毎年のように様々な噂が流れましたがほぼ例年通りのタイミングでSonyは新製品イベントを開催しました。そしてフラッグシップモデルかつプレミアムモデルであるXperia 1Ⅶをついに正式発表しました。
今回はようやく登場したXperia 1Ⅶについてデザインや基礎スペックなどざっくりとまとめたいと思います。
デザインを確認。
まずデザインから確認していきたいと思いますが有名なリーカーがレンダリング画像を早くも公開していたことに加えぱっと見の印象はXperia 1Ⅵから変わらないことからも驚きはないです。
本体サイズに関しては公式サイトでみる限り一緒となっていますが注意点としては「約」です。ちなみにXperia 1Ⅵでは公式サイトと実測値では大きなズレがありXperia 1Ⅶに関してもCADベースの本体サイズと公式サイトではズレがあるので今後の実測値を待つ必要があります。
ちなみにCADベースでみるとXperia 1Ⅶは前モデル対比で縦横一緒で本体の厚みが0.1mm増しています。一方でギリギリ200g以下に留まっているとはいえちょっと重くなったのは残念なところです。
やはりXperia 1Ⅵでアスペクト比が19.5:9に変更された時点で取り回しはあまり良くないです。ただ注意してほしい部分としては他社の大型モデルと比較すれば十分に競争力のあるサイズ感に違いはないことです。
そしてサイドフレームに関してはアルミですが前モデルのようにスリット形状を継続採用しています。
前モデルと一緒であれば本体横持ちで撮影している際に被写体に合わせて向きを変える時に指が捻れないように配慮している感じでバックパネルに関してもフロストガラスですが独自のテクスチャーを採用しており背面に光が反射して撮影の邪魔にならないように配慮しているデザインです。
他社で見ればカメラのようなデザインを採用している機種がいますがXperiaに関しては撮影体験を最大化するためのデザインを採用しておりそれだけカメラに拘りがあるからこその配慮だと思います。
そしてカラバリはブラック/グリーン/パープルで個人的には久しぶりとなるパープルが気になります。その他物理ボタンの位置も特段変更がなくSIMピン不要のSIMトレイの継続も地味に嬉しいところです。
フロント部分に関してはデュアルフロントスピーカーを搭載していることに加えコンテンツの邪魔になるパンチホールデザインやノッチデザインを絶対採用しないからこそベゼルは太めです。
個人的にはベゼルをスリム化させることでスピーカーが犠牲になる方がよほど最悪という感じです。正直新製品としての新鮮味はありませんがXperiaらしいデザインがしっかり踏襲された感じです。
久しぶりにブラックにするのもありかなと思っているので個人的にはカラバリが悩みの種になりそうです。
ディスプレイを確認。
そしてディスプレイに関して一時期は4Kが復活するとの噂もありましたが実際に復活しませんでした。なのでXperia 1Ⅵと同じく表示解像度はFHD+ですが個人的にはこれはこれでありだと思います。
まず一つ目の理由としてはYouTubeなど2Kに最適化されているコンテンツは限定的であることです。つまり2Kに対応したとしても対応するコンテンツが少なければ消費電力が無駄に増えるだけになります。
また4Kで撮影した動画含めてカメラで撮影した写真や動画も最高画質で表示するには結局4Kが必要になります。となると4Kに対応することが出来ないのであれば中途半端に2KではなくFHDでも十分になります。
そして2つ目の理由としてはSony独自のAI画質調整技術を用いたPowered by BRAVIAを継続採用しています。最新のブラビアの色彩やコントラストや質感に立体感などをXperiaのディスプレイでも表現が可能です。
少なくともXperia 1Ⅵの時点でも十分に発色が良く感じたので個人的には十分に感じます。何より他社もそうですがディスプレイはスペックで見ると飽和状態で中華メーカーは目の保護機能を強化している感じですが個人的にはディスプレイに何を求めるかが今後重要になると思います。
単純にスペックだけで強化しても分かりにくいからこそSonyやvivoのように何か明確な目的を持ってチューニングしている方がユーザーに分かりやすい感じでスペックよりも付加価値が高いと思います。
そしてサンライトビジョンモードも継続しており直射日光下でも十分な視認性を確保しています。
またリアカメラ部分に新たに照度センサーを搭載したことでより明るさを正確に認識しています。ちなみに海外サイトを参考にするとXperia 1Ⅵは自動調節で1310nitsに対応しています。
