Pixel Fold 超長期レビュー。折りたたみ式種を1年使って感じたこと

エアプによってめちゃくちゃ悪評ばっかり広がったPixel Foldですがまもなく後継機種が登場になります。一方で個人的にはここ数年で使ってきた折畳式機種の中でもPixel Foldの使用期間が一番長かったです。

今回はGoogle Pixel Foldを1年使ってきて感じたことを主観的にまとめたいと思います。

アプリの最適化が不十分。

Pixel Foldは国内においては2023年7月下旬に発売されましたが自分は先行して発売されたアメリカ版を個人輸入してまで使ってきたので手元にある期間は実質1年以上になりました。

途中でレビューのためにメイン機種から外れる期間もありましたが半年以上は使ったと思います。その上で他の折畳式機種と比較した上で気になる部分を確認していきたいと思いますが一つ目はアプリの最適化で横長の形状からも仕方ないですが最適化されていないアプリがかなり多いです。

2023年の12月のFeature Dropのタイミングだったと思いますがβ版としてアプリごとにアスペクト比の変更が可能になりましたが結局のところ自動調節されるのが一番いいと思います。

GalaxyやvivoにOppoなどでも対応していますが自分の使い方としてはメインディスプレイに合わせて自動で拡大した場合に表示が崩れるアプリが必ずあるのでアスペクト比を16:9に変更してあげる感じです。

そのため拡大表示するために使うよりは縮小させるために使うことが多いオプションという感じです。

何よりPixel Foldのメインディスプレイは5:6と横長なのでYouTube含めた動画関連アプリとの相性も良くKindleや少年ジャンプ+など一部漫画アプリは見開き表示になるで視認性がいいです。

一方でアプリ側の問題もあると思いますが同じ漫画アプリでもサイコミはいまだにバグります。

また自分がよくやるLINEポコポコなど主に縦向きでプレイするゲームアプリは拡大表示にしても余白が変わらない感じです。そのため正直メインディスプレイでやってもサブディスプレイでやっても表示領域が変わらないという感じでメインディスプレイでわざわざやる必要がないと残念な感じです。

スマホ用のアプリこそ最適化が難しいのでPixel Foldのアスペクト比が完全に一致していないです。そのためユーザーの使い方次第ですが動画や漫画などコンテンツを消費する場合は特に問題はありません。

一方で一部ゲームアプリなどは物によりますが最適化出来ないものは本当にひどいという感じです。

GoogleがPixel Foldを開発する際にどこを基準にして現在のアスペクト比を選んだのか不明です。ただ基準になった部分はしっかり表示される一方でそれ以外は全然上手く表示されないとジレンマに感じます。

流石にアプリの最適化はGoogleだけではどうにも出来ることが出来ずアスペクト比が変更できるオプションでも限界があるからこそPixel 9 Pro Foldではアスペクト比を大きく見直したのかもしれません。

実際に使ってみないと分からないですがPixel 9 Pro Foldでこの手の悩みはだいぶ改善されている可能性があります。ちなみに自分は記事更新を毎回手作業でしていますが記事を開いた時に広告表示が折畳式機種だと崩れることが多いですがPixel Foldだけは崩れずに表示されるので意外にも最適化されています。

アプリの挙動。

次に2つ目としてはRAMの管理なのか単純にバグなのか不明ですが一部アプリはバグりやすいです。少なくともメインディスプレイからサブディスプレイに引き継がせて使うことはほぼありません。

ただRAMの問題なのかサブディスプレイからメインディスプレイに切り替えた時やメインで使っていたアプリを一度閉じた後に再度開いた場合一部アプリの音がなくなる現象があります。

アプリの切り替えが上手くいっていないのかリロードではダメで一度自分の手でアプリを終了します。その後にもう一度アプリを開いてあげてようやくアプリの音楽が復活するという現象があります。

妻に聞いても同様の不具合はないとしているので自分の手持ちの不具合なのかもしれません。ただ今まで他の折畳式機種ではなかったからこそちょっとストレスに感じることが多いかなと思います。

そして他社の折畳式機種を使って改めて思うのは折畳式機種特有の機能がほとんどないことです。

Pixel Foldが発売された当時はタスクバーに対応している機種も限定的でフレックスモードにおけるオプションに対応している機種はGalaxyくらいと完全にGalaxyが頭一つ飛び抜けていた感じです。

中華メーカーやPixel Foldに関しては団栗の背比べという感じで逆にそこまで気にならなかったです。

一方で直近の機種でみるとXiaomi Mix Fold 4は大きな進化を遂げていませんがVivo X Fold 3シリーズはタスクバーはもちろんテントモードやフレックスモードのオプションなどGalaxyには及ばないものの中華メーカーの機種の中では頭一つ抜けた存在になりつつあります。

