リーカーによると中華系のUltraはニッチ向けとしており同じ最上位でもiPhoneやGalaxyと違う方向性と指摘しています。ただだからこそ特徴がより際立ってきておりスマホが好きな自分のようなオタクにはかなり刺さります。
今回はカメラ特化型であるvivo X200 UltraとXiaomi 15 Ultraの比較レビューを主観的にまとめたいと思います。
デザインを比較。
そもそも日本で正規販売されているのはXiaomi 15 Ultraのみでスマホとしての使いやすさを求めるなら一択で逆に言えばvivo X200 Ultraのカメラにどれだけ魅力を感じるかだと思います。
その上でデザインを確認していきたいと思いますが本体は僅かにですがvivo X200 Ultraの方が大きいです。
一方で本体の厚みに関してはvivo X200 Ultraの方が薄くUltraの中でもかなり薄めの方です。
Xiaomi 15 Ultraは手へのフィット感に配慮してサイドフレーム部分をスリム化させたラップアラウンドフレームを採用していますが単純にvivo X200 Ultraとの厚みの違いからアドバンテージになっている印象はなく自分の手の大きさだと横幅があるvivo X200 Ultraが僅かに片手では持ちにくいという印象でXiaomi 15 Ultraの方が持ちやすい分ずっしり感は強めです。
あくまでも強いて言えばの差で両機種ともサイドフレームはアルミかつフラット形状に加えマット仕上げを採用していることからも質感は高めで分かりやすい差があるというわけではないです。
ちなみにXiaomi 15 Ultraのシルバークロムは手持ちのブラックよりデカくて重いので注意です。
バックパネルを確認すると手持ちで見れば両機種ともガラスを採用していますが耐久性は不明です。最近中華メーカーは独自規格を採用していることからも分かりにくくXiaomi 15 Ultraはカメラ部分がGorilla Glass 7iを採用していますがバックパネル自体は結局分からずです。
手持ちのブラックだとラメが入った感じで光の反射によって見え方が変わるので面白いです。
一方でvivo X200 Ultraのシルバーはかなり特徴的で縦のスリットが入っているのがポイントだと思います。Xiaomi 15 Ultraのシルバークロムとvivo X200 Ultraはおそらくどちらもカメラを意識したデザインですが個人的にはvivo X200 Ultraの方が好みで一つ目としてカメラバンプです。
カメラをより意識したデザイン。
完全に好みの問題ですがXiaomi 15 Ultraはカメラバンプを目立たなくさせるために3Dカメラデコレーションを採用していますがvivo X200 Ultraはクッキースタイルを採用しており真逆です。
ちなみに実測値になりますがXiaomi 15 Ultraは15.7mmでvivo X200 Ultraは15.9mmです。
結局のところvivo X200 Ultraの方が本体は薄いけどカメラバンプ込みだと厚みがあります。どうせカメラ部分が大きくてバンプもひどいならvivo X200 Ultraのように振り切った方が分かりやすい感じで2つ目としてvivo X200 Ultraはカメラコントロールキーを搭載しています。
Xiaomi 15 Ultraのシルバークロムはカメラのようなデザインだからこそ物理ボタンありである程度カメラのように使えた方が良かったと思っており結局カメラライクに使いたいならキットが必要になると思ったので自分はシルバークロムではなくブラックを選んだという感じです。
中華系を中心にカメラ用の物理ボタンを搭載するのがトレンドでvivo X200 Ultraも特別感はないです。とはいえキットなしでもカメラライクに撮れる上にシルバーのカメラを意識したデザインは統一性があると思うので個人的にはvivo X200 Ultraの方が分かりやすい印象を受けます。
あとは耐久性の部分としてXiaomi 15 Ultraは中華系としては控えめなIP68までに対応です。とはいえvivo X200 UltraのようにIP69に対応していても恩恵を受けることは限定的だと思います。
ディスプレイを比較。
次にディスプレイを確認していきたいと思いますがアスペクト比が僅かに違うこともあるのかスペックでみるとvivo X200 Ultraの方が大きいですが表示解像度はほぼ一緒という感じです。
そのためvivo X200 Ultraの方が画素密度で見れば低いですが識別できる差ではないです。
一方で両機種ともベゼル部分を湾曲させたマイクロクワッドカーブディスプレイを採用しています。ベゼルに関しては実際に比較してもほとんど差がない印象で今やフラットディスプレイを搭載している機種の方がスリムな場合もあるので両機種ともベゼルにアドバンテージを感じないです。
また耐久性の部分としてXiaomi 15 UltraはXiaomi Shield Glass2.0を採用しています。Xiaomi Shield Glassの時点でGorilla Glass Victusの10倍以上の耐久性を実現しています。
