Pixel 9a 短期レビュー。目立った特徴もなければ理想的じゃないけど十分に良い機種

以前Googleは決算の発表時にaシリーズは売上の主軸であることを明らかにしていましたが近年でみると不明でPixel 8aとPixel 9aに関してはイベントすらなしの状態で正式発表されています。

ただ毎年丁寧にアップデートしていることを考えると売れ行きはある程度安定している可能性もあります。今回はGoogleさんからご提供頂いたGoogle Pixel 9aをそれなりに使ってきたので短期レビューをしたいと思います。

ディスプレイ輝度は大きな強み。

まず以前記事を公開した時に確認出来なかった海外サイトの各種テスト結果を確認したいと思います。一つ目としてディスプレイ輝度でPixel 9aは自動調節で1930nitsとスコアで見れば十分です。

ちなみにディスプレイが明るいと評判がいいGalaxy S25 Ultraは1500nitsでスマホの中でも特に明るいと評価されているiPhone 16 Pro Maxは1800nitsちょいなのでPixel 9aが単純にすごいと思います。

単純にPixel 9aはミドルレンジモデルのなかではもちろんフラッグシップ含めても明るい方です。一方上位モデルであるPixel 9 Proは2331nitsでPixel 9は2232nitsと地味に明るい感じです。

これは実際に比較してみても分かる感じで屋外で比較するとPixel 9の方が僅かに明るい印象です。少なくともディスプレイ輝度に関してはミドルレンジモデルとしてはありえないくらいの明るさです。

一方で歴代モデルと比較して変わらない部分でもありますが輝度の調整が遅いと感じることがあります。そのため屋外で使っていて調整されるまでディスプレイが暗いと感じることがあるのが残念です。

これはPixel 9シリーズも同様でハードにも問題があるのか不明ですがチューニング不足に感じます。またGalaxyやiPhoneと比較するとPixel 9aはちょっと平均値が低いのかなと思うこともあります。

そのため屋内で使っている時に明るいと評価されている機種と比較すると僅かに暗く感じます。

なのでテスト結果で見れば抜群ですが日常的に使っていると暗いと感じることもほとんどなければ明るいと感じることもあまりないとディスプレイ輝度がそこまで強いという印象は正直ないです。

繰り返しになりますがディスプレイ輝度の調節がもっと最適化されれば印象が変わってくる可能性があります。何より以前のPixelのように暗いと感じることはないので個人的には十分な印象を受けます。

ベゼルの太さを見るとやコストの安いディスプレイを採用していると思いますが120Hz表示に対応していることやディスプレイ輝度の高さを考えるとユーザビリティを最優先に考えていると思います。

少なくともディスプレイが暗くて全然使えないみたいなことは全くないので安心できると思います。

パッとしない電池持ち。

次に2つ目として電池持ちでPixel 9aはPixel史上最大となる5100mAhのバッテリーを搭載しています。また実際に使っていて電池持ちはかなり安定した印象を受けますがテスト結果をみると12時間30分です。

ちなみにテスト結果を参考にするとPixel 9 Pro XLは12時間32分なので僅かにスコアが劣る感じです。一方でPixel 9とPixel 9 Proは13時間ちょいなのでPixel 9aはスコアで見れば良くないです。

ちなみに他社でみるとフラッグシップが当たり前のように15時間を超えていることを考えると悪いです。正直実際に使った後にスコアを見た時はちょっと意外な感じでスコアほどは悪く感じないです。

自分の使い方だとざっくりとフル充電から8時間程度は持つ感じなので個人的には十分に感じます。大体寝る前の電池持ちは50%前後という感じで自分の使い方だと電池持ちがいいと呼ばれる機種は70%近く残っているので全然及ばない感じになりますがPixel 9 Pro XLのように50%以下になりにくいです。

ちなみに15時間オーバーのスコアを獲得している機種と比較すると寝る前の電池残量は10%近く劣る感じになります。あくまでも自分の使い方だとPixel 9 Proよりも優秀なので13時間30分前後になるかと思っていました。

ちなみに海外サイトによると通話テストのスコアが特に足を引っ張っているとの話でExynos5300を採用したのがやはりマイマスという感じでPixel 9と同じくExynos5400でも良かった可能性もあります。

何よりユーザーの使い方次第の面もあるので自分にとって電池持ちが十分だと感じたとしても他の人にとって満足できる電池持ちだとは限らずですが前モデルの時のような不安定さは消えました。

ただスコアがこの程度で終わったことを考えるとPixel 10シリーズではGoogle Tensor G5で電力効率が大幅に改善されていることに加えバッテリー容量もしっかり増えていないと電池持ちの改善にそこまで期待出来ない感じでバッテリー容量よりもPixelの場合はSoCと5Gモデムの方がかなり重要であることが改めて証明された感じにも見えPixel 10シリーズに過度の期待は厳禁なのかなと思います。

