Samsungの幹部は開発チームに対して折畳式機種の薄型化を進めるように指示したことを明らかにしています。それくらい中華メーカーの機種と比較するとGalaxy Zシリーズのデザインは遅れています。
ただリーク通りであれば2025年にはかなり薄型化が進むとも噂されています。今回はOppo Find N5とGalaxy Z Fold 6の比較レビューを主観的にまとめたいと思います。
デザインを確認。
まずデザインから確認していきたいと思いますがで現時点で最も差がある部分だと思います。正直なところGalaxy Z Fold 6は中華系と比較すればデザインは2年弱遅れている印象を受けます。
一方でOppo Find N5は本体を閉じても開いても現時点で世界で最も薄い折畳式機種です。
まず本体を開いた状態で比較すると縦幅にしろ横幅にしろ大きさにかなりの違いがある印象です。Oppo Find N5は他社含めて大きめのサイズに対してGalaxy Z Fold 6は小さめという感じです。
Samsungはホームボタンを搭載していた時代のiPad miniを強く意識したとも言われており、そのせいか本体サイズが他社と比較すればコンパクトですが逆に薄型化しにくい状況です。
本体を開いた状態だと1.4mmの差があり実際に比較しても本体の厚みにかなり差があります。両機種ともサイドフレームはフラット形状かつマット仕上げの採用と質感は地味に似ています。
だからこそ本体の厚みの差がより顕著に感じやすくOppo Find N5がちょっと薄すぎなのかもしれません。
また本体を閉じた状態で比較してみると3mm近くの差があり横幅の違いからも余計に差を感じます。正直なところOppo Find N5と比較してしまうとGalaxy Z Fold 6は悪く言えばチビデブという感じです。
一方で取り回しはGalaxy Z Fold 6の方が圧倒的に優れていると思うかもしれません。
本体を閉じた状態だとGalaxy Z Fold 6の方がもちろん片手操作しやすいですが片手で持つとサイドフレームのエッジが立っているからこそフィット感が悪くずっしり感もかなり強めです。
逆にOppo Find N5は横幅ありますが本体が薄いからこそか想定以上におさまりやすいです。少なくとも自分の手の大きさだとOppo Find N5は十分に持ちやすいので単純にデカい方がいいと思っちゃいます。
本体背面を確認するとバックパネルはフラット形状かつガラスの採用と質感にあまり差はないです。
ただ好みが分かれる部分としてカメラデザインで単純にすっきり見えるのはGalaxy Z Fold 6だと思います。一方でテーブルに置いた時には左右にガタガタしやすいのでユーザーの使い方次第かなと思います。
Oppo Find N5のデザインが際立っているからこそ小さければ持ちやすいという考え方は一概に言えないという感じで折畳式機種の特性を活かすなら単純にデカい方が有利だと思います。
メインディスプレイを確認。
そしてメインディスプレイを確認していきたいと思いますが筐体サイズの違いからも地味に差があります。ディスプレイサイズの差は単純に視認性に直結してくるのでユーザビリティの違いになります。
コンテンツの表示を比較。
まずマンガUPを本体縦向きの状態でコンテンツを拡大表示してみましたが大きさに差があります。
次に本体縦向きのまま見開き表示にすると横幅の違いからもOppo Find N5のが大きく表示されていることを確認できます。
そして本体を横向きにして拡大表示してみましたが本体横幅の違いからもコンテンツの大きさに差があります。
最後に本体横向きの状態で見開き表示にしてみましたがOppo Find N5の方が大きく表示されていることを確認できます。少なくともGalaxy Z Fold 6がUnder Display Cameraを搭載していることがプラスに作用しているように見えないです。
次に本体縦向きでYouTubeを再生してみるとコンテンツ部分はOppo Find N5の方が大きいです。また関連動画含めた一度に表示できる情報量の部分もほとんど差がないことを確認できます。
次に全画面表示に切り替えてみましたが単純にOppo Find N5の方がコンテンツが大きく表示されます。
そして本体を横向きにしてみましたが一度に表示できる情報量はほぼ一緒でもOppo Find N5は全体的に大きくコンテンツを表示することが出来ておりGalaxy Z Fold 6に勝ち目がないです。
一応全画面表示にもしてみましたがOppo Find N5の方がコンテンツを大きく表示できています。あと個人的に気になった部分としてOppo Find N5の方がディスプレイの青みが強く感じます。