さらにXiaomi Shield Glass2.0は落下耐性がXiaomi Shield Glassより25%も改善していることを明らかにしています。そのためGorilla Glass Victus 2より優れた耐久性があると思いますが詳細は不明という感じです。
そしてvivo X200 UltraはArmor Glassを採用していますが比較値がないので余計に不明です。少なくともメーカーの言うことを鵜呑みにして雑に扱うと後悔する可能性があるので注意が必要です。
コンテンツの表示を比較。
そしてYouTubeを再生してみると自分の目ではvivo X200 Ultraの方が暖色系の色味に見えます。強いて言うなら赤みが強いというべきかXiaomi 15 Ultraの方がコンテンツが引き締まって見えます。
ディスプレイ輝度を比較。
次にディスプレイの視認性に直結する部分として輝度ですがXiaomi 15 Ultraは自動調節で1599nitsとなっていることからも際立った数字ではありませんが十分な視認性を確保しています。
一方で残念なことにvivo X200 Ultraは執筆時点でテスト結果が公開されていません。そのためスペックが非常に似ているvivo X200 Proを参考にすると自動調節で1881nitsです。
いつ頃からか覚えていませんがvivoの直近の機種は平均値を高めにしてきた印象を受けます。
ただ屋内で比較してみると表示するコンテンツ次第ですが僅かにXiaomi 15 Ultraの方が明るく感じます。さらに屋外でカメラのサンプルを撮影した時もXiaomi 15 Ultraの方が明るく感じることが多いです。
そのためvivo X200 Ultraはスペックほど明るくない可能性がありますが結局どっちもどっちかなと思います。正直ディスプレイに関しては色々とメーカーがアピールしていますがスペックでは大差ないです。
また進化の余地がなくなってきたのか目の保護をかなり意識している感じで実感しにくいです。なので単純にディスプレイの明るさと色の好みで選んだ方が満足度が上がるのかなと思います。
基礎スペックを比較。
次に基礎スペックを確認していきたいと思いますが両機種ともAndroid15をベースにしたカスタムUIを採用しておりトレンドなのか専用アプリが必要とはいえiPhoneとの共有が可能になっています。
アップデートサポート期間に関してvivo X200 Ultraはちょっと検索しても出てこない感じです。とはいえカメラ目的で買う人は正直長期で使うことを想定していないと思うので関係ないのかもしれません。
また絶望的な差になっているのがvivo X200 Ultraは国内発売どころか大陸版しか存在していないです。Quick Shareに非対応に加えFastPairに非対応であることからもPixel Watchなどとペアリングすることも不可能に加え設定である程度どうにかなりますが通知もかなり不安定です。
Google Play Storeがない中国では粗悪なアプリが溢れかえっていることからも電池持ちに悪影響を及ぼさないようにアプリへの制御が強めにしてある結果通知すら安定しない感じです。
グローバル版があればそんなことはありませんが通知が安定しないだけでも満足度が違います。またXiaomi 15 Ultraの国内版含めたグローバル版はGeminiをベースに構築されています。
一方でvivo X200 Ultraの方がAIは充実しているとしても中国語以外に対応していないことが多いです。中国語が使える人はありかもしれませんが言語が制限されるだけでもハードルが上がると思います。
正直この時点でスマホとしてみた場合の快適さはvivo X200 Ultraが圧倒的に劣る印象です。
容量構成を比較。
そして容量構成を確認するとXiaomi 15 Ultraは大陸版にあるベースモデルが存在しないです。そのためRAMは16GBと一択でストレージオプションは最大1TBモデルまでというのは一緒です。
またUFS4.1に共通対応しておりSDカードスロットに非対応というのも共通となっています。
パフォーマンスの持続性と発熱を比較。
そして発熱の程度と持続性を調べるためにベンチマークを3回連続で回して負荷をかけてみました。自分の手持ちがハズレ個体なのか不明ですがXiaomi 15 Ultraは持続性が全くない感じです。
普段自分は負荷の高いゲームをやらないので不満に感じることはありませんがベンチマークを3回連続で回せないフラッグシップは折畳式機種を除けばめちゃくちゃ久しぶりという感じです。
今回も3回目の途中で発熱が原因で強制終了になっているのでスコア以前に論外という感じです。
ちなみに計測終了ごとに外部温度を計測してみましたがXiaomi 15 Ultraは44.0/43.3/46.3度でvivo X200 Ultraは39.1/46.0/42.0度と両機種とも不快に感じる発熱をします。
