あくまでも主観ですがSonyの今後の大きな課題の一つとしては「ミドルレンジモデル」の拡充。少なくとも若年層に魅力的に感じてもらえるミドルレンジモデルを出すことが出来なければ今後国内市場で生き残るのは厳しいと思います。
何よりXperiaを支えているメイン層は40歳以上の中高年であることが市場調査から判明しており、このままいくと幸先はかなり悪いです。今回Xperiaはフラッグシップモデルの開発が消極的になったら終わりだと思うので主観的にまとめたいと思います。
ノウハウが重要。
よくSonyはミドルレンジモデルの開発だけに集中すべきだと言われますが、個人的にはフラッグシップの開発に消極的になったらXperiaはそれこそ終わりなのかなと思います。
もちろんフラッグシップモデル専用に開発している機能もあればミドルレンジモデル向けに開発している機能もあると思います。とはいえメーカーとしてミドルレンジモデルは価格を優先する必要があるのでコストカットはかなり重要になる。
これは採用するコンポーネントもそうですがソフト面も出来るだけコストをかけないことが重要になってくると思います。その中で中華メーカーを見ると分かりやすいですがフラッグシップモデルの開発で培ったノウハウをミドルレンジモデルでも採用していること。
少なくともミドルレンジモデル向けに最適化が必要とはいえ0から作り出すのとはコストが全く違うと思います。つまりミドルレンジモデルしか開発しなくなったら逆に今よりコストがかかる可能性があり、フラッグシップモデルを開発しているからこそコストを抑制できている部分もあると思います。
メーカーにとってフラッグシップモデルは技術開発という部分で非常に重要で、ここが保守的になってしまうと共有されるノウハウも保守的になるので魅力的なミドルレンジモデルを生み出すことも困難になると思います。
安ければいいわけでもない。
ドコモ専売モデルだった「Xperia Ace II」はバカ売れしたと言われており、その年のSonyのシェア拡大に大きく貢献したと言われています。一方で後継機種は販路が拡大されたとはいえ売上は厳しかったとされています。
何より後継機種がここ数年発表されなかったことを考えると廉価モデルがどんなに売れたとしてもSonyに旨みがほとんどなかった可能性。少なくとも利益率が悪いからこそ売上次第では赤字になる可能性もあり、Sonyは廉価モデルの販売に消極的なのかもしれません。
何よりSonyはXperia経由でAppleやGoogleのような囲い込みをしつつ収益を拡大させるためのサービスがない。なので結局はハードから利益を確保する必要があり、ミドルレンジモデルがギリギリ許容できる範囲なのかもしれません。
また「安さ」がうりの機種はユーザーが定着しにくいです。そのためメーカーはシェアを一時的に拡大するには有効的かもしれませんが長期的な視点でみると微妙としか言えない。
結局安い以外に興味がないので、メーカーがどんなにコンセプトなどをアピールしてもユーザーに共感を持ってもらいにくく、他に安い機種がでればその機種に買い換えると思います。
今後Sonyが生き残るにはXperia 1シリーズの開発で培った技術をXperia 10シリーズに上手く共有することです。ただ現状だとハードのコストカットの面が目立ちすぎてXperia 10シリーズがあまり魅力的に見えない感じ。
またXperia 1Ⅶで一般化を進んでいくとXperia 10シリーズとある意味方向性は同じになってきます。そうなるとノウハウの共有はしにくくハードの進化をさせないとミドルレンジが魅力的にならないとジレンマがあるようにも感じます。
だからこそXperia 1シリーズの一般化はちょっと懸念事項という感じにも見えます。