Oppo Find X8 Ultra比較レビュー。最強王者Galaxyに通用するのか

例年と異なりPOCOやNothingなど直販市場が盛り上がっており国内にも新製品が続々と導入されていますが中国市場でみるとUltra祭りという感じで各社最上位を発表している感じです。

今回はGalaxy S25 UltraとOppo Find X8 Ultraの比較レビューを主観的にまとめたいと思います。

デザインを比較。

まずリーカーによるとGalaxy S25 Ultraは一般ユーザーを対象にしたUltraモデルですがOppo Find X8 Ultraはオタク向けのUltraという感じで同じUltraでも方向性が違います。

その上でデザインを確認していきたいと思いますが縦幅はほぼ一緒ですが横幅に僅かな違いがあります。

Galaxy S25 Ultraの方が圧倒的に薄いですが横幅がある分自分の手の大きさだとフィット感がイマイチという感じでしっかり持とうと思った時に自分の手に刺さるような感じがあります。

一方でGalaxy S25 Ultraの方が持ちにくく感じるからこそ余計に本体はかなり軽く感じます。正直このクラスのサイズ感になると些細な違いという感じでそこまで気にする必要はないかもしれません。

ちなみにOppo Find X8 Ultraはこのカメラデザインの割には重心が均等になっているのですごいです。

サイドフレームは両機種ともフラットですが僅かにカーブしておりフィット感を意識している可能性があります。

またGalaxy S25 Ultraはサイドフレームにチタンを採用していますが単純に考えるとアルミより耐久性が優れている可能性がありますがどの程度優れているのかSamsungも明らかにしていないです。

そのためチタンを採用しているからと言って明確なメリットが分からないのがちょっと残念です。

あとはOppo Find X8 Ultraのみ新たにショートカットボタンを採用しておりカスタマイズが可能です。自分がよく使う機能がワンタップで起動することが可能となるだけでもユーザビリティが改善します。

バックパネルを確認すると両機種ともフラット形状のガラスを採用しておりGalaxy S25 UltraはGorilla Glass Victus 2に対してOppo Find X8 Ultraに関しては耐久性が不明という感じです。

両機種ともマット仕上げを採用していることもあり質感が高めでしっかりと高級感を感じます。

そして好みが完全に分かれる部分としてカメラでGalaxy S25 Ultraは垂直型を採用しています。センサーからもカメラ部分が2列になっているとはいえ全体的に見ればとスッキリとした印象です。

一方でOppo Find X8 Ultraは中華系によくある巨大なサークル型のカメラデザインを採用しています。

Oppoによるとコスモリングと呼ばれるデザインでカメラバンプも出来るだけに目立たないよう配慮しています。ちなみにテーブルに置いた時はOppo Find X8 Ultraは左右にガタガタしないのも特徴です。

手持ちでみればGalaxy S25 Ultraは限定色のジェットブラックでOppo Find X8 Ultraはホワイトとどちらも上品な感じでOppo Find X8 Ultraは中華系のUltraにしてはシンプルです。

搭載しているセンサーの兼ね合いから巨大なサークル型のカメラデザインを採用しているとはいえ他社のUltraと比較して可能な限りスマホとしてのデザインを追求したからこそ分かりやすいのかもしれません。

ちなみに耐久性の部分でGalaxy S25 UltraはIP68ですがOppo Find X8 UltraはIP69に対応しています。

ディスプレイを比較。

そしてディスプレイを確認していきたいと思いますがパンチホールにフラットディスプレイは共通です。そして中華系のUltraでは珍しくフラットディスプレイを採用しており採用出来た理由はおそらくベゼルのスリム化だと思います。

Galaxy S25 Ultraのベゼルは1.52mmと言われており個人的には十分にスリムに感じます。ただOppo Find X8 Ultraは1.4mmとさらにスリム化されておりここまでくると単純にすごいです。

一方で個人的にはベゼルのスリム化が行き過ぎるとフィルムとケースが干渉するのでほどほどがいいと思っちゃいます。

また耐久性の部分でOppo Find X8 Ultraは超強力なクリスタルシールドガラスを採用しています。ただ完全な独自規格となっていることからも他社の機種と比較してどの程度の耐久性があるか不明です。

