中華メーカーが今のように台頭する前であればSamsungこそがスペックで押せ押せの雰囲気でした。ただGalaxy SシリーズやGalaxy Zシリーズで見ると以前の面影は全くないという感じです。
今回Samsungが異例の謝罪を行ったので主観的にまとめたいと思います。
異例の謝罪。
今回Samsungが自身のニュースルームにおいて異例の謝罪文を投稿していることが判明しました。謝罪文の内容としては大きく3つのことに言及しており一つとしては未来をより徹底的に準備すること。
おそれずに未来を開拓することを前提に一度決めた目標は最後まで粘って必ず達成することを約束。次に2つ目としては組織文化の再構成で現場で問題点を発見した場合議論を重ねて改善することです。
そして最後に3つ目になりますが個人的には割と衝撃的な内容で根源的な競争力を復元することです。
短期的な解決策より根源的な競争力を確保することを前提に世の中にない新技術や完璧な品質の提供が今後Samsungが大きく飛躍するための唯一の道としておりざっくと言ってしまうと現状は競争力がない製品を生み出しておらず本当にごめんなさいという異例の謝罪に感じます。
ただオタクからすれば少なくともハードで見た場合Galaxy SシリーズやGalaxy Zシリーズに競争力がないことは明白という感じだったのをSamsung自身も認めたからこそ衝撃的です。
同社にとって非常に重要な立ち位置にあるGalaxy Sシリーズでみると進化が非常に乏しいです。もちろん細部で見ればしっかりと進化しているとはいえ中華スマホと比較すれば競争力はないです。
またGalaxy Zシリーズで見ると市場が成長期にも関わらず進化は行き止まりの状態になっている印象を受けます。このことも影響したのか2024年第1四半期に第2四半期はシェア1位をとれずと厳し目の状況です。
アナリストの予測では第2四半期からシェア1位に回復した上で2024年通期でシェア1位を獲得すると昨年末に予測されていましたがこの感じだと通年でシェア1位を厳しい状況にあると思います。
逆にシェア1位を獲得しているHuaweiはほぼ中国でしか折畳式機種を発売していない状況下でシェア1位を獲得できているくらいなので中国市場で絶対的な人気があると判断することができます。
また今後Huawei Mate X6が登場すると予測されており新製品がないSamsungにとっては厳しいです。Samsungは長らくグローバル市場で頑張ってきましたがシェアを堅調に維持しているのは中華スマホに勢いがないアメリカでヨーロッパにおいては圧倒的にHonorに押され気味の印象です。
そして中国は中華メーカーの支配下でアジアで頑張っているとはいえ中華メーカーが海外展開に徐々に力を入れていることからも今後シェアはさらに減少していく可能性が高いかなと思います。
特にSamsungはGalaxy Zシリーズを主力としながらも勢いを伸ばしきれず失速するのが早いです。少なくとも折畳式機種市場においてSamsungはよほど頑張らないと今後はかなり厳しいと思います。
Appleの真似をする理由。
そしてSamsung関連の情報に精通したリーカーによるとSamsungがAppleを真似する理由として韓国市場でAppleに奪われたシェアを奪還するためと指摘していますが真似では厳しいと思います。
ただAppleを強く意識していることに違いはなくハードの強化よりもソフトの強化をメインにしていること。またデザインも割と露骨でGalaxy Watch UltraはApple Watch Ultraのパクリという感じでGalaxy Buds 3 Proに関してはAirPods Proのパクリにしか見えないデザインにしか見えないです。
しかもベンツのデザイナーを幹部に招きいれたのに実際に出てきたのはパクリに近い感じになったのは残念な印象です。流石にSamsungグループのトップもブチギレたらしくモバイル部門のトップが呼び出しされたとしています。
その結果二度とこんなことにならないようにしたとの話ですがリークしているGalaxy S25のデザインを見るとiPhoneにより似たデザインとなっており来年あたりはカメラボタンも搭載しそうな感じと結局Appleという明確な方向性があるからSamsungは安定しているのかもしれません。
リーカーによるとGalaxy Zシリーズが早々につまらなく競争力がない製品になってしまったのはAppleが折畳式機種市場に参入しておらパクる相手がいないから迷走気味だと痛烈な指摘です。
一方で勢いのある中華メーカーの機種をパクりたいにもコストの問題からも厳しいとの話があります。SamsungがGalaxy Zシリーズを発表した際に折畳式機種を購入するユーザーのほとんどは既存ユーザーであることからも既存ユーザーのために改善を繰り返していることを明らかにしています。
この感じだと折畳式機種に新たなユーザーを取り込もうという強い意志がないため進化が乏しく感じる上に本体価格が高いままと新規ユーザーを獲得しにくい状況を自ら作り上げた感じです。
