直近の情報からもTSMCへの需要過多の影響からもSnapdragon 8 Gen 4の価格のコストは爆上がりする可能性があると予測されています。少なくとも近年のSnapdragon 8 Genシリーズのコスト増加は急激に進んでおり中華メーカーですらフラッグシップシリーズの全てで採用出来ない状況になっています。
このことを考えるとSnapdragon 8 Gen 4を搭載する機種は値上げされる可能性。もしくは搭載機種自体がさらに限定的になってくる可能性があります。今回韓国のメディアサイトによるとAppleはTSMCとの値上げ契約が完了した可能性があると報告しているのでまとめたいと思います。
契約が完了に?
今回の情報によるとAppleは3nmプロセスノードを採用したSoCの「安定供給」と次期SoCの供給と引き換えにTSMCとの値上げ契約の締結が完了した可能性があるとしています。
少なくとも今回の契約によって2026年までSoCの値上げが行われる可能性があるとしています。また主な値上げ要因にも言及しており以下のようになります。
主な値上げ要因 |
需要過多によってTSMCは2026年まで既存の発注を捌くだけでも限界の状態になっている |
TSMCの3nmプロセスノードを採用したSoCの需要過多(生産が追いつかない) |
原材料の高騰 |
少なくともTSMCに対して需要過多となっていることからもTSMC自体が強気の価格設定をしやすい状況にあることも原因だと思います。現状だとSamsungがまとに3nmプロセスノードのSoCを生産出来ないと言われているのでSamsungの状況が変われば今後の状況も変わってくると思います。
また今回の情報をみる限りでiPhone 16シリーズが搭載するA18チップはA17 Proよりコストが増加している可能性はあるとはいえ、今回の値上げ契約に含まれていない可能性があります。
この契約によって影響を受けるのはM5チップやA19チップからなのかなという印象です。
AIの需要増加で今後さらに増加する可能性。
少なくともApple intelligenceで見るとA17 Proを搭載しているiPhone 15 ProシリーズとMチップを搭載したiPadに対応機種が限定されています。少なくともApple intelligenceを快適に動作させるための要件としては「RAM8GB以上」とAI性能が高いSoCの両方が必要。
これはAndroidメーカーにとっても同じ流れでありオフライン処理を強化するには大容量のRAMが必要となっています。またSoC自体のパフォーマンスの高さも求められており現状のAndroidで見るとほぼフラッグシップに限定されています。
このことを考えると今後大容量の「RAM」とハイパフォーマンスの「SoC」の需要がどんどん高くなっていきRAMもSoCもコストがどんどん増加していく可能性が高いと思います。
今回の情報ではAppleの次期SoCの単価がどの程度増えるのか不明です。少なくともTSMCにとってAppleは超優良顧客だと思うので足元を見るような交渉をしていると思いませんが高くなることに違いはなくSnapdragon8 Gen4などと比較してどの程度に収まっているのか気になるところです。
何よりiPhone自体の値上げも時間の問題なのかもしれません。