今まで中華メーカーの機種はハードは強いけどソフトは弱いという感じだったのがvivo X Fold 3でソフトをしっかり底上げしてきたからこそPixel Foldはソフトがかなり弱い印象を受けます。

正直マルチタスクは2分割で十分でGalaxyのように2分割状態かつ2つのアプリで同時に音声を再生できなくても問題ないですが折畳式機種特有の設定がほぼないのはちょっと寂しいところです。

せめてフレックスモードのオプションなど折畳式機種らしい使い方をより強化してほしいところです。またPixel Foldに限った話ではありませんがそろそろアプリ複製機能にも対応していほしいです。

Galaxyほどのカスタマイズ性は個人的に不要ですが現状だとメインディスプレイにおけるホーム画面とサブディスプレイにおけるホーム画面を別々に設定できたりメインディスプレイからサブディスプレイへの連携性などオプションがほとんどないのが後継機種でどうなるのか気になる。

ヒンジとディスプレイの耐久性。

そして3つ目として本体の耐久性の部分で散々批判された180度開かない問題ですが一年使っているとほぼ完全に開く状態となっており正直気になったとしても本当に最初の頃のみという感じです。

GoogleによるとPixel Foldではヒンジの角度調整が出来るように流体摩擦技術を採用しています。そのため180度に開かないと言われていますが使っているうちにほとんど気にならない感じになりました。

ただこれはヒンジが緩んできて壊れてきているということなのか現時点では判断出来ない感じです。一方で他社を使ったからこそPixel Foldのヒンジの固さは意外にも丁度いいという感じです。

中華系の方がPixel Foldよりヒンジがゆるいという印象で開閉はよりストレスなく出来ます。ただその影響もあるのか90度を超えてくるとヒンジの角度の微調整はかなりしにくくなる印象です。

一方でGalaxy Z Fold 6などでみるとメリハリをつけた感じで120度を超えたあたりから一気に固くなる印象に対してPixel Foldは全体的に統一された固さで120度以上でも角度調整しやすいです。

またコメントを頂いてより実感しましたがサイドフレーム部分は丸みを帯びていた方が指をひっかけやすいので開閉の時によりスムーズでヒンジが固い+サイドフレームがフラットの機種は意外と滑ることもあるので開閉の際に地味にストレスになっていたんだなという印象を受けます。

Pixel 9 Pro Foldではどうなるのか不明ですがヒンジが刷新されてそうなので今から楽しみです。

またディスプレイの折目に関して1年経過したPixel Foldと購入して1ヶ月未満のGalaxy Z Fold 6と比較すると見る角度によってはPixel Foldの方が折目が深く見えます。

ただ今後Galaxy Z Fold 6も時間が経つにつれ折目が深くなっていく可能性があるので注意が必要です。

少なくとも現時点での評価だとPixel Foldの方が正面から見た時にGalaxy Z Fold 6より僅かに目立つ感じで折目部分を実際に触ってもPixel Foldの方がはっきりしている印象です。

これは世代や購入してからの年数が全く違うのでどちらがいいという話ではなく一つの参考程度に。ちなみに自分の手持ちの場合は表面のフィルムが浮いてくるなどダメになることもなく使えています。

発熱と電池持ち。

そしてAndroid14にアップデートしてからの評価になりますが発熱はかなりしやすい印象です。自分はゲームをあまりやらないですがポコポコでもプレイ開始数分程度で発熱を感じます。

もちろん時期的なものもあると思いますが以前からこんなに発熱を感じやすかったかな?という印象です。また電池持ちに関してここ数日今の使い方に合わせて様子見をしてみたところ寝る前の電池残量は50%以下のことが多いので今年に入って使った折畳式機種の中で最も電池持ちが悪いという印象です。

購入した時から電池持ちが悪いとは思っていましたが直近で色々使ってきたからこそ余計に悪いと実感しやすく後継機種では電池持ちは発熱よりも優先して改善するべきなのかなと思います。

ちなみに同じ使い方だとGalaxy Z Fold 6の方が寝る前の電池残量が10%近く多いです。なぜかPixel Foldに関してはいつも参考にしている海外サイトがバッテリーテストの結果を公開していませんがGalaxy Z Fold 6が11時間半であることを考えると11時間以下の可能性が高いです。

少なくとも12時間以下の機種は電池持ちが安定していると言えない状況で11時間半前後のPixel 8シリーズよりも自分の使い方であれば明らかに悪いことを実感できる感じになります。

逆にスペックの割には微妙だとおもっていたvivo X Fold 3 Proの良さを実感する感じです。

まとめ。

今回はPixel Foldを約1年使ってきたので長期レビューをしてみましたがスペック上の物足りなさはかなり目立つ一方でPixel 9 Pro Foldは実質2世代分一気に進化することになるので楽しみです。

少なくともPixel 9 Pro Foldで完璧になることは求めておらず改善に期待できるからこそ楽しみです。

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