またUnder Display Cameraに関してOppo Find N5のように端に寄せればそこまで必要ないと思っちゃいます。結局Galaxy Z Fold 6のインカメラの位置だとUnder Display Cameraを採用したメリットがまだあるのかなという感じです。
やはりブック型の折畳式機種に求めれる部分としてはコンテンツの視認性が最も重要だと思います。その中で筐体サイズの差は割と致命的でOppo Find N5の方が折畳式の良さを発揮できている印象を受けます。
ディスプレイ輝度を比較。
そしてもう一つディスプレイの視認性に直結する部分として輝度でOppo Find N5は自動調節で1188nitsに対してGalaxy Z Fold 6は1630nitsとテスト結果では大きな差があります。
ただ屋内で比較してみると本当に僅かにGalaxy Z Fold 6の方が明るいかなという印象です。両機種とも平均値が高いのか常に明るいと感じることが多いディスプレイを搭載していますが直近でみるとOppoの機種の方がさらに明るいと感じることが多くOppo Find N5も十分に明るいです。
ちなみに屋外でカメラのサンプルを撮影してきた時に動画撮影中は圧倒的にGalaxy Z Fold 6の方が明るく、一方で写真撮影中は圧倒的にOppo Find N5の方が明るいと感じることが多かった印象です。
サブディスプレイを比較。
そして次にサブディスプレイを確認していきたいと思いますがディスプレイサイズに大きな差があります。Galaxy Z Fold 6はアスペクト比23:9とかなり縦長なので視認性はあまり優れていません。
コンテンツの表示を比較。
一応本体縦向きの状態でマンガUPでコンテンツを表示してみると想定通りの差があります。
また本体横向きにして見開き表示に切り替えてもOppo Find N5の方が圧倒的に見やすいです。
さらに本体縦向きの状態でYouTubeを再生してみるとコンテンツ部分はOppo Find N5の方が大きく表示されますがアスペクト比の違いからGalaxy Z Fold 6の方が情報量は多いです。
最後に全画面表示にしてみましたが単純にOppo Find N5の方がデカくて見やすいと思います。
ディスプレイ輝度を比較。
またディスプレイ輝度を確認するとOppo Find N5は自動調節で1178nitsに対してGalaxy Z Fold 6は1559nitsとテスト結果ではGalaxy Z Fold 6の方が明るいです。ただメインディスプレイと同様に平均値が高いのか実際に比較してもほとんど差がない印象です。
メインも一緒ですがHDRの動画をバンバンみたりするかで評価が分かれてくるかなと思います。何よりサブディスプレイが通常のスマホのように快適に使えるかで満足度が変わってきます。
自分は屋内では基本メインディスプレイで屋外ではサブディスプレイなのでかなり重要視している部分です。
あくまでも今回の2機種でみるとoppo Find N5の方が圧倒的にユーザビリティが高いです。何よりOppo Find N5はストレートタイプの大型モデルとほとんど同じ感じに使えて時にはディスプレイサイズを2倍にすることが出来ると考えると単純にすごいなと思います。
折畳式機種特有機能の比較。
次に折畳式機種特有機能としてヒンジですがGalaxy Z Fold 6の方が品質が高い印象を受けます。本体の開きやすさという面でGalaxy Z Fold 6の方が優秀なことに加え180度に近づいても細い角度調整が可能でOppo Find N5はそこまで細かな角度調整は出来ないです。
個人的には120度あたりまで出来れば十分ですがGalaxy Z Fold 6の方が汎用性が高いです。
ディスプレイの折目を比較。
そして2つ目としてディスプレイの折目ですがGalaxy Z Fold 6の方が目立ちやすい印象です。
実際に使っている時はディスプレイを正面から見ることになるのでそこまで気にならないです。ただGalaxy Z Fold 6の折目の方が狭くて深いため折目が分かりやすいと思います。
Oppo Find N5はまだ購入したばかりなので今後様子見が必要ですが実際に触ってみてもGalaxy Z Fold 6は折目部分が明らかに凹んでいるのでゲームをする時に邪魔かもです。
ヒンジ構造が違うこともありますがディスプレイの折目はOppoの方が技術が優秀に感じます。
フレックスモードを比較。
そしてフレックスモードに関してGalaxy Z Fold 6は非対応アプリを強制化するオプションがあります。一方でOppo Find N5では追加されなかったので自分の使い方だとここは割と致命的な差です。
ただ愛用しているAmazon Prime Videoが最適化されていないとはいえ分割表示になります。そのためまだマシですが正直オプションで制御できるようにしてくれておいた方がいいです。
