2025年の中華系フラッグシップをみる限りトレンドとなっているのが大型望遠を搭載することです。ちなみにHonor Magic 7 RSRに加えvivo X200 Ultraも2億画素の大型望遠を搭載すると予測されています。
またHuawei Pura80 Ultraは最大となる1/1.3インチの望遠センサーを搭載するとの予測もあります。今回は同じ望遠センサーを搭載したXiaomi 15 Ultraとvivo X200 Proの比較レビューを主観的にまとめたいと思います。
デザインを比較。
最初にデザインから確認していきたいと思いますが両機種ともカラバリによって大きな特徴があります。ただ何方かと言えばXiaomi 15 Ultraは全体的にシックな印象で高級感を優先している印象です。
一方で手持ちの個体でみるとvivo X200 Proのブルーは今や珍しいグラデーションカラーを採用しています。
光の反射によって雰囲気が変わるというのはXiaomi 15 Ultraのブラックも一緒ですがvivo X200 Proのブルーに関しては光沢仕上げなのでざっくり言えば本当にギラギラしています。
個人的には指紋が目立ちにくいマット仕上げの方が好きですがここまで振り切れると逆にありです。何よりGalaxy Note10シリーズの頃に一時期流行ったグラデーションカラーが復活したのは興味深いところです。
筐体サイズを確認すると縦横はほとんど一緒ですが本体の厚みに1mmの近く差があります。ちなみに注意点としてvivo X200 Proのブラックはもっと薄くてXiaomi 15 Ultraのシルバーはもっと分厚いので欲しいと思うカラバリによって筐体サイズや重さが地味に変わります。
両機種ともサイドフレームはフラット形状でバックパネルもサイドにかけて僅かに湾曲しています。正直自分の手の大きさだと持ちやすさに関してはほぼ一緒で強いていうならvivo X200 Proはサイドフレームも光沢仕上げということもあるのかツルツルして僅かに滑りやすいかなと思います。
ちなみにカメラバンプ込みの厚みを計測してみるとvivo X200 Proは14.8mmに対してXiaomi 15 Ultraは15.9mm前後と本当に僅かですがvivo X200 Proの方が薄くなっています。
ただ筐体サイズが薄い分vivo X200 Proの方がカメラバンプはちょっと目立ちやすいかなと思います・
またカメラデザインに関しては両機種とも巨大なサークル型を採用しており非常に似ています。ただvivo X200 Proはトリプルレンズに対してXiaomi 15 Ultraはクワッドレンズなので本体の厚みが増しているとはいえXiaomi 15 Ultraの方が上手く詰め込んだなという印象です。
またこれだけカメラ部分が大きいのでテーブルに置いた時は左右にガタガタしない感じです。ちなみに耐久性の部分に関して両機種ともバックパネルはガラスと共通ですが詳細は不明です。
ただXiaomi 15 Ultraはカメラ部分をGorilla Glass 7iでカバーすることで担保しています。
一方でXiaomi 15 UltraはIP68ですがvivo X200 ProはIP69にも対応とより強化されています。ざっくり言えば水中でもしっかり撮影したいと思う人はIP69に対応していた方がいいのかもしれません。
あくまでも個人的には持ちやすさの部分ではほぼ一緒でデザインの全体的な雰囲気も似ています。ただ手持ちのカラバリでみればvivo X200 Proの方がデザインでちょっと遊んでくれている印象を受けます。
一方でXiaomi 15 Ultraはシックでよりカメラを意識したデザインを採用している印象です。
ディスプレイを比較。
次にディスプレイですが両機種ともマイクロクワッドカーブディスプレイを共通で採用しています。一方でディスプレイの耐久性に関してXiaomi 15 UltraはXiaomi Shield Glass 2.0を搭載しています。
そしてvivo X200 ProはArmor Glassを採用したことで前モデル対比で耐衝撃性が11倍改善しているとアピールしています。
ただ両機種とも前モデルと比較しての数値しかなく他社と比較してどうなるのか正直不明です。あくまでも主観ですがメーカーのアピールする耐久性は過信せず慎重に使った方がいいと思います。
ディスプレイ輝度を比較。
そしてディスプレイの視認性に直結する部分としてディスプレイ輝度で海外サイトを参考にするとXiaomi 15 Ultraは自動調節で1599nitsに対してvivo X200 Proは1881nitsと明るいです。
ただ屋内で比較してみると表示するコンテンツによってはXiaomi 15 Ultraの方が明るい時もありますが一方で夜に屋内で比較してみるとvivo X200 Proの方が明るく感じることもありほぼ変わらないという印象を受けます。
正直気にするような差はありませんが屋外だとvivo X200 Proの方が僅かに明るい印象です。
コンテンツの見え方を比較。
そして基礎的な部分でみるとvivo X200 Proは表示解像度が1.5KなのでXiaomi 15 Ultraに及ばないとはいえ人間の目が識別できるレベルの違いではないので気にする必要はないと思います。
むしろvivo X200 Proは撮影した写真を忠実に表示できるようにツァイスマスタースクリーンを搭載していることに加えカラーマッチング指数であるCMF2015に対応と目的がはっきりしています。
ただYouTubeを再生してみても十分に見やすいディスプレイで色味は好みかなと思います。今回の比較だと自分の目であればvivo X200 Proの方がちょっとだけ赤みが強い印象を受けます。