また平均値が高いのか屋内でも明るいと感じることが多くスペック以上に明るいと実感しやすいです。一方で海外サイトのテスト結果を確認すると自動調節で1475nitsと公式通り僅かに改善しています。
少なくともXperia 1Ⅵより明るくなっているのであればほとんどのシーンで困ることはないと思います。ちなみにサンライトモードは直射日光下における視認性を優先するために色のバランスを調節しています。
忠実な描写が出来ても暗くて見えないよりはバランスが崩れても明るい方がいいよねという感じです。あくまでもスペックで見るとほとんど進化がない印象を受けますがスペックでは分かりにくい部分なので早く実機で試したいところで意外とスペック以上に使いやすくなっていることに期待です。
基礎スペックを確認。
次に基礎スペックを確認していきたいと思いますが世代が違うため標準搭載しているOSも違います。一方でXperia 1ⅥがAndroid15にアップデートした際にそこまでの新機能が追加されませんでした。
その影響もあるのかXperia 1ⅦもAndroid15の標準機能に対応している感じで独自機能は少なめの印象を受けます。ただサイドセンスやクイックパネルのアイコンデザインなどはXperia独自のままが継承されています。
アップデートサポート期間が強化。
また個人的に想定外だったのがアップデートサポート期間でメジャーが4回にセキュリティが6年に対応しました。セキュリティアップデートでみれば一気に2年も拡張された感じでSonyの本気を感じとることが出来ます。
逆にここまで拡張しても文句がある人は黙ってPixelやGalaxyを使えばいいだけの話です。何よりアップデートサポート期間がネックだったからこそ多くのユーザーにおすすめやすくなりました。
その他通信関連はいつも通りですが直販版はミリ波に非対応になっているのは注意が必要です。
容量構成を確認。
そして容量構成に関しては前モデルの時と一緒で販路によって取り扱いが異なるので注意が必要です。RAM16GB/ROM512GBの最上位構成は直販版限定でキャリアモデルは逆にベースモデルのみです。
またSDカードスロットも継続採用しており最大2TBに対応と拡張性は十分なのかなと思います。一方で確認はとれていませんがSonyがコストをかけていればUFS4.0に対応している可能性があります。
発熱は不安。
そして搭載SoCに関しては順当とも言えますがSnapdragon 8 Eliteを搭載しています。前モデルと同じくグラファイトシートに加えベイパーチャンバーの搭載で放熱性能をより強化しています。
ただSnapdragon 8 Elite搭載機種を実際に使っていると発熱しやすいのでちょっと不安です。
ちなみに正式発表前に判明していたベンチマークをみるとマルチスコアで9000点前後なので高めです。何も考えずスコアだけで見ればマルチスコアはiPhone 16 Pro Maxと一緒なのでちょい恐ろしいくらいです。
またXperia 1Ⅵの時が6000前後であったことを考えれば大幅に改善していますが逆に不安です。Xperia 1Ⅵの時は最適化を優先させてハイパフォーマンスを優先するよりも消費電力を抑制しつつパフォーマンスの持続性を優先させていたからこそ発熱しにくく電池持ちの改善に貢献していました。
それがスコアだけでみるとかなり向上しているので発熱がちょっとネックになる可能性があるかもしれません。ただこれは実機で試してみないと分からない部分なので実機を入手次第しっかり試したいところです。
ゲーム機能も充実。
またゲームエンハンサー機能も健在で今や普通になりましたがHSパワーコントロールはありがたいところです。
さらにゲームでより勝つための機能として敵の足跡や銃声を強調できるオーディオイコライザーや暗いシーンを意図的に明るく補正するローガンマレイザーにボイスチャットマイクの最適化に対応しています。
またSNS時代だからこそ最大120fpsで録画が可能なハイフレームレート録画に録画ボタンを押す30秒前に遡って録画できるRTレコード機能など自分のプレイ動画を共有しやすいのも嬉しいポイントだと思います。
またXperia単体でゲームプレイ時の様子をYouTubeでライブ配信出来るのは他社にない魅力です。何よりゲームを快適にやるにも発熱対策が重要で実際にどこまで制御できているのか続報待ちの状態です。
バッテリー関連を確認。
そしてバッテリー関連に関して残念なことに前モデル対比でバッテリー容量は変わらずです。シリコンカーボンバッテリーを搭載しろとはいいませんが少しでも増えてくれた方が良かったです。