オプションを比較。
その他メインディスプレイからサブディスプレイの切り替えに関してGalaxyはアプリごとの設定はもちろん全体での一律設定も可能ですがOppo Find N5は一律設定しか出来ません。
またGalaxy Z Fold 6はメインディスプレイとサブディスプレイで異なるアプリ配置に設定可能で。さらにマルチタスク機能においてGalaxy Z Fold 6は専用アプリが必要ですが2種類の動画アプリを同時に再生することが可能なのでオプションに関してはGalaxyの方が圧倒的です。
ちなみにGalaxy Z Fold 6はアプリの上下分割も割と柔軟に出来るので汎用性が高いです。あくまでも主観ですがGalaxy Z Fold 6はオプションが過剰でOppo Find N5はちょい足らないという印象を受けます。
Galaxy Z Fold 6の方がオプションが豊富なのでハマるユーザーはめっちゃハマると思います。
基礎スペックを比較。
そして基礎スペックに関してOppo Find N5はメジャーアップデートが最大4回と地味に差があります。ただ個人的にはアップデートサポートの差よりも国内で正式販売されていない方が痛いです。
自分は使用期間が短いため遭遇した時はありませんがディスプレイのフィルムが浮いてきてしまう現象が発生する個体もいるので長期利用の場合はメンテナンスが必須になります。
だからこそOppoには頑張って国内でも折畳式機種を正式販売してほしいかなと思います。
AIは明確な差
そして両機種ともGeminiをベースにしたAIに対応していますがGalaxy AIの方が進んでいる印象を受けます。とりあえずOppo Find N5で出来ることは基本Galaxy Z Fold 6でも出来る感じになります。
そのためAIを重視したいと思うユーザーはGalaxyを選んでおけば間違いないかなと思います。ただGalaxy AIが完全に無料で使えるのは年内までなので今後どこまで無料なのかは不明です。
何よりGalaxy Z Fold 6はカスタマイズが大きな特徴でユーザーの細かいニーズに応えている印象を受けます。
一方でOppo Find N5はApple製品との連携強化でMacのリモートコントロールは面白いです。個人的にはApple製品とのデータ共有が簡単になってくれたのは付加価値がかなり高いです。
なのでユーザーの周辺アクセサリーによって大きく評価が分かれてくるのかなと思います。
容量構成を比較。
そして容量構成に関してOppo Find N5の方がRAMの容量が多い上に仮想RAMにも対応しています。一方でストレージは多くの地域で512GBモデルのみなのでGalaxy Z Fold 6の方が豊富です。
パフォーマンスと発熱を比較。
次に発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回連続で回して負荷をかけてみました。SoCの世代が異なるため当たり前ですがトップスコアでみればOppo Find N5の方が高いです。
Oppo Find N5は世界で初めて7コアバージョンのSnapdragon 8 Eliteを搭載した機種です。
単純に電池持ちと発熱とのバランスをとった可能性が高く計測終了ごとに外部温度を計測するとOppo Find N5は31.8/31.8/32.7度でGalaxy Z Fold 6は36.2/39.2/39.0度と高いです。
Oppo Find N5は本体がかなり薄いからこそ可能な限り発熱を感じにないように配慮している印象を受けます。一方でGalaxy Z Fold 6はベイパーチャンバーを大型化させるなどパフォーマンスの持続性を意識しているように見えます。
その結果同じ負荷をかけた場合Galaxy Z Fold 6の方が発熱を圧倒的に感じやすいです。またパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testをしてみました。
個人的にOppo Find N5は想定よりも大幅に不安定になったと思いますが安定率でみるとGalaxy Z Fold 6よりマシでスコアに関してもOppo Find N5の方がまだ高いという感じです。
ゲームをやらないため何ともですがOppo Find N5の方がベンチだけで見れば安定しています。
バッテリー関連を比較。
そしてバッテリー関連に関してOppo Find N5ばシリコンカーボンバッテリーを搭載していることから容量で大きな差があります。また単純に電池持ちの差に繋がっておりGalaxy Z Fold 6は電池持ちがそもそも微妙です。
自分の使い方だと寝る前の電池残量が50%前後のことが多いですが最適化が終了していないOppo Find N5の方が明らかに安定している印象で電池持ちには地味に差があると思います。