少なくとも開封初日に計測しているvivo X200 Ultraの方が不利ですがまだマシという感じです。そしてパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testをしてみました。
ただXiaomi 15 Ultraは17周目あたりで発熱が原因でアプリが強制終了になった感じです。少なくとも自分の使い方だと問題ないですがベンチマークで負荷をかけた場合に圧倒的な差があります。
それこそこれからの時期屋外で長時間撮影とかXiaomi 15 Ultraは論外になる可能性があると思います。
バッテリー関連を比較。
次にバッテリー関連を確認していくとXiaomi 15 Ultraのグローバル版は大陸版と比較してコストカットのためにバッテリー容量が制限されておりスペックで見れば見劣りします。
一方で海外サイトのバッテリーテストを参考にすると16時間13とフラッグシップの中では優秀です。正直Xiaomiはスペックの割には電池持ちが悪いことが多かったですがだいぶイメージが変わりました。
一方でvivo X200 Ultraはバッテリーテストの結果が公開されていませんが前モデルが約13時間を記録しています。そしてバッテリー容量が一緒であるvivo X200 Proが15時間でvivo X200 UltraはSnapdragon 8 Eliteを搭載していることを考慮すると14時間前後のスコアを獲得すれば御の字です。
今後実際に使ってみる必要がありますがスペックで見ればXiaomi 15 Ultraの方が優秀かもしれません。
また最大充電速度は一緒でXiaomi 15 Ultraは充電開始30分で72%でフル充電に51分と速いです。一方でバッテリースペックが一緒のvivo X200 Proを参考にすると充電開始30分で68%でフル充電に要した時間は49分と僅かに速い感じでvivo X200 Ultraも同程度になるかなと思います。
ワイヤレス充電に関しては最大速度で見ればXiaomi 15 Ultraですが国内で見ると両機種とも最大速度で充電できる環境を揃えるのが困難という感じでvivoは純正のワイヤレススタンドを購入しましたがvivo X100 Ultraの頃からカメラバンプがひどくて安定して充電出来ないです。
その他を比較。
そして生体認証に関してインカメラを利用した2D顔認証に加え超音波式画面内指紋センサーを採用しています。正直どちらもサプライヤーは一緒でチューニングも特段差を感じないので十分に快適です。
そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。Xiaomi 15 Ultraも決して褒められたものではありませんがvivo X200 Ultraがひどいです。
カメラを比較。
最後にカメラを確認していきたいと思いますが両機種とも専用のカメラキットが用意されています。ただ残念なことに執筆時点でvivo X200 Ultra用はまだ手元に届いていないので後日届いたら試したいと思いますが大きな違いとしてvivo X200 Ultraは外付けレンズも用意しています。
カメラキットにアダプターをかますことで装着することが可能で望遠をより強化することが可能です。
そしてカメラ自体を確認するとXiaomi 15 Ultraは望遠を2つ搭載しており明確な役割分担となっています。一方でvivo X200 Ultraは望遠が1個だからこそテレマクロからズームまで幅広く活用しています。
なのでHP9の恩恵を受けやすいとなるのはvivo X200 Ultraで分かりやすいかなと思います。またセンサーサイズの違いもあると思いますが大きな差になるのがvivo X200 Ultraは広角が他社でよくある24mmではなく35mmになっており24mmベースでみれば1.5倍で撮影していることになります。
そして今回は画角を揃えず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
超広角で撮影。
今回のサンプルはXiaomi 15 Ultra/vivo X200 Ultraの順番になっているので予めご了承下さい。またXiaomi 15 Ultraはライカバイブラントモードでvivo X200 Ultraはツァイスナチュラルカラーモードで撮影しています。
センサーサイズのかなりの差があることからもvivo X200 Ultraの方が全体的にクリアで黒潰れしにくい印象です。
広角で撮影。
画角に違いがあれどvivo X200 Ultraの方がかなり明るいです。
vivo X200 Ultraは35mmということもあるのか、被写体が小さいとちょっと寄りにくいです。
vivo X200 Ultraは実質1.5倍状態ですが、1インチのセンサーと比較しても特段ノイズが多いとかもないです。
ポートレートで撮影。
まずはXiaomi 15 Ultraが1倍でvivo X200 Ultraも1倍(24mm換算で1.5倍)で撮影しています。