ちなみに充電時間に関して充電開始30分で47%でフル充電に要した時間は101分に対してPixel 8aは129分だったのでスペック以上に充電に要する時間は短縮された感じになります。

また別の海外サイトによると有線の場合は最大で25Wで充電されていることを確認できたとしています。もちろん25Wで充電出来た時間はかなり短いとはいえ少しでも速くしたいなら純正を使うべきです。

ちょっと電池持ちは拍子抜けという感じでアクティブに使うユーザーには物足りないと思います。

あのセンサーが欲しい。

そして3つ目としてカメラですが廉価版という立ち位置のためあまり深くを求めても仕方ないです。ただ個人的にはPixelのポートレートモードが好きだからこそ気になるのがフォーカス精度です。

やはり上位モデルのようにレーザーオートフォーカスを搭載していないことも影響しているのか特に植物を接写しようとした時に上位モデルと比較すれば精度が甘いと感じることが地味にあります。

また動体撮影に関してもGalaxyやiPhoneと比較すれば全然マシですがちょっと物足りない感じです。おそらくコストや差別化を考えると今後もレーザーオートフォーカスを搭載することはないです。

ただ仮に搭載してくれることがあればカメラの使い勝手はかなり改善してくる可能性があると思います。

あとはPixel 9aで始まった話ではありませんがポートレートモードは最低倍率が1.5倍からです。そのためデジタルズームで撮影することが前提で光学品質を考慮すれば2倍で撮る流れになります。

以前のように1倍で撮れるようにしてほしいところですがGoogleにどのような狙いがあるのか気になるところです。とりあえずハードで見れば弱弱のカメラセンサーでもカメラソフトでしっかりとカバーしています。

低照度における撮影に拘りがないのであれば上位モデルにも引けをとらないので使いやすいです。何よりライトユーザーが簡単に綺麗に撮れるカメラであることに違いはなく多くの人は満足出来るカメラなのかなと思います。

日常生活では十分な動作性。

また4つ目としてはGoogle Tensor G4の処理性能で日常使いにおいては特段問題ないです。むしろアプリの応答速度やウェブパフォーマンスを改善してくれたことで以前より滑らかに表示されます。

なので下手な可変式120Hz表示に対応している機種よりも滑らかに感じることがあるくらいです。一方で自分がよくやるホワイトアウトサバイバルやLINEポコポコ程度であれば全く問題ないです。

むしろSnapdragon 8 Elite搭載機種でカクツキが発生することがあるくらいなので単純にベンチマークスコアが高ければ快適に動作するというわけでもなく最適化がやはり重要になります。

また発熱に関して自分の使い方だと軽くカメラを使っている程度で発熱をそこまで感じない印象です。4月中旬頃から特にSnapdragon 8 Elite搭載機種を中心にカメラを使っていると暖かく感じます。

その中でPixel 9aは暖かさもそこまで感じないので頑張って抑制してくれているかなと思います。一方で前モデルと異なりPixel 9aはベイパーチャンバーを搭載していることで本体が発熱した場合放熱性能がより強化されているため本体の表面は暖かくなりやすいので今までと印象が変わる可能性があります。

ベイパーチャンバーはPixel 9 Proシリーズでようやく採用されたばかりなので多くのユーザーはむしろ発熱しやすくなったと感じるかもしれませんが以前より本体が冷えるのも速くなった感じです。

Google AIに関しても上位モデルと比較すれば出来ることは限定されていますが写真や動画の編集系は大体が一緒でGemini関連も処理速度があまり変わらないので個人的に不満はないです。

一方でゲームをそれなりにしっかりやりたい人は長時間撮影をやりたい人には向かないと思います。

十分に魅力的な機種。

短期間実際に使っていてPixel 9aは何かこれがすごいと特徴がある機種だとは思えないです。そもそも廉価版なので際立った特徴を求めること自体が間違いだと思っていますが一方で日常使いで特段不満があるという感じでもなくようやくGoogleがしたことが形になってきた印象を受けます。

もっと安い方がいいとかもっとゲームパフォーマンスが高い方がいいとか他に求めることがあるなら国内市場でみても他にも選択肢があるので気になる人はそっちを選べばいいかなと思います。

一方でPixel 9aは最大7年のアップデートサポートに加え同価格帯の機種の中でAIは豊富です。またライトユーザーが求める綺麗に撮れるカメラや安定性もしっかり満たしたのでおすすめしやすいです。

価格に関しても8万円となっておりタイミングを見ればもっと安く購入することが可能と魅力的です。やはりある程度長く快適に使いたいとなった時にはそこそこの投資をするのが一番だと思います。

Pixel 9aは最大限の価値を得ようとしている人にとって理想でも目立った特徴もないです。ただ全体的に申し分ない仕上がりになったことで多くのユーザーにとって満足できる仕様だと思います。

国内でも知名度が上がってきているからこそキャリアの頑張り次第ではそれなりに売れると思います。

製品提供:Google

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