そして充電速度に関してGalaxy Z Fold 6は充電開始30分で49%でフル充電に86分です。一方でOppo Find N5に関しては充電開始30分で72%でフル充電に要した時間は52分と地味に差があります。
何よりSamsungはGalaxy Note7の件以来充電速度に関してはかなり慎重になっている印象です。
その他を比較。
その他Galaxy Z Fold 6はIP48に対応していますが砂の中とかに突っ込むのはNGになります。一方でOppo Find N5は折畳式機種としては世界初となるIPX9に対応した機種と差があります。
生体認証に関してインカメラを利用した2D顔認証と側面式の指紋認証と全く一緒です。ちなみに日常生活では関係ないと思いますが連続認証であればOppo Find N5の方が快適です。
そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみましたが音量にしろ音質にしろGalaxy Z Fold 6の方が圧倒的に優れている印象で比較にならいです。
カメラを比較。
最後にカメラを確認していきたいと思いますがメインカメラのセンサーサイズはほぼ一緒ですが超広角はどっちもどっちで望遠に関してはOppo Find N5の方がまだマシという感じです。
ちなみにOppo Find N5は最大120倍に対してGalaxy Z Fold 6は最大30倍と余裕がないです。またOppo Find N5はテレマクロに対応していますがGalaxy Z Fold 6はマクロに非対応と、とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
超広角で撮影。
今回のサンプルはGalaxy Z Fold 6/Oppo Find N5の順番になっているので予めご了承下さい。
意外とOppo Find N5の方が全体的に明るく補正されている印象を受けます。
広角で撮影。
Galaxy Z Fold 6の方が黒が濃いめの補正に見えます。
次に接写してみましたがGalaxy Z Fold 6の方が綺麗なボケ感に感じます。
やはりGalaxy Z Fold 6の方が彩度が高く感じます。
ポートレートで撮影。
Galaxy Z Fold 6は加工感が強すぎる印象を受けます。
Oppo Find N5の方が明るく補正されている印象を受けます。
次に2倍で撮影してみました。
Oppo Find N5のサンプルは派手に失敗しました。
そして3倍で撮影してみました。
3倍になるとGalaxy Z Fold 6の方が最短撮影距離が長くなる感じです。
望遠で撮影。
まずは光学となる3倍で撮影してみました。
次に6倍で撮影してみました。
10倍で撮影してみましたがGalaxy Z Fold 6はノイズが一気に増え、Oppo Find N5は加工感が一気に強化された感じです。
20倍で撮影してみましたがGalaxy Z Fold 6はすでに限界という感じです。
最後に30倍で撮影してみましたが、まだOppo Find N5の方がマシという感じでしょうか。
3倍で撮影。
次に3倍で接写してみました。
中距離だと彩度の違いが気になり、接写だとフォーカス精度の差が気になります。
超広角(低照度)で撮影。
次に低照度の環境でナイトモードかつ手持ちでサンプルを撮影してきました。
Galaxy Z Fold 6の方がノイズが少なく明るく撮れていることを確認出来ます。
広角(低照度)で撮影。
ちょっとOppo Find N5は加工感が強めです。
Galaxy Z Fold 6の方が白飛びが抑制されている印象です。
強い光源があるシーンだとOppo Find N5の方がゴーストが抑制されています。
望遠(低照度)で撮影。
まずは2倍で撮影してみました。
次に3倍で撮影してみましたがGalaxy Z Fold 6の方がノイズが少ない印象を受けます。
夜は全体的にGalaxy Z Fold 6の方が安定している印象を受けます。
まとめ。
今回はGalaxy Z Fold 6とOppo Find N5の比較レビューを主観的にまとめてみました。ハードでみれば圧倒的にOppo Find N5で使い方がシンプルな人ほど相性がいいと思います。
ざっくりいえばタブレットとスマホの兼用みたいな使い方をしたい人におすすめしやすいです。またパソコンやタブレットはApple製品を使っている人にとっても相性がいいと思います。
ちなみに表面的な価格で比較すると512GBモデルでみればOppo Find N5の方が1万円安いです。何より折畳式機種としての使いやすさに対してアプローチの方法が異なるという印象を受けます。