそ残念に感じます。ただvivoのカメラはなんだかんだ安定していることが多くvivo X Fold 3 Proとセンサー以外の部分はかなり似ているからこそ調整はしやすいのかなと思っており早く試してみたいところです。
近年望遠の強化に伴い超広角が犠牲になりがちですがvivo X Fold 5はなんとか維持した感じになります。
Apple製品との連携を強化。
次にチラ見せをしていましたがApple製品との連携を大幅に強化してきた感じになります。すでにvivo X200 Ultraでも実装されていますが直訳だとデュアルマシン相互接続アプリで実現しています。
iPhone側にこのアプリをインストールした上で設定することでデータの共有などが可能になるとの話です。その上で一つ目の機能を確認すると一枚のSIMでiPhoneとvivo X Fold 5の管理が可能になります。
またiPhoneで受けた着信をvivoで受けたりvivoで受けたメッセージをiPhoneで確認することが可能になるとの話です。つまり利用シーンに合わせてiOSとAndroidを自分の好きなように行ったり来たりできるとの話です。
あくまでもiPhoneとvivo X Fold 5の両方が必要になりますがSIMが一枚で動作するのは魅力です。なのでメイン機とサブ機が従来の概念ではなく一つのSIMを2台で共有できると画期的に感じます。
アクセサリーとの連携にも対応。
次に2つ目としてvivo X Fold 5はAndroidでは初めてApple Watchとペアリングすることが可能です。詳細はまだ確認しきれていませんがApple Watchで収集したデータをvivo Healthアプリで管理が可能としています。
そしてvivo X Fold 5への着信やメッセージなどはApple Watchで確認することが可能との話です。ただ現時点で確認がとれていない部分として電子決済の部分でvivoの決済サービスを使えるのか不明です。
もしくはApple Payをvivo X Fold 5の方で管理することが出来るのか非常に気になるところです。これで仮にApple Payの管理が出来るのであれば喜ぶユーザーはかなり多いのかなと思います。
そして3つ目としてAirPodsとのペアリングが可能でvivo Spatial Audioのサポートを含みます。ただこれは他社のAndroidでも意識してペアリングできるようにしている機種もあるので珍しくないです。
とはいえvivo X Fold 5はAirPodsを探すことも可能なのでただペアリングできるだけじゃないのは魅力かなと思います。
次に4つ目としてvivo X Fold 5からiCloudにログインした上で管理することが可能としています。内蔵ファイルにおいて一度iCloudにログインさえすればいつでも写真や動画にアクセスすることが可能です。
またAppleのメモ機能をvivo X Fold 5で閲覧や編集も可能な上にリアルタイムで同期との話です。最後に5つ目としてvivo X Fold 5をMacのセカンダリーディスプレイとして使用することが可能になります。
何より動執筆時点でこのアプリ自体がiPhoneのApp Storeにおいて存在を確認出来ません。そのため地域設定を中国もしはく中国用のApple IDが必要なのか不明ですが手間がかかります。
ただこの機能がグローバル版でも使えるということになればゲームチェンジャーになる可能性があります。Appleからシェアを奪うというよりApple製品にまぜてもらう感じなので逆に面白いかなと思います。
まとめ。
そして最後に価格を確認していくと前モデルはベースモデルで8999元だったのが6999元に値下げされています。執筆時点での為替で計算するとvivo X Fold 5はベースモデルが税抜約14万2000円から購入が可能になります。
前モデルからベースモデルでみれば約4万円も安くなったことを考えるとかなりすごいかなと思います。また中国では7月2日より発売予定となっておりグローバルモデルより約1週間先の発売になります。
今回はvivo X Fold 5がついに正式発表されたのでまとめてみましたかなり欲しいです。また執筆時点で詳細は明らかになっていませんがグローバル展開もされると予測されています。