Xperia 1Ⅳの時は「最適化」による発熱対策が不十分だったことからも電池持ちが悪いことに加え発熱しやすく挙動も安定しない印象でしたが、Xperia 1Ⅵでは一気に改善されておりフラッグシップモデルの中ではトップクラスの電池持ちも実現しています。
とはいえ発熱が不安に感じる人もいるのかなと思います。今回はXperia 1Ⅶを短期間使った上で発熱についてはそこまで心配する必要はないのでざっくりとまとめたいと思います。
ベンチマークでは安定している印象。
自分は負荷の高いゲームをやらないため発熱にそこまで遭遇することはないです。なのでいつもベンチマークで負荷をかけることでどの程度発熱するのかを基準にしています。
その上でSnapdragon 8 Elite搭載機種と比較すると以下のようになります。
1回目終了後 | 2回目終了後 | 3回目終了後 | |
Xperia 1Ⅶ | 37.2 | 38.1 | 38.3 |
vivo X200 Ultra | 39.1 | 46.0 | 42.1 |
Xiaomi 15 Ultra | 44.0 | 43.5 | ×(強制終了) |
Oppo Find X8 Ultra | 41.5 | 44.6 | 48.9 |
最近中華系のUltraを使っている時間が多かったからこそSnapdragon 8 Elite搭載機種の発熱は懸念事項という感じでした。少なくともOppoでみるとDimensity9400を搭載したOppo Find X8と比較すれば信じられいないくらい熱くなります。
またXiaomi 15 Ultraに関しては自分の個体がはずれなのか、基本ベンチマークを3回連続で回すことが不可能で発熱による強制終了になります。少なくとも自分のテスト方法でみればXiaomi 15 Ultraは自分が今まで使ってきたSnapdragon 8 Elite搭載機種の中では最低レベルの持続性という感じです。
ベンチマークスコアで見れば中華系のUltraの方が高いことが多いですが外部温度もめっちゃ高くなるのでユーザビリティは下がります。その中でXperia 1Ⅶはトップスコアが200万点と高くないですが外部温度もしっかり抑制されており、長時間負荷をかけてもユーザビリティは下がりにくいかなと思います。
またXperia 1Ⅳの時に話題になったカメラの強制終了ですが、室温が24度/定点撮影の状態で4K/60fps撮影でテストしてみましたが1時間は問題なく撮影できたのでほとんどの人のニーズを満たすことが出来るのかなと思います。
発熱は絶対悪ではない。
中華系でみると発熱対策として超巨大なベイパーチャンバーを搭載することで放熱性能を強化しています。ちなみにベイパーチャンバーはよく勘違いされますが「冷却剤」ではなく熱を分散させるためのものです。
単純にベイパーチャンバーがデカくなれば内部の発熱を分散させやすくなるのでパフォーマンスの持続性は改善しますが、その分外部温度は上がりやすいのでユーザビリティは下がります。
一方でXperia 1Ⅶは発熱の原因となる「消費電力」を抑制することにフォーカスしています。消費電力が減れば発熱がしにくくなることに加え電池持ちも改善すると当たり前ですが理想の流れです。
ちなみにこの流れが不十分だったからこそXperia 1Ⅳはハードでの発熱対策が不十分だったので一気に不安定に。ただXperia 1Ⅶでは完成度が高い状態で実装されている感じで実際に使ってみて自分は現状発熱の不安はないです。
発熱すること自体が悪だと認識されがちですが、今のフラッグシップはSoCのパフォーマンスが高すぎるので発熱するのは当たり前です。むしろ長時間負荷をかえても発熱しなかったら故障していると考えた方がいいと思うくらいです。
これから夏の時期に入れば印象が変わってくる可能性がありますが、少なくとも自分が今まで使ってきたSnapdragon 8 Elite搭載機種の中では一番安定している印象を受けます。
Sonyもかなり頑張ってくれたのかなと思います。