Googleは例年より約2ヶ月前倒ししてGoogle Pixel 9シリーズを正式発表したことも影響したのかフラッグシップモデルとしては非常に珍しく最新バージョンであるAndroid 15を標準搭載していません。
一方で事前情報からもGoogleは8月中にはAndroid15の本配信を開始する可能性があると予測されていました。ただ今回Android AuthorityによるとPixel 9シリーズへのAndroid15の本配信は10月になる可能性があると報告しているのでまとめたいと思います。
アップデートの配信時期がどんどん不安定に。
Googleはアメリカの現地時間でみると基本毎月第1月曜日にセキュリティアップデートを配信する流れでした。一方でGoogleは2021年にGoogle Tensorを搭載したPixel 9シリーズを正式発表しました。
従来はQualcomm協力の元でアップデートを開発していたみたいですが独自SoCに移行したことでQualcommの協力を仰げなくなった。その結果Pixel 6シリーズが登場した2021年の後半からはバグや不具合に悩まされアップデートの配信時期も不安定になりました。
これは十分なデバックを確保できなかったことが原因とも言われており、Googleは四半期ごとに配信されるFeature Dropのβ版となる「Android QPR/β版」を開始してデバックを少しでも確保出来るようにしています。
ただそれでも十分ではないこともありFeature Dropの配信時期がずれたり、一部機能のみ配信時期がずれるなどグタグタの部分もあります。
Android 15に不具合やバグが多い?
そして今回の情報によるとAndroid15のソースコードとPixelへの配信時期に大きなズレが発生する可能性があるとしています。
Android Version | Source Code Release | Pixel Update Release | Days Between |
---|---|---|---|
Android 14 | October 4, 2023 | October 4, 2023 | 0 |
Android 13 | August 15, 2022 | August 15, 2022 | 0 |
Android 12L | March 7, 2022 | March 7, 2022 | 0 |
Android 12 | October 4, 2021 | October 19, 2021 | 15 |
Android 11 | September 8, 2020 | September 8, 2020 | 0 |
Android 10 | September 3, 2019 | September 3, 2019 | 0 |
ここ近年のアップデート状況を見ると「ソースコードの配信日」と「Pixelへの配信日」はAndroid12以外は基本一緒ですが、今回の情報によるとAndroid15のソースコードは9月上旬に配信されるとしています。
一方でPixelへのアップデートは10月中旬になるとしており30日以上のタイムラグが発生する可能性があることになります。何よりここ最近のGoogleを考えるとAndroid15に何かしらの問題があるからこそPixelへの配信を同時に出来ないと考えるのがいいのかもしれません。
実際のところGoogleはいつ本配信をするか明らかにしていないためどうなるのか不明です。ただFeature Dropでも30日レベルのタイムラグが発生したのはAndroid12の12月のFeature Dropの時以来という感じで、この時は深刻な通信関連の不具合が発生したことからアップデートが延期された感じになります。
何より今回の情報通りだと、何か深刻な問題を抱えている可能性があるので、どうせ遅れるならしっかりと安定した状態でリリースしてほしいところです。