POCO X7 Pro 開封レビュー。超言われる高性能で安いスマホが欲しい人にピッタリ

年々フラッグシップモデルを中心に高価格化していることからも以前より中価格帯の機種がより注目集めるようになっている印象で2024年は直販市場を中心にかなり充実した印象です。

またスマホ市場が成熟期に入っているからこそ中価格帯の機種であっても完成度がどんどん高くなっている印象を受けます。今回はPOCO X7 Proを購入したの開封しつつGoogle Pixel 8aとの比較レビューをしてみたいと思います。

開封。

まず開封をしていきたいと思いますが黒を基調とした化粧箱でデザインはシンプルでカッコいいと思います。

付属品を確認するとUSB-Cケーブル。

SIMピンに説明書。

そして最大90Wに対応した電源アダプターも同梱されています。この価格帯の機種になると電源アダプターがカットされてもおかしくいのでかなり嬉しいところです。

またシンプルなクリアケースとはいえ専用ケースが同梱されているのもかなり嬉しいところです。

さらに公式サイトに記載がなかったことからも期待していませんでしたが開封の時点でスクリーンプロテクターが標準装着されているのは想定外でフィルムを別途買わなくても良かったみたいです。

何より付属品だけで最低限のアクセサリーが揃うのは嬉しいですがコストが大丈夫なのかと逆に心配になっちゃいます。

デザインを確認。

そしてデザインを確認していきたいと思いますが全カラバリでデュアルテクスチャーデザインを採用しており今回購入したイエローは黒い部分がレザーで黄色部分はちょっと凸凹しています。

ちょっと今までにない質感であえてケースなしで使っていくのも面白いのかなと思います。

そして本体上部を確認するとマイクにIRブラスターで本体左側面は特段何もありません。

次に本体右側面を確認すると音量ボタンに電源ボタンでボタンの色が違うので分かりやすいです。

最後に本体下部を確認するとSIMトレイにUSB-Cにスピーカーグリルにマイクと他社と一緒です。サイドフレームは他社のようにアルミフレームではなくコストカットのためかプラスチックを採用しています。

そのためアンテナスリットも不要となっておりマット仕上げなので質感はかなり高めの印象です。

デザインは好みが出るとはいえ個人的には5万円の機種がこの質感であれば十分だと思います。むしろ5万円の機種でよくフェイクレザーを採用して質感を高めることが出来たなと思います。

Pixel 8aと比較。

そして今回は2024年第4四半期に国内で最も売れたミドルであるPixel 8aとざっくりと比較していきたいと思います。POCO X7 Proは大型モデルに近いサイズ感となっているのでこの時点でユーザーを選びます。

ちなみにPOCO X7 Proはカラバリによってサイズが異なりプラスチックモデルの方が薄くて軽いです。

実際に持ってみるとPixel 8aの方が横幅がスリムであるため片手で持ちやすいですが逆に持ちやすいからこそ本体の厚みが気になる上にスペック以上にずっしり感が強めに感じてしまいます。

むしろPOCO X7 Proの方がスペック以上に薄くて軽く感じますがサイズ感はユーザーを選びます。

またデザイン全体でみるとPixel 8aはサイドフレームにバックパネルと丸みを帯びたデザインです。一方でPOCO X7 Proはサイドフレームにバックパネルとフラットのため引き締まって見えます。

ちなみにPixel 8aのサイドフレームにアルミを採用していることから重くなった原因の一つかもしれません。

バックパネルを確認するとPixel 8aは複合素材を採用していますがざっく言えばプラスチックです。ただマット仕上げを採用していることからも質感は高めですがPOCO X7 Proの方が高級感を感じます。

何よりプラスチックと聞くと安っぽいイメージがありますがガラスと比較すると割れにくいです。さらに本体が重くなりにくい上にコストカットもしやすいと廉価版では欠かせない素材だと思います。