一方で中華メーカーは短期利益を重視している感じでどんどん新しいものを買ってほしいです。そのためユーザーにとって分かりやすい進化を重ねるという感じでSamsungとはある意味真逆の方向性に感じます。
何よりSamsungが謝罪した通り現状だと競争力はほぼないに等しいので今後に期待したいところです。
価格の競争力をどこまで維持できるか。
スマホに何を求めるかはユーザー次第でiPhoneの大きな魅力の一つとしてはエコシステムの強さです。一方でiPhone自体にハード的な魅力があるかと言えば難しいところでオタクからすればエコシステムありきとなりますが多くのユーザーから評価されているのでこれはこれでありなのかもしれません。
ただSamsungに強力なエコシステムがあるかと言えば微妙でカスタマイズ性が一つの特徴です。
ある意味Androidの醍醐味を最大限活かしているとも言えますがソフトありきになってしまうと最新機種をわざわざ購入する必要はなくなってくる感じで今はGalaxy AIも手助けになっているとはいえ2026年から一部機能は有料化することからも失速する可能性もあります。
またアップデートサポートが現状では一部機種のみとはいえ最大7年に拡張されたことでなおさら自分たちの首を自分たちで締めている感じで今の方向性を継続するとジリ貧になる可能性があります。
Appleに関しては絶対的なブランド力があるためよほどのことがない限りは当面は安定するかもしれません。一方でSamsungはAppleのような絶対的なブランド力がないため今後厳しくなるだけかもしれません。
また進化に乏しく感じてしまうということは既存ユーザーはもちろん新規ユーザーも獲得しにくいです。そのため最新機種の売り上げはどんどんジリ貧になる可能性があり何よりSamsungがインフレなどのコストを吸収出来ずにアメリカですら値上げを開始したのは良くない流れです。
ちなみに現時点での情報だとExynos2500は深刻な歩留率の悪さからも大量生産が出来ない感じに。そのため発売地域関係なくSnapdragonを搭載する可能性がありSnapdragon 8 EliteはSnapdragon 8 Gen 3対比で20%近く値上がりするとも言われており全体的な値上げに繋がる可能性もあります。
あくまでもアメリカで見るとPixel 9シリーズにiPhone 16シリーズにGalaxy S24シリーズとラインナップにおける価格はほぼ横並びになっていますがGalaxy S25シリーズでコストを吸収しきれず値上げという流れになるのであれば売り上げにもかなりの影響が出る可能性もあります。
スマホ市場自体が以前のような成長期ではないため進化自体がどんどん分かりにくい感じになりました。ただその中でも進化しているメーカーもいるからこそ進化がないのは寂しく感じてしまいます。
何より値上げするなら分かりやすい進化が欲しいところですがGalaxy S25シリーズでは多くのユーザーにとって分かりやすい進化がなさそうなので価格次第では厳しくなる可能性があります。
Galaxy Z Fold 7で躍進するかも。
何よりSamsungが今回謝罪した内容を本当に実行できるのであれば今後に期待したくなります。少なくともGalaxy S25シリーズの開発は大方終了している可能性があり大量生産直前かもしれません。
そのためハード的な大きな飛躍があるとすれば来年の下半期に登場するGalaxy Zシリーズかもしれません。Samsungの幹部によるとGalaxy Zシリーズで薄型化を最優先で進めることを明らかにしています。
また一つの目標としてGalaxy S24 Ultraと同程度の厚みになることとしていますがGalaxy Z Fold 7で間に合うかは何ともいう感じで大した進化すらない可能性ももちろんあります。
ただ幹部が口にしているからこそ個人的にはかなり期待している感じでSamsungの本気を久しぶりにみたいという感じでハードをしっかり強化すれば印象が大きく変わる可能性があります。
もちろん売るためには価格も重要ですが現状だとコストカット優先というのが露骨に見えちゃいます。そのためユーザーによってはつまらないと思われても仕方ないのかなと思っちゃいます。
何よりGalaxy Z Fold 7では派生モデルを用意してでもスペックで勝負してほしいと思います。現状だとGalaxy SシリーズもGalaxy ZシリーズもGalaxy Aシリーズもコストカットで精一杯という感じです。
価格帯は違えどやっていることはほぼ一緒でデザインも似たり寄ったりと分かりにくい感じです。なので個人的にはラインナップ全体でメリハリがないように見えてしまうのかなと思います。
Appleからシェアを奪還するとしてもブランド力に絶対的な差があることからもAppleの真似をしている限りはシェアを奪還するのは難しい感じで真似をやめた時に大きく飛躍するかもしれません。
まとめ。
今回はSamsungが異例の謝罪を行ったので主観的にまとめてみましたが来年の下半期から非常に楽しみという感じで何よりラインナップの中でもしっかりメリハリをつけてほしいです。
メリハリがなく値上げなら最悪ですがメリハリをつけての値上げなら全然いいと思います。