そしてGalaxy S25 Ultraに関してはGorilla Glass Armor 2を採用しており反射率をカットしています。自分のようにガラスフィルムが好きな人には厳しいですがSamsung純正のTPUフィルムだと恩恵を享受することが可能です。

またCorningによると2.2mの高さからコンクリートに落としても耐えたとアピールしていますが壊れないという保証ではないのでメーカーのアピールはあまり当てにしない方がいいです。

コンテンツの表示を比較。

そしてYouTubeを再生してみるとOppo Find X8 Ultraの方が暖色系の色味が強いように感じます。そのためOppo Find X8 Ultraの方が映像に温かみがある感じですが好み次第かなと思います。

ディスプレイ輝度を比較。

次に視認性に直結する部分として輝度でGalaxy S25 Ultraは海外サイトを参考にすると自動調節で1417nitsで十分な明るさと言えますが他社と比較するとちょっと物足りないかなと思います。

またデメリットとしては高照度の環境でディスプレイを明るくしてくれるのが早いですが一方で暗くするのも早いという感じで発熱含めて電池持ちに対してちょっと過度に意識している可能性があります。

一方でOppo Find X8 Ultraは自動調節で1157nitsになっていることからもかなり低いです。あくまでもスコアだけでみれば数年前のフラッグシップと一緒という感じでなぜここまで低く調整したのか気になります。

ただ実際に屋内で比較してみるとOppo Find X8 Ultraの方が平均値が高いのか僅かに明るく感じます。これは他のOppo製品に関しても同様ですがディスプレイはスペック以上に明るいと感じることが多いです。

一方で屋外でサンプルを撮影しにいった時は明らかにGalaxy S25 Ultraの方が明るい印象です。正直スペックで見ればあまり良くないですが実使用においてはほとんど問題ないかなと思います。

そしてディスプレイの品質自体はGalaxy S25 Ultraの方が優秀ですがHDR性能は毎度のこと弱いです。そのため動画などをしっかりと楽しみたいと思うユーザーはOppo Find X8 Ultraが良いと思います。

また周囲の環境に合わせて色温度を調整する機能や2160HzのPWM調光と目に配慮している感じです。個人的には単純に筐体サイズ含めてOppo Find X8 Ultraのディスプレイの方が相性が良いです。

基礎スペックを比較。

そして基礎スペックを確認していきたいと思いますが両機種ともAndroid15を標準搭載しています。アップデートサポート期間に関してはGalaxy S25 Ultraの方が長めなのはアドバンテージです。

一方で現時点でOppo Find X8 Ultraは大陸版しか存在しないことが大きなデメリットだと思います。Google Play Storeをインストールすることは可能ですがQuick ShareやFast Pairに非対応です。

そのため例えばOppo Find X8 UltraにGalaxy Watchをペアリングするだけでも一苦労です。またAIに関しても何ができるかの前に大陸版はGeminiに対応していないことに加え多くの機能はそもそも中国語しか対応していない感じみたいなのでその良さを発揮できる人は限定的かなと思います。

仮に今後グローバルモデルが出たとしても基本大陸版よりグローバル版の方がAIは制限されがちです。なのでGalaxy AIに対してOppo AIが勝るというのは現時点でかなり厳しいのかなと思います。

その他カスタマイズ性はGalaxy S25 Ultraですが個人的にはOppo Find X8 Ultraで十分です。むしろApple製品とデータ共有が可能になっていることで個人的にはかなり付加価値が高いです。

容量構成を比較。

そして容量構成を確認するとOppo Find X8 Ultraはベースモデル以外はRAMが16GBです。一方でGalaxy S25 Ultraはインドなど一部市場のみでRAM16GBモデルが販売されていますが国内版は関係ない話でOppo Find X8 Ultraのように空いたストレージを活かした仮想RAMにも非対応です。

