少なくともSony Storeにおいて在庫状況が改善していないXperia 1ⅥですがSonyが何かしらの事情で生産を抑制しているなどない限り「スカーレット」はSonyの想定を大きく超えるニーズが発生している可能性があります。
逆に直販版限定色である「スカーレット」や「グリーン」に興味がないユーザーはキャリアモデルを購入している可能性もあります。今回はXperia 1ⅥがSonyの想定を超えて売れている理由について主観的にまとめたいと思います。
クリエイターも一人のユーザー。
現行シリーズの特徴として「クリエイターと共に開発してきたXperia」でXperia 1Ⅵではスペックで見れば一般向けの進化を遂げたとはいえコンセプト自体は継続しているからこそ命名規則を継続したことを明らかにしています。
2023年モデルまでを見るとSony製品の特徴をXperiaに吸収しつつクリエイターのために開発していたという感じに見えます。そのため悪くいえばXperia 1ⅥとXperia 1Ⅴで同じコンセプトでありながらも大きく方向性が違うのはSonyにとってのクリエイターの見え方が違ったのかもしれません。
今でも専用機材の需要はもちろんありますが全てのクリエイターが「専用機材」を使っている訳ではない。さらにTikTokなどを見ると分かりやすいですがスマホで撮影した動画を簡単に編集してアップしているものが多いです。
このことを考えるとクリエイターにとって機材は「専門性」よりも「身近」である方が重要になってきているのかもしれません。一方で歴代Xperiaを見ると「身近」ではなく「専門性」に特化している感じでした。
もちろん刺さるユーザーもいますが「専門性」を求めるユーザーは専用機材を使う一方でそこまでの専門性を求めないユーザーにとってXperiaはオーバースペックに見える感じで中途半端な立ち位置になっていたと思われます。
ただXperia 1Ⅵでは「ユーザビリティ」を意識して強化したとしており、クリエイターもユーザーであることに違いはなくユーザーが使いやすい進化を意識したとしています。
クリエイターへの考えた方がSonyの中で大きく変わったからこそXperia 1Ⅵでは大きな変化になったのかもしれません。
120%の特徴は要らない。
またXperia 1Ⅵの評判がいい理由としてスマホとしての平均点が高くなったことです。アスペクト比の変更やディスプレイ輝度の強化でコンテンツを明るく見やすくなっており電池持ちはフラッグシップモデルの中で最強クラスとなっています。
スマホとしての不満点部分がしっかり改善されたからこそ興味を持つユーザーが増えたののかもしれません。今までのXperiaはとトータルバランスが悪いけど一部特徴だけでは120点という感じでまさに専用機材という感じでした。
自分のようなオタクで使いやすさよりも楽しさを優先にしているのであれば刺さりますが多くのユーザーは何か目立った特徴がなくてもトータルバランスが優れて使いやすい機種の方がニーズが高いです。
GalaxyやiPhoneが分かりやすいですが世界トップメーカーであり他社と比較すれば余力がある可能性が高い中で冒険はせず保守的になっていることを考えると「革新」よりも「使いやすさ」を求めているユーザーが圧倒的に多いことになります。
Xperia 1ⅥはGalaxy S24 UltraやiPhone 15 Pro Maxなど世界トップクラスの機種と比較すれば見劣りする部分はまだまだあります。ただ前モデルの平均が50点くらいだったのが70点くらいまで底上げされたのが良かったのかもしれません。
今後平均点を底上げしつつ120点の特徴と追加するのが理想なのかもしれませんが今までのXperiaでは実現できませんでした。このことを考えると今後は平均点をあげつつソフトの強化も頑張って満足度をあげることができればもっと人気が出るのかもしれません。