そして好みが分かれる部分としてカメラデザインでPOCO X7 Proは垂直型の採用とすっきりです。一方でPixel 8aはデザインのためかカメラフレームがあるので好みが出やすいのかなと思います。

ただカメラフレームがあるからこそテーブルに置いた時に左右にガタガタしないのは魅力です。何よりPixel 8aはサイズ感を考えると重めでPOCO X7 Proは逆にちょっと軽く感じます。

POCO X7 Proは素材でしっかりコストカットしつつデザインでちゃんと質感を担保している印象を受けます。

ディスプレイを確認。

そしてディスプレイを確認していきたいと思いますがPOCO X7 Proのベゼルは地味にスリムです。個人的にベゼルはあまり気にしないですがベゼルが太いとデザイン上安っぽく感じやすいのも事実だと思います。

その中でPOCO X7 Proのベゼルはあまり太くないからこそデザイン全体で安っぽさを感じないんだと思います。

この辺Googleにも見習ってほしい部分でPixel 8aはお世辞にもベゼルがスリムとは言えないです。さらにPixel 8aはGorilla Glass 3に対してPOCO X7 Proは最新のGorilla Glass 7iを採用していることからもディスプレイへのコストのかけかたが正直全然違うと感じてしまいます。

何よりPixel 8aのディスプレイはスペックで分かりにくいとはいえ露骨にカットし過ぎです。

ディスプレイ輝度を確認。

スペック部分でみるとディスプレイサイズに大きな差がありコンテンツの見え方に直結します。

とりあえずYouTubeを再生してみるとPOCO X7 Proはちょっと色が濃いめに感じてしまいます。またディスプレイの視認性に直結する部分としてディスプレイ輝度で海外サイトを参考にするとPOCO X7 Proは自動調節で1265nitsに対してPixel 8aは1508nitsと地味に差があります。

むしろPixel 8aはテスト結果だけで見ればGalaxy S25など一部フラッグシップよりも明るいです。

ただ実際に屋内で比較してみるとテスト結果と異なりPOCO X7 Proの方が明るく見えます。単純にPOCO X7 Proの方が平均値が高いのか見やすいという印象でYouTubeにおいても明らかにPOCO X7 Proの方が明るいことから結果コンテンツが見やすいかなと思います。

ただ高照度の環境で屋外で確認した時はPixel 8aの方がしっかり明るいと感じることが多いです。

また両機種とも可変式ではないとはいえ最大120Hzのリフレッシュレートに対応しておりサクッと触った感じでは両機種とも残像を感じにくく個人的には十分に快適に感じます。

ただ強いて言うのであればPOCO X7 Proの方がサクサク感がちょっと強めなので好み次第です。POCO X7 Proはその他1920HzのPWM調光やDolby Visonへの対応などスペックでは十分です。

何よりPixel 8aと比較すればコストが嵩みやすいディスプレイにもしっかりコストをかけている印象を受けます。

基礎スペックを確認。

次に基礎スペックを確認していきたいと思いますが両機種とも現時点でAndroid15を搭載しています。ちなみにPOCO X7 ProはAndroid15をベースにしたHyperOS2となっており癖が強めに感じます。

個人的にカスタマイズ性どうこうよりも他のUIと比較しても目的の設定の場所が分からなくなることもあります。正直慣れの部分になると思いますがPixel 8aの方がシンプルで分かりやすいように感じます。

また国内で使う場合に大きな差に繋がっている部分としてPOCO X7 Proはローカライズが不十分です。まず通信関連でみるとPOCO X7 ProはeSIMに非対応な上にdocomoのn79やB21に非対応です。

さらにユーザーの評価が分かれる部分としてPOCO X7 Proはおサイフケータイに非対応です。少なくともXiaomiによるとローカライズをしっかりやっていればこの価格の実現は無理だったとしています。

またおサイフケータイに対応していればアップデートサポート期間も制限されていた可能性があります。何よりコストのことを考えるとグローバルモデルと共通化したのは妥当なのかなと思います。