とはいえXperia 1Ⅵの時点で驚異的な電池持ちを実現していたからこそ無理に変える必要もないのかもしれません。ちなみにXperia 1ⅥのスコアはiPhone 16 Pro Maxよりも優秀で正直化け物という感じです。
ただ海外サイトのバッテリーテストを確認すると14時間17分となっていることからも大幅に悪化しています。
何が原因でここまで悪化したのか不明ですが電池持ちの良さという特徴はちょっとなくなった感じです。とはいえ14時間を超えているので以前のような不安定さはなくシリコンカーボンバッテリーを搭載している中華系に及ばないという感じです。
充電速度に関してはスペックでみる限りは変更がありませんが充電開始30分で51%でフル充電に87分です。ちなみにXperia 1Ⅵは充電開始30分で50%でフル充電に要した時間は90分と僅かに改善しています。
その他防水防塵はIP68で生体認証に関しては電源ボタンに統合された指紋認証を継続採用しています。おそらくですがインカメラを利用した顔認証も相変わらず非対応だと思うのでちょっと残念です。
オーディオをより強化。
そしてSonyの強みの一つでもあるオーディオをXperia 1Ⅶではさらに強化してきた感じになります。ワイヤレス接続に関してスペックでみればいつも通りですが独自AI技術により高音域の表現力などが改善していることに言及していますが実際にどの程度改善しているかは試してみないと分からないです。
そして個人的に嬉しい部分としてはスピーカーで低〜中音域の音圧が約10%改善していることに言及しています。Xperia 1Ⅵの時点でもかなり優秀でしたがXperia 1Ⅶではさらに臨場感が増している可能性があります。
そしてWALKMANのエッセンスが取り込まれることに期待していたユーザーが多いと思います。実績のある高音質部品をXperia 1Ⅶでも採用したことで有線接続時の高音質化を実現したとアピールしています。
一方で4.4mmジャックに対応しているわけでもないので期待はずれに感じる人もいるかもしれません。ただこれも実機で実際に試してみないと分からない部分でスペックでアピールしにくい部分だと思います。
カメラを確認。
次にカメラですがカメラバンプが前モデル対比で目立つので強化されていると思ってましたがしっかり底上げしてきた感じで想定外だったのが超広角で前モデル対比で約2.1倍と一気に大型化してきました。
1/1.56インチのIMX906を採用しておりSonyが比較的最新のセンサーを採用しただけでも嬉しいところです。
ただ注意点として超広角センサーは2層トランジスタ技術を採用していないので広角ほどではないです。
またSonyによるとLV2以下の照度環境における静止画の耐ノイズ性能およびダイナミックレンジにおいてソニー製のフルセンサーサイズのデジタルカメラと同程度の写真が超広角と広角の両方で撮影可能です。
少なくとも低照度の環境においての描写力が大幅に改善しておりこれは早く実機で試してみたいところです。
またカメラ機能も強化されており一つ目としてはAIカメラワークでAIを使うことで手ブレを抑制することが可能です。さらにロックした被写体を常に画面のセンターに捉えた状態で撮影することで全体的に安定すします。
少なくともSonyによると特別な機材や技術がなくてもプロのようなカメラワークを実現できるとしています。
そして二つ目としてはオートフレーミング機能でカメラが被写体を自動で追跡する機能になります。さらに広がりのある全景と被写体にフォーカスした映像を同時に撮影することが出来るのが強みです。
ちなみに注意点としては超広角と広角で対応しており望遠画角では使えない感じになります。
価格と発売日。
最後に販路に関して大手キャリアに加えSonyから直販版が販売予定と従来通りの流れです。ちなみにdocomoに関してグリーンはオンラインショップ限定でSoftBankはパープルの扱いがありません。
また一括価格でみるとauに関しては22万9900円でSoftBankに関しては24万7680円です。単純にauでみると前モデル対比で1万円くらいの値上げでdocomoに関しては価格が不明です。
またauとSoftBankは6月5日発売予定でおそらくdocomoに関しても同日になると思います。
そして直販版に関しては5月20日より予約開始で6月上旬以降の発売予定で価格は現時点で不明です。何より気になる部分としてはキャリアと発売日が一緒になるかで一緒であれば激アツだと思います。
現時点で実機で試してみないと分からない部分が多いので早く実機に触れてみたいところです。とりあえずめちゃくちゃ欲しいので予約が開始したら直販版を購入したいと思っています。