あと細かい部分で言えばXiaomi 15 Ultraは1920Hzに対してvivo X200 Proは2160HzのPWM調光に対応しているため自分は認識出来ませんが僅かにディスプレイのチラつきは抑制されています。
少なくともvivo X200 Proはディスプレイにより特色を持たせましたがスペックではほぼ変わらないという印象を受けます。ただ強いていうならvivo X200 Proの方が明るく感じることが多いので見やすいという印象です。
生体認証を比較。
あと合わせて確認したい部分として生体認証でインカメラを利用した2D顔認証を共通で搭載しています。また画面内指紋センサーも超音波式と共通で同じサプライヤーのセンサーを採用しています。
自分の指紋だとほとんど差がない印象で超音波式になったからこそストレスなく認証ができます。また超音波式を採用したことで指紋認証のセキュリティ強化にも繋がっている可能性があります。
基礎スペックを比較。
そして基礎スペックを比較していきたいと思いますが両機種ともAndroid15をベースにした独自UIを採用しています。たまに勘違いされている方がいますが独自UIであってもAndroidをカスタマイズしたものになります。
またアップデートサポート期間に関してセキュリティアップデートはXiaomi 15 Ultraが長いです。
そしてAIに関しては両機種ともグローバルモデルであればGeminiをベースにしたAI機能にも対応しています。ただGoogle AIやGalaxy AIと比較すると基礎的な部分のみの対応で最低限という印象を受けます。
ちなみに詳細は不明ですが中華系は大陸版とグローバル版でベースにしているAIが違うことが多いです。そのためグローバル版に関してはAIへの対応が最低限というか遅れ気味になっているのかもしれません。
あとXiaomi 15 Ultraは国内で発売されるのでサポートの部分では大きなアドバンテージになります。
容量構成を比較。
そして容量構成に関して両機種ともRAM16GBで同じでストレージオプションは香港版でみた場合Xiaomi 15 Ultraは1TBモデルまで用意されておりvivoはそこまで積極的ではないです。
両機種ともストレージ規格はUFS4.0に対応しておりSDカードスロット非対応となっています。そして発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回連続で回して負荷をかけてみました。
パフォーマンスの持続性と発熱を比較。
Xiaomi 15 Ultraは開封初日に計測したこともありますが発熱しやすく3回連続で計測することが出来ませんでした。一方でvivo X200 Proに関しては開封初日のタイミングであっても強制終了にはならなかったです。
計測終了ごとに外部温度を計測してみたところvivo X200 Proは37.1/37.0/34.3度に対してXiaomi 15 Ultraは41.0/45.8度で時間をおいてから計測した3回目が44.5度という感じです。
あくまでも個人的な印象としてSnapdragonよりDimensity搭載機種の方が安定していると思います。そしてパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testをしてみました。
安定率でみるとvivo X200 Proの方が低いですが早めにスロットルダウンをかけた影響かもしれません。その分スコアも低くなっていますが計測終了後に外部温度を計測したところvivo X200 Proは39.0度に対してXiaomi 15 Ultraは45.3度と発熱のしやすさに大きな差がある印象を受けます。
少なくとも自分のようにゲームをやらないユーザーならvivo X200 Proの方が安定しやすいです。
バッテリー関連を比較。
次にバッテリー関連に関してXiaomi 15 Ultraの大陸版は6000mAhなのでグローバル版は容量が削減されています。そしてvivo X200 Proのヨーロッパ向けのモデルは5200mA程度で香港版に関しては大陸版と同じ6000mAhのバッテリーを搭載しています。
少なくともvivo X200 Proはグローバル版でも購入する場所で容量が異なるので特に注意が必要です。そしてvivo X200 Proは6000mAhを搭載したモデルを基準にした場合海外サイトのテスト結果で15時間9分とかなり安定した印象ですがXiaomi 15 Ultraに関しては16時間オーバーと強いです。
今後Xiaomi 15 Ultraをじっくり使う必要がありますがテスト結果なら割と圧倒的な差があります。そして充電速度に関してvivo X200 Proはカメラ部分の大型化により充電速度が制限されたとの話があります。
ただほぼ同じような感じのXiaomi 15 Ultraは充電速度に影響が出ていないのは単純にすごいです。ちなみに海外サイトを参考にするとvivo X200 Proは充電開始30分で68%でフル充電に49分です。
一方でXiaomi 15 Ultraは充電開始30分で72%でフル充電に要した時間は51分とほぼ一緒です。ただバッテリー容量に地味に差があることを考えるとvivo X200 Proの方が平均充電速度は速いです。
そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。Xiaomi 15 Ultraは特に高音がスカスカですが全体でみるとまだvivo X200 Proよりマシという印象を受けます。
カメラを比較。