それこそローカライズを完璧にすることで本体価格が2〜3万円高くなったら意味がないと思います。

容量構成を確認。

そして容量構成に関してPOCO X7 Proはオプションが2つあり今回購入したのは上位モデルのRAM12GB/ROM512GBモデルとなっており自分の使い方であれば十分な容量という感じです。

一方でPixel 8aはUFS3.1に対してPOCO X7 ProはUFS4.0と抑えるところは抑えています。ちなみに両機種ともSDカードスロットは共通で非搭載だからこそPixel 8aはちょっと寂しいです。

そしてPOCO X7 ProはTSMCの4nmプロセスノードを採用したDimensity8400-Ultraを採用しています。とりあえず発熱の程度を調べるためにベンチマークを3回連続で回して負荷をかけてみました。

パフォーマンスの持続性と発熱を確認。

POCO X7 Proは放熱性能を強化するために超大型となる5000mm2のループポンプを搭載しています。さらに3Dアイスループシステムの導入に加えCPUに特別設計された3Dバルジも搭載しています。

正直いつものことですがベンチマークスコアだけでみると比較にならないという印象を受けます。

何よりPOCO X7 Proはスコアで見ればSnapdragon 8 Gen 2搭載機種と同程度です。一方で内部温度はXiaomiの機種という感じで今回の計測でみると46.2度まで上昇しています。

合わせて計測終了ごとに外部温度を計測してみましたがPixel 8aは34.1/35.6/36.1度でPOCO X7 Proは38.0/40.4/41.1度とPixel 8aよりは高いですが内部温度ほど熱くないです。

また実際に持ってみても背面にレザーを採用していることもあるのかそこまで熱くないです。ただ計測終了後にちょっと触った感じだとPOCO X7 Proのみが明確にカクついた感じです。

次にパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testをしてみました。

意外だったのがPOCO X7 Proでパフォーマンスが高い上に安定率も77.5%とかなり高めです。やはりGoogle Tensorは長時間の負荷に向いておらずゲームパフォーマンスは低いです。

バッテリー関連を確認。

そしてバッテリー関連を確認するとPOCO X7 Proは6000mAhと大容量バッテリーを搭載しています。ただ海外サイトのバッテリーテストを参考にすると12時間43分なので容量の割には悪いです。

ちなみに4000mAhのGalaxy S25が12時間20分くらいなのでかなり無駄が多いことになります。残念なことにXiaomiの機種はバッテリー容量の割には電池持ちが悪いことが非常に多いです。

ただPOCO X7 Proは大容量バッテリーの搭載という力技で電池持ちを底上げした感じになります。一方でPixel 8aに関してはバッテリー容量も少なければスコアもそれ以上に悪いという感じです。

そしてPixel 8aは充電開始30分で33%でフル充電に129分ですがPOCO X7 Proは充電開始30分で83%でフル充電に要した時間は44分と充電速度に圧倒的な差があります。

ただPOCO X7 Proはワイヤレス充電に非対応のためここはユーザーで評価が分かれると思います。その他防水防塵に関してPixel 8aはIP67に対してPOCO X7 ProはIP68と一段階上です。

何より防水性能含めてPOC X7 Proの方が耐久性が一段階上とアクセサリーなしでも快適に使えるようにしているのかもしれません。

その他を確認。

生体認証に関してインカメラを利用した2D顔認証は共通ですがPixel 8aはクラス3に対応しています。そのため支払い時の本人認証に顔認証を使えるなど顔認認証で見ればセキュリティは一段階上です。

また両機種とも光学式画面内指紋センサーを搭載しており自分の環境だとPixel 8aの方が感度がちょっと悪いという印象でPOCO X7 Proの方が割と雑にやってもまだ認証できます。

そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。音量に関してはPOCO X7 Proが大きいですが音質に関してはPixel 8aの方が安定している印象を受けます。

カメラを確認。

最後にカメラを確認していきたいと思いますが両機種ともデュアルレンズカメラ構成を採用しています。POCO X7 Proは広角に1/1.96インチのIMX882でPixel 8aは1/1.73インチのIMX787を搭載しています。