ストレージオプションは一緒でOppo Find X8 Ultraは衛星通信モデルが別途用意されている感じになります。そして持続性と発熱を調べるためにベンチマークを3回連続で回して負荷をかけてみました。

パフォーマンスの持続性と発熱を比較。

Galaxy S25 Ultraは内部温度がしっかり抑制されている一方でスコアもかなり控え気味の印象を受けます。計測終了ごとに外部温度を計測してみましたがGalaxy S25 Ultraは34.8/42.2/40.8度でOppo Find X8 Ultraは41.5/44.6/48.9度と持った時の印象が全く違い不快に感じる熱さです。

ベンチマークスコアで見れば安定していますがその分本体もかなり熱くなるので個人的には微妙です。そしてパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testをしてみました。

安定率でみればOppo Find X8 Ultraの方が僅かに優秀ですが計測終了後の外部温度を確認するとGalaxy S25 Ultraは43.4度でOppo Find X8 Ultraは49.5度と持った時の印象が全然違います。

自分はゲームをやらないため何ともですが長時間負荷をかける場合Galaxy S25 Ultraの方がいいです。ただOppo Find X8 Ultraは開封初日に計測しているので今後ちょっと様子見をしていきたいと思います。

バッテリー関連を比較。

バッテリー関連を確認するとシリコンカーボンバッテリーを搭載しているOppo Find X8 Ultraが圧倒的に容量が多い感じで海外サイトを参考にするとGalaxy S25 Ultraは14時間49分です。

中華系が15時間を超えていることを考えるとちょっとスコアは物足りないのかなと思います。とはいえOppo Find X8 Ultraは14時間31分なのでスペックを考えると電池持ちは良くないです。

シリーズの中でみるとOppo Find X8 Proに大きく劣る感じでもうちょい頑張って欲しかったです。

充電速度に関してGalaxy S25 Ultraは充電開始30分で72%でフル充電に要した時間は59分です。そしてOppo Find X8 Ultraは充電開始30分で94%でフル充電に要した時間は37分と圧倒的です。

一方でGalaxy S25 UltraはQi2.1に対応していますが本体にマグネットを内蔵していないです。さらにマグネットタイプのワイヤレス充電器も用意されていませんがOppo Find X8 UltraはQi2に対応していないとはいえ最大50Wで充電することが可能でAIRVOOQに対応と汎用性が高いです。

その他を比較。

そして生体認証に関して両機種ともインカメラを利用した2D顔認証に加え超音波式指紋センサーを搭載しており普段使っている感じだとGalaxy S25 Ultraの方がちょっとゆっくりという印象です。

Oppo Find X8 Ultraの方がコストが安いセンサーを搭載していることを考えると効率的です。そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。

Galaxy S25 Ultraは高音になると音が散らかる印象ですがOppo Find X8 Ultraはそれ以上に散らかります。スピーカー全体でみた時はGalaxy S25 Ultraの方がよほど安定しているのかなと思います。

カメラを比較。

最後にカメラを確認していきたいと思いますがまずメインカメラセンサーのサイズが全然違います。

また望遠センサーを2つ搭載していることは一緒ですが単純にOppo Find X8 Ultraの方がデカいです。またOppo Find X8 Ultraのみテレマクロに対応しているので個人的には汎用性が高いです。

とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。

超広角で撮影。

今回のサンプルはGalaxy S25 Ultra/Oppo Find X8 Ultraの順番になっているので予めご了承下さい。

全体的にOppo Find X8 Ultraの方が明るく補正されている印象を受けます。

広角で撮影。

影になっている部分においてGalaxy S25 Ultraは黒潰れしている印象を受けます。

センサーサイズの違いからもGalaxy S25 Ultraの方が背景の処理が雑に感じます。

高照度の環境で風景を撮る分にはセンサーサイズの差は全く気にならないです。

ポートレートで撮影。

Galaxy S25 Ultraの方が被写体に寄って撮影しやすい印象を受けます。

ただ被写体が複雑になるとGalaxy S25 Ultraはフォーカス精度がちょっと甘めという印象を受けます。

次に2倍で撮影してみました。

色味含めてGalaxy S25 Ultraの方が安定している印象を受けます。

次に両機種とも光学となる3倍で撮影してみました。

このサンプルだとOppo Find X8 Ultraはちょっと過剰気味に感じます。

そしてGalaxy S25 Ultraは5倍でOppo Find X8 Ultraは6倍で撮影してみました。

今回比較して思うのはGalaxy S25 Ultraは比較的暗めでOppo Find X8 Ultraは明るく補正する印象で、Oppo Find X8 Ultraは明るく補正するからこそバランスが崩れている時があります。