自分が慣れていないせいかvivo X200 Ultraはちょっと被写体との距離が掴みにくいです。1枚目のサンプルもプレビューなら大丈夫だったのに後で確認した派手に失敗していた感じです。
次にXiaomi 15 Ultraは2倍でvivo X200 Ultraは1.5倍(24mm換算で2.1倍)で撮影しています。
僅かにXiaomi 15 Ultraの方が被写体に寄りやすかった印象を受けます。
そしてXiaomi 15 Ultraは光学となる3倍でvivo X200 Ultraは2.5倍(24mm換算で3.7倍)で撮影しました。
色味に大きな違いがありvivo X200 Ultraの方が被写体にツヤ感が残っている印象を受けます。
次にXiaomi 15 Ultraは光学となる4.3倍でvivo X200 Ultraは4倍(24mm換算で5.9倍)で撮影しています。
ズーム倍率が上がるとXiaomi 15 Ultraの方が塗り絵感が強めになる印象を受けます。
望遠で撮影。
最初にXiaomi 15 Ultraは2倍でvivo X200 Ultraは1倍(24mm換算で1.5倍)で撮影しています。
次にXiaomi 15 Ultraは光学となる4.3倍でvivo X200 Ultraも光学となる2.5倍(24mm換算で3.7倍)で撮影しています。
そしてXiaomi 15 Ultraは10倍で撮影しておりvivo X200 Ultraは6.7倍(24mm換算で10倍)で撮影しています。この画角になるとvivo X200 Ultraはかなり暗く補正されているのが気になります。
次にXiaomi 15 Ultraは20倍でvivo X200 Ultraは13.4倍(24mm換算で20倍)で撮影しています。
次にXiaomi 15 Ultraは50倍でvivo X200 Ultraは33.1倍(24mm換算で50倍)で撮影しています。
最後にXiaomi 15 Ultraは100倍でvivo X200 Ultraは70倍(24mm換算で105倍)で撮影しています。今回のサンプルを見る限り高倍率になるとXiaomi 15 Ultraはノイズが多い一方でvivo X200 Ultraは加工感が強くなる印象を受けます。
マクロで撮影。
次にマクロで撮影してみましたがズーム倍率を変更していないのでXiaomi 15 Ultraは3倍でvivo X200 Ultraは2.5倍(24mm換算で3.7倍)で撮影しています。
テレマクロになるとXiaomi 15 Ultraは大型のHP9が使えなくなるのが勿体無い印象を受けます。
次にXiaomi 15 Ultraは4.3倍でvivo X200 Ultraは2.5倍(24mm換算で3.7倍)で通常モードで撮影してみました。
ざっくりとXiaomi 15 Ultraの方が寄りやすい印象を受けます。
超広角(低照度)で撮影。
次に低照度の環境で手持ちかつナイトモードでサンプルを撮影してきました。
センサーサイズが違うことからもノイズにしろ白飛びにしろvivo X200 Ultraの方がかなり安定しています。
広角(低照度)で撮影。
ちなみにXiaomi 15 Ultraはナイトモードが自動判定になってしまったためシーンによって安定しないです。
昔から変わらないですがXiaomi 15 Ultraは低照度の環境だと「絵」になりがちです。
強い光源があるシーンだとvivo X200 Ultraの方が白飛びにゴーストを抑制できている印象です。センサーサイズでみればvivo X200 Ultraの方が劣るのでカメラソフトの差が出ていることになります。
望遠(低照度)で撮影。
次にXiaomi 15 Ultraは4.3倍でvivo X200 Ultraは2.5倍(24mm換算で3.7倍)と両機種とも光学で撮影してみました。
ズームになるとXiaomi 15 Ultraは手ブレが発生しやすくなります。
まずXiaomi 15 Ultraは2倍でvivo X200 Ultraは1.4倍(24mm換算で2.1倍)で撮影しました。
次にXiaomi 15 Ultraは3倍でvivo X200 Ultraは2.5倍(24mm換算で3.7倍)で撮影してみました。
最後にXiaomi 15 Ultraは4.3倍でvivo X200 Ultraは4倍(24mm換算で5.9倍)で撮影してみました。
まとめ。
今回はvivo X200 UltraとXiaomi 15 Ultraの比較をしてみましたが似ているようで似てないです。個人的にはカメラの使いやすさや色味はvivo X200 Ultraの方が圧倒的に好きという感じです。
また動体の撮影に関してもオートであれば圧倒的にvivo X200 Ultraの方が撮りやすいです。そして中国現地においては価格が一緒なので本当に好みで分かれてくる機種なのかなと思います。
ただ日本人が日本国内で使う場合には圧倒的にXiaomi 15 Ultraの方がいいという感じです。