最後にカメラを確認していきたいと思います両機種とも望遠が大きな特徴の機種になります。またvivoはカールツァイスと共同開発しておりXiaomiはライカと共同開発とある意味代理戦争です。
メインカメラセンサーに関してはUltraモデルはお馴染みとなる1インチのLYT-900を搭載しています。一方で超広角はvivo X200 Proが採用しているJN1の方が単純に考えれば古いと思います。
そして望遠に関してXiaomi 15 Ultraは2つ搭載したことで明確な役割分担されておりHP9は長距離となっています。一方でvivo X200 ProのHP9は最大20倍のテレマクロから最大100倍のズームまでマルチに対応しています。
とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
超広角で撮影。
今回のサンプルはvivo X200 Pro/Xiaomi 15 Ultraの順番になっているので予めご了承下さい。
そもそもチューニングの方向性の違いということもありますがシーンによってはvivo X200 Proの方が明るく補正されますが、逆にシーンによってはvivo X200 Proの方が暗くなる時もあります。
広角で撮影。
今回のサンプルに関してXiaomi 15 Ultraはライカバイブラントモードでvivo X200 Proはツァイスナチュラルカラーモードで撮影しています。
次に接写をしてみましたがvivo X200 Proの方が被写体に寄りやすい印象を受けます。
vivoの方がより現実よりの色味を採用しているように見えます。
ポートレートで撮影。
センサーサイズの差もあるのかvivo X200 Proの方が被写体に寄りやすいです。
またvivo X200 Proはフォーカス精度も安定している印象を受けます。
次にvivo X200 Proは2.2倍でXiaomi 15 Ultraは2倍で撮影してみました。
やはりvivo X200 Proの方が寄りやすい印象を受けます。
次にvivo X200 Proは3.7倍でXiaomi 15 Ultraは3倍で撮影してみました。
vivo X200 Proは思っていたよりも寄れるかと思いきやフォーカスがちょっとずれています。
そしてvivo X200 Proは5.9倍でXiaomi 15 Ultraは4.3倍で撮影しています。
やはりXiaomi 15 Ultraの4.3倍は被写体にちょっと寄りにくいです。
望遠で撮影。
まずは3倍で撮影してみましたが光学となるXiaomi 15 Ultraの方が安定している印象を受けます。
次もXiaomi 15 Ultraにとって光学となる4.3倍で撮影してみました。
10倍で撮影してみましたがXiaomi 15 Ultraの方が僅かにノイズが多い印象を受けます。
次に20倍で撮影してみましたがXiaomi 15 Ultraが一気にノイズが増えた印象です。
そして30倍で撮影してみましたがvivo X200 Proの方が安定している印象を受けます。
50倍で撮影してみましたがXiaomi 15 Ultraの方が全体的に明るいけどノイズが多い印象を受けます。
100倍になるとXiaomi 15 Ultraの方が安定している印象を受けます。
スーパーマクロで撮影。
次に両機種ともマクロモードをオンにして撮影してみました。ちなみにXiaomi 15 Ultraはスーパーマクロモードがオンの状態だと最大2倍までですがvivo X200 Proは20倍までズームすることが可能です。
マクロ撮影に関してはvivo X200 Proの方が汎用性が高いです。
光学ズームで撮影。
次にvivo X200 Proは3.7倍でXiaomi 15 Ultraは4.3倍で撮影しています。
接写になるとvivo X200 Proの方が取り回しが優秀です。
次に倍率はそのままで中距離で撮影してみました。
Xiaomi 15 Ultraの方がノイズが多いですが明るめに補正されています。
そして30倍で撮影してみましたがXiaomi 15 UltraはAIで補正されていることもあり色味が全然違います。
超広角(低照度)で撮影。
そして手持ちかつ低照度の環境でサンプルを撮影してきました。
Xiaomi 15 Ultraはきつめのフレアが発生しています。
広角(低照度)で撮影。
発売直後と比較してvivo X200 Proはだいぶフレアが発生しにくくなりました。
Xiaomi 15 Ultraはナイトモードを固定化することが出来なくなったこともあり手ブレしやすいです。
今後のチューニング次第だと思いますが現時点ではvivo X200 Proの方が安定している印象です。
望遠(低照度)で撮影。
まず2倍で撮影してみました。
次に3倍で撮影してみましたがXiaomi 15 Ultraは手ブレしやすい。
最後にXiaomi 15 Ultraにとって光学となる4.3倍で撮影しましたが、現時点だよ夜はvivo X200 Proの方が安定している印象を受けます。
まとめ。
今回は現時点で望遠最強決定戦となるvivo X200 ProとXiaomi 15 Ultraを比較してみました。少なくとも国内で使うことを想定すれば正規販売されるXiaomi 15 Ultraの方がアドバンテージだと思います。
そして主観ですが自分はポートレートや低倍率の撮影が多いことからもvivo X200 Proの方が相性がいいという感じでXiaomi 15 UltraのHP9は自分の用途だと使用範囲が限定されてしまいます。
結局のところ自分の使い方だと前モデルと同じ光学3倍に対応したIMX858がメインになっちゃいます。何より望遠センサーの使い方は全然違うのでここでユーザーの好みが分かれるかなと思います。