望遠で撮影。

まず両機種とも光学となる3倍で撮影してみました。

次にOppo Find X8 Ultraは光学となる6倍で撮影してみましたが、流石にクリアに撮影できている印象を受けます。

次に10倍で撮影してみましたがGalaxy S25 Ultraは色がくすんでいるように見えます。

20倍で撮影してみましたがOppo Find X8 Ultraの方がノイズが少ないとはいえ加工感はかなり強めに感じます。

30倍になるとGalaxy S25 Ultraは被写体に歪みが発生しています。

50倍になると雲泥の差という感じです。

最後に100倍で撮影してみましたがOppo Find X8 UltraはAIで補正していることもありまだマシという感じです。

光学ズームで撮影。

次に光学となる3倍で撮影してみました。

Oppo Find X8 Ultraの方がクリアに撮れている印象を受けますがGalaxy S25 Ultraほど寄れない印象を受けます。

センサーサイズの差もあるのか背景処理に大きな違いがあります。

中距離の撮影だと意外といい勝負です。

次にGalaxy S25 Ultraは5倍でOppo Find X8 Ultraは6倍で撮影してみました。

6倍になるとOppo Find X8 Ultraは被写体に全然寄れないです。

Oppo Find X8 Ultraの方がボケ感がちょっと強めです。

倍率が違うとはいえOppo Find X8 Ultraの方がちょっとノイズが多い印象を受けます。

マクロで撮影。

Galaxy S25 Ultraは超広角を利用したマクロ撮影に対してOppo Find X8 Ultraは望遠を利用したマクロ撮影です。

被写体によりますがテレマクロの方が作品のように撮れます。

超広角(低照度)で撮影。

次に低照度の環境で手持ちかつナイトモードでサンプルを撮影してみました。

流石にGalaxy S25 Ultraの方が白飛びもフレアも抑制されています。

広角(低照度)で撮影。

やはりOppo Find X8 Ultraの方がノイズが少ないです。

またOppo Find X8 Ultraの方がディテールも生きています。

広角になるとOppo Find X8 Ultraもいい勝負が出来ています。

光学ズーム(低照度)で撮影。

次に両機種とも光学となる3倍で撮影してみました。

センサーサイズの差が地味に出ている印象を受けます。

そしてGalaxy S25 Ultraは5倍でOppo Find X8 Ultraは6倍で撮影してみました。

望遠画角になると意外にもOppo Find X8 Ultraの方が白飛びが抑制されている印象です。

望遠(低照度)で撮影。

まずは2倍で撮影してみました。

そして両機種とも光学となる3倍で撮影してみましたがOppo Find X8 Ultraは手ブレが発生しています。

Galaxy S25 Ultraは5倍でOppo Find X8 Ultraは6倍で撮影してみました。

最後に10倍で撮影してみましたがOppo Find X8 Ultraの方が安定している印象を受けます。

まとめ。

今回はGalaxy S25 UltraとOppo Find X8 Ultraをざっくりと比較してみました。結局のところ大陸版しか存在していないためカメラにどれだけ魅力を感じるかになると思います。

ちなみに中国における価格を比較するとGalaxy S25 Ultraの256GBモデルは9699元に対してOppo Find X8 Ultraは6499元と圧倒的にOppo Find X8 Ultraの方が安いという感じになります。

可能であればOppo Find X8 Ultraはグローバル展開してほしいところで勢いをつけてほしいです。中華系のUltraの中ではまだバランスがいいからこそグローバル展開しないのが勿体無いです。

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