またPOCO X7 Proの超広角はスペックでみるとお飾りでインカメラは4K動画に非対応などPixel 8aも十分といえませんが細部で地味に差がありカメラへのこだわりが違うのかもしれません。

とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。

超広角で撮影。

今回のサンプルはPOCO X7 Pro/Pixel 8aの順番になっているので予めご了承下さい。

全体的にPOCO X7 Proの方が明るく補正されますがノイズが多い印象を受けます。

広角で撮影。

逆光に近いシーンだとPixel 8aの方がフレアが発生しやすい印象を受けます。

次に接写をしてみましたがPixel 8aの方が被写体に寄りにくいです。一方で風などでちょっとでも被写体が動くとPOCO X7 Proは簡単にブレます。

POCO X7 Proは思っていたよりもサクサク撮れますがディテールはちょっと微妙です。

ポートレートで撮影。

そしてポートレートですがPixel 8aは最低倍率が1.7倍で、POCO X7 Proに関しては26mm/35mmの2択でまずは26mmで撮影してみました。

単純にPixel 8aの方が被写体に寄って撮影しやすいです。

次にPixel 8aは1.7倍でPOCO X7 Proは35mmで撮影してみました。

やはりPixel 8aの方が被写体に寄りやすい上にフォーカス精度も優秀という感じです。

望遠で撮影。

2倍で撮影してみましたがPOCO X7 Proはフォーカスが迷いに迷いまくった感じなのでタップして合わせています。

次に5倍で撮影してみましたがPixel 8aの方がノイズが多い印象を受けます。

POCO X7 Proは最大10倍まで対応していますが上記のサンプルは8倍で撮影しています。

2倍で撮影。

次に2倍で接写してみましたがPixel 8aの方がフォーカスを合わせやすいです。

次に中距離を撮影してみましたがPixel 8aの方が僅かに明るく補正されている印象を受けます。

超広角(低照度)で撮影。

次に低照度の環境で手持ちかつナイトモードでサンプルを撮影してきました。

全体的にPixel 8aの方が明るいですが白飛びもひどいです。

広角(低照度)で撮影。

POCO X7 Proは露光時間がかなり短いためPixel 8aと比較すると暗くなりがちです。

全体的にPOCO X7 Proの方が白飛びが抑制されますが上記の画像のようにバランスが崩れることもあります。

強い光源があるシーンだと意外にもあまり差がないです。

望遠(低照度)で撮影。

POCO X7 Proのナイトモードは0.6倍/1倍の2択でズームで撮影することが出来ません。そのためズームのサンプルだけは両機種とも通常モードで撮影しており、上記のサンプルは1倍で撮影しています。

次に2倍で撮影してみましたがPixel 8aの方がノイズが多い印象です。

最後に3倍で撮影してみましたがズームは照度関係なくPOCO X7 Proの方が安定している印象を受けます。

まとめ。

今回はPOCO X7 Proを購入したので開封しつつPixel 8aと比較レビューをしてみました。POCO X7 Proはベースモデルが約5万円で上位モデルが約6万円とめちゃくちゃ安いです。

よく高性能だけど安いスマホが欲しいというコメントがつきますがPOCO X7 Proが分かりやすい選択肢だと思います。POCO X7 ProはコストカットのためかeSIMやワイヤレス充電に非対応な上にローカライズも不十分です。

ただXiaomiとしては細部をしっかり整えるよりも安さを優先した結果で割り切っていて良いです。言ってしまえば何か目立った特徴があるというわけではなく絶対的な特徴が安いことだと思います。

なので細かい部分は置いておいて何より安さを優先する人におすすめしやすいかなと思います。

正直おサイフケータイ非対応で不満があるなら1万円くらいで中古の対応機種を別途買えばいいと思うくらい安いです。安さが正義というか国内におけるXiaomiのイメージをまさに体現した機